中国銘柄レポート

 

紫金鉱業集団(ズージン・マイニング・グループ)
香港2899 8月14日 5.85HKドル

16日に中間決算発表予定、BOCIは74%増益を予想

  • 紫金鉱業集団は16日(木)に2007年6月中間決算を発表する予定。BOCIは同期純利益が前年同期比74%増の11億5000万元に達すると予想し(前年同期実績は6億6200万元)、大幅増益の要因として、◇紫金山金鉱、水銀洞金鉱における金塊産出量の増加、◇阿舎勒銅鉱から産出される銅の収益貢献の拡大、◇亜鉛精錬事業の成長――などを指摘している。
  • 今月9日の発表によれば、同社は西部鉱業集団に対し、玉龍銅鉱(チベット自治区)の権益17%を1億630万元で売却することに合意した。また同時に、西部鉱業集団から多宝山銅鉱(黒龍江省)の権益20%を6000万元で取得することでも合意を達成した。この2件の取引完了に伴い、紫金鉱業集団の権益比率は、玉龍銅鉱が22%、多宝山銅鉱が51%となる。ただ、玉龍、多宝山の両銅山はいずれも未稼働であり、同社収益に及ぼす影響は極めて軽微。BOCIは今回の取引について、銅鉱運営の効率化に向けた権益の調整が目的と見ている。
  • 同社は中国証券監督管理委員会(CSRC)に対し、上海株式市場への上場を申請した。BOCIは国内A株市場の好調を理由に、同社の上場認可取得を楽観視している。また、新規公開価格や上場スケジュールは今のところ未定だが、BOCIによると、2007年第3四半期の財務資料の提出を回避するため、同社経営陣は9月末までの上場を目指す見通しという。
  • 同社株価は現在、2008年予想PER29倍の水準で取引されている。BOCIは割引キャッシュフローモデルに基づいて目標株価を設定し、同社株価の先行きに強気の見方を示している。


北京同仁堂科技発展(トンレンタン・テクノロジーズ)
香港8069 8月14日 18.36HKドル

2007年6月中間決算は0.5%増益、業績回復基調に

  • 北京同仁堂科技発展の2007年6月中間決算は、純利益が前年同期比0.5%増の1億2400万元、売上高が同5.4%増の6億6400万元となり、BOCIの予想水準を達成した。2006年下期には営業部門の再編や税制優遇策の満了、減価償却費の増大を受け、前年同期比75%の減益決算に終わったが、BOCIは同社の業績が回復基調に入ったとの見方を示している。実際、同社は2006年第4四半期に200万元の損失を計上した後、2007年第1四半期には5600万元の黒字に転じ、2007年第2四半期には6800万元の純利益を確保した。
  • 2007年6月中間期には2つの主力製品である六味地黄丸、牛黄解毒片の販売が低迷する半面、感冒清熱顆粒の売り上げが前年同期比50%の伸びを示した。また、中堅クラスの製品の中では、牛黄降圧丸、朝鮮人参錠剤などの販売が好調に推移した。
  • 一方、6月中間期の粗利益利率は41.6%と、前年同期の44.9%から低下した。主に原材料価格の高騰が原因。BOCIは同社の粗利益率を懸念要因に挙げ、この先のトレンドを見守る必要があるとしている。
  • 国有企業である同社の経営手法は極めて保守的。ただ、経営陣は現在、スタイルの改善を目指しており、販売規模の小さい一部製品を対象としたマーケティング子会社を設立するなど、市場志向型に傾いている。この試みが成功した場合、経営陣は自社全体に新たな手法を広げていく方針という。
  • BOCIは粗利益率の低下や主力製品の売れ行きの後退を懸念材料としながらも、2007年下期に業績改善を予想。また、同社のブランド力やマーケティング努力を前向きに評価し、同社株価の先行きに強気の見方を示している。


   
   
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