中国銘柄レポート

 

大家楽集団(カフェ・デ・コラル)
香港0341 7月11日 14.90HKドル

2007年3月本決算は16%増益、北米事業の業績が改善

  • 大家楽集団(CdC)が発表した2007年3月本決算は、純利益が前年比16%増の3億7000万HKドルだった。北米事業「Manchu Wok」(MW)の1300万HKドルの減損損失を除けば、BOCIの予想にほぼ即したものだった。今回の業績で注目すべきはMWの業績回復で、資産の減損を除いた損失額は1000万HKドル。2007年度下期の業績はほぼ収益均衡にまで達した。一方、中国事業の貢献度は、2006年度の6%から2007年度は9%に拡大。2008年度以降は、香港、中国、北米のすべての市場で利益計上が予想される。CdCは今年が創業40周年に当たるため、特別配当が実施される見通し。BOCIは同社の株価の先行きを強気の見方に維持している。
  • 2006年度のMWの帰属損失分は3000万HKドルだったが、MWは2005年11月までCdCの完全子会社ではなかったため、実際の損失額は3000万HKドルを大きく上回る水準だった。これを考慮すると、同社は2007年度、CdCの業務改善努力が奏功して飛躍的に業績改善を遂げたことがわかる。営業レベルでは若干の利益計上にまで至っている。以前も指摘したが、MWの売上高はすでに9億HKドルに達していることから、競合の大快活集団が香港で過去3年間に黒字化したように、レストラン事業の利益率改善は早い段階で達成できるであろう。こうした点を踏まえ、BOCIはMWの今後の見通しは明るいとみている。MWはフランチャイズ店の売上高からおよそ7%のロイヤリティを徴収しているほか、利益計上しているトロントの直営店の利益率は10%を越えている。一方、中国事業の売上高は前年比21%増を達成。既存店ベースの売上高伸び率はおよそ10−12%と推定される。BOCIはCdCのセールスネットワークが2007年度末の31から2008年度末には40に拡大すると予想。本土のネットワークが一定のスケールに達することから、CdCは中国南部に調理設備を集約し、食材の運送コストを削減する計画。これにより、中国事業はさらなる利益率改善が見込まれる。
  • 香港の既存店ベースの売上高伸び率はおよそ5%を維持している一方、営業利益率は規模の拡大により13%増を達成した。CdCは先ごろ、中華レストランチェーンの稲香集団および伊コーヒーブランドillycaffeと提携。CdCは稲香に10.2%出資しており、食材調達や点心メニューの強化に役立っている。CdCはillycaffeと合弁で香港およびマカオでコーヒーチェーン「espressamente illy」を展開することで合意。向こう5年間で28店舗を開設する計画。年間売上高は1億5000万HKドルと見込んでいる。競合の其士泛亜が運営する「Pacific Coffee」をベースにすると、エスプレッソコーヒー事業は10−15%の利益率を容易に達成できるとみられる。




   
   
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