中国銘柄レポート

 

安徽皖通高速公路(アンキ・エキスプレスウェイ)
香港0995 7月26日 7.10HKドル

優遇税率取り消しで利益見通し後退、向こう数年の緩やかな成長を予測

  • 安徽省税務局はこのほど、安徽皖通高速公路の15%の優遇税率を取り消し、2007年から33%の標準税率を適用すると通達した。BOCIはこれまで、2007年以降も優遇税率の適用が続くと見ていたが、今回の通達を受けて同社の利益見通しを下方修正。2007年の予想EPS(香港会計基準)を16.3%引き下げ、新たに0.425元に設定した。ただ、中国では2008年から国内外企業の税率が一本化され、標準税率が25%に引き下げられる見通し。この点を反映させた上で、BOCIは2008年、2009年の予想EPSを0.508元(6.3%下方修正)、0.532元(6.2%下方修正)としている。
  • BOCIは同社の車両流出リスクが、予想以上に大きい点を指摘している。安徽省をはさんで河南省と江蘇省を結ぶ路線に変化が生じ、多くの車両が界首、阜陽、蚌埠、南京を通過するルートを選択するようになったため、同社傘下の連霍高速、合寧高速から車両が流出。合寧高速の通行量変動率は、今年1−5月に月別で-23.11%、+12.45%、-4.37%、+1.33%、-15.31%と推移した。また、連霍高速も同様に、+1.67%、-3.78%、-11.82%、-16.81%、-32.12%となり、BOCIの予想以上の落ち込みとなった。
  • 一方、整備工事が完了した宣広高速道路では、貨物車の占める割合が低下し、単位当たりの通行料収入が低下。今年1−5月期には車両通行量が増加を続ける半面、通行料収入の伸びが減速した。このほか、BOCIは年内に高界高速道路の整備が始まる可能性を指摘し、向こう2−3年間、同社の通行量は非常に緩やかな伸びになるとの見方を示している。
  • BOCIは税率の上昇や成長ペースの停滞を見込みながらも、同社株価に対して中立的な見方を継続した。




   
   
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