中国銘柄レポート

 

創科実業(テクトロニック・インダストリーズ)
香港0669 8月22日 8.65HKドル

2007年中間決算は1.1%増益、予想利益を下方修正

  • 創科実業がこのほど発表した2007年6月中間決算は、純利益が前年同期比1.1%増の5億900万HKドル、売上高が同11.1%増の119億2800万HKドルだった。買収した米フーバー社の掃除機事業が非効率だったことから営業利益率を圧迫した。BOCIはフーバー社の業績不振が予想以上だったことと、米景気減速の可能性を踏まえ、同社の2007−08年予想利益をそれぞれ5.6%、9.2%下方修正。株価の先行きを慎重な見方に据え置いた。
  • 電動工具部門の売上高は前年同期比5.8%減の82億4900万HKドルと、売上高の69.2%を占めた。一般およびプロ用の工具事業は好調だったが、アウトドア製品事業が減収となった。掃除機部門の売上高は、フーバー社買収により前年同期比85.7%増の36億7900万HKドルに拡大し、全体の31%を占めるに至った。しかし、EBIT(金利・税引き前利益)マージンは前年同期の3.7%から3.3%に低下した。
  • 北米事業の増収率は6%と、フーバー社買収にもかかわらず、欧州やその他市場の11%に比べて緩やかだった。北米市場は引き続き同社の最大市場だが、欧州およびその他市場の売上比率は2006年の26%から27%に拡大した。
  • 粗利益率は為替差益とコスト管理により前年同期の31.3%から31.8%に改善。しかしフーバー社買収の影響により、販売費および一般管理費が売上高に占める割合は前年同期の24.7%から28.2%に上昇した。フーバーの影響を除いた支出は前年同期比4.5%増。これは主に前年同期を20.1%上回る研究開発費を投じたことによるもの。純利益率は4.3%と前年同期を0.4ポイント下回った。


中国人民財産保険股フン有限公司(ビーアイシーシ)
香港2328 8月22日 9.23HKドル

2007年中間決算は139%増益、予想利益と株価見通しを上方修正

  • 中国人民財産保険が発表した2007年6月中間決算の純利益は、前年同期比139%増の31億9000万元と、BOCIの予想および市場コンセンサスを大幅に上回る水準だった。株式投資益が貢献したほか、損害率(保険料収入に対する支払い保険金の割合)も予想以下にとどまったことが要因。BOCIは自動車保険事業などの好調を踏まえて同社の2007年予想利益を25%上方修正し、株価の先行きについても大幅増益と今後の生命保険事業の成長を見込んで強気の見方に引き上げた。
  • 今年上期の損害率は67.1%と、前年同期の68.5%から低下。特に自動車保険事業での低下が顕著だった。商用車向け自動車保険の保険料の値上げと、強制加入保険の保険金支払額の低下が主な要因とみられる。今後は強制加入保険の価格変動で損害率が若干上昇するものの、当初予想よりは低い水準になるとBOCIはみている。
  • 投資収益は43億2000万元で、このうち81%が株式投資によるものだった。株式投資の利回りを5%と控えめに見積もっても、下期の投資収益は14億6000万元に上る見通し。
  • 同社の株式は現在、2008年予想PER18倍、PBR4.1倍の水準で取引されている。


   
   
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