中国銘柄レポート

 

冠捷科技(ティーピーブイ・テクノロジー) 香港0903 2004年2月12日 HK$4.35

  • 『Hong Kong Economic Times』によると、ティーピーブイ・テクノロジー(TPV)の親会社である京東方科技集団(BOE)は中国最大のLCDパネル工場を建設する計画を明らかにした。同工場では17インチ以上のLCDパネルを生産するという。工場は段階的に建設され、第1期は2005年第1四半期に稼動する見通し。全工場は2007年のフル稼働が見込まれている。BOEからTPVに供給されるパネルは全体の5%に過ぎないが、この割合は拡大する可能性が高い。BOCIはこれがTPVへのパネル供給ひっ迫解消につながるとみて、投資判断を「アウトパフォーム」としている。

思捷環球控股(エスプリ・ホールディングス) 香港0330 2004年2月12日 HK$27.45

中間決算 - 予想以上の好業績

  • 2003年12月中間決算は、売上高が前年同期比32%増、純利益が同53%増の8億8600万HKドルに達した。欧州の売り上げが好調だったことやユーロ高に加えて、不振市場での赤字が縮小したほか、スケールメリットによりEBIT(金利税引前利益)マージンが17.1%へと2.2ポイント拡大した。

  • 全売上高の84%を占める欧州の売上高は前年同期比41%の増収で、上半期にユーロが16%上昇した影響を除いても22%の増加。新店舗が収益に寄与した(百貨店の専門店が22%増、百貨店のカウンター店舗が21%増、独立店舗が23%増)。フランスおよびイギリスでは、首都での主力店舗の戦略的運営に加え、その他都市で卸売により業務を拡大する方針。BOCIでは、2004年度−2006年度の欧州における売上平均成長率を10%台後半と予想している。2005年度第1四半期には米国で独立小売店舗を出店する計画。当初は東海岸をターゲットとする。ただ、中期的には引き続き欧州市場に重点を置くことから、BOCIでは米国事業の大きな利益貢献はないとみている。

  • 2003年度は不振市場の赤字が約2億8000万HKとなった。経営陣は、2004年度はアジア市場の赤字を半分に減らし、2005年上半期には損益分岐点に乗せることを目指すとしている。BOCIでは、同地域の赤字が半分に減れば、2004年度および2005年度の純利益はそれぞれ約8%、7%拡大するとみている。

  • 赤字の削減とスケールメリットにより、EBITDA(金利税金償却前利益)マージンは1.9%ポイント上昇し、19.8%となった。新市場での出店は当初は赤字となる見通しだが、経営陣は拡大計画に慎重で、初期損失を2年間に抑えることを目指しているため、通年のEBITDAマージンは会社目標の17−20%を達成できる見込みだ。BOCIは、業績予想モデルのなかで平均EBITDAマージンを18%と想定している。

  • 経営陣の焦点は極めて明快。来年度は不振市場の赤字を削減すること、中期的には欧州でのマーケット・ポジションを一段と強化すること、そして長期的には米国での業務を慎重に拡大することを目指している。BOCIでは、今後も利益成長が見込める有力銘柄とみて、投資判断を「アウトパフォーム」としている。



   
   
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