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■第16回 ボリュームレシオ

本日は需給関係から売買判断を行うチャート「ボリュームレシオ」です。

「ボリュームレシオ」は出来高から相場の過熱感や閑散を見て売買の判断を行うチャートです。

<マーケットスピードの「ボリュームレシオ」算出法>
【計算式】(過去25日間)
(株価上昇日の出来高+0.5×株価変わらずの日の出来高合計)÷(株価下降日の出来高+0.5×株価変わらずの日の出来高合計)×100

<ボリュームレシオの見方>
ボリュームレシオは上記計算式からも分かるように、一定期間の「株価上昇出来高」と「株価下降出来高」の相対比率から売買の過熱感をはかろうとする指標です。
「株価上昇日の出来高+0.5×株価変わらずの日の出来高合計」=「株価下降日の出来高+0.5×株価変わらずの日の出来高合計」であれば100%となります。
  1. 100%は「上昇した日の出来高」と「下落した日の出来高」が拮抗している状態です。
  2. 100%よりも「上昇」すると「上昇した日の出来高」が「下落した日の出来高」を 上回っている状態となります。
  3. また100%よりも「下降」すると「下落した日の出来高」が「上昇した日の出来高」を上回っている状態となります。
100%を超えてどんどん数値が上昇してくると指数は一気に300%や400%まで上昇し、 それ以上の数値になることもしばしばあります。 ボリュームレシオが上昇してくると「上昇した日の出来高」が「下落した日の出来高」より増えているわけですから、過熱感が出ていると判断できるわけです。 逆に100%以下になって数値が下がってくると「下落した日の出来高」が「上昇した日の 出来高」を上回っているわけですからそこではいわゆる「売られ過ぎ」の判断が成立するわけです。

それではマーケットスピードで実際に見てみましょう。

【設 定】
○銘 柄 名 : 共同印刷(コード7914)
○期 間 : 20021105〜20020404
○チャート : 3層チャート:上段「ローソク足」中段「出来高」下段「ボリュームレシオ」

【解 説】
この銘柄は2001年11月22日に322円の安値をつけた後、継続的に上昇し、2002年 3月28日には798円の高値を付けました。
その間のボリュームレシオの動きを見ると、2002年3月6日に609円の高値を付けた時、 出来高が急増し一気に400%に達した後、株価は若干の「押し目」をつくり、再度上昇に 転じています。
また、798円の高値を付けた2002年3月28日の少し前に「ボリュームレシオ」は 500%に達し、その後反落しています。
中段の出来高も2002年3月6日以降増加しており、増加した状態が恒常的になっています。

<売買のポイント>
チャートでご覧頂いているように、「ボリュームレシオ」が400〜500%になると、一旦 株価の勢いがとまり、「押し目」を作っています。
一般的には450%以上になると「売りのシグナル」と見ています。
このような高い数値がずっと続くことは少ないからです。
また、ご紹介したチャートには出ていませんが70%以下になると「買いのシグナル」と 見られています。
更に、上述したように若干の先行性が見られるので、株価が天井をつける前に売買の判断を下すことができます。
ただし、このチャートだけで売買判断を下すと「ダマシ」にあう確率が高いといわれています。
2部、店頭株では当てはまらない場合がありますので注意が必要です。
例えば、RSIと並べて見るとより売買判断の確率が上がると思われます。
上記の例も中段の「出来高」と「RSI」を入れ替えて見ていただくと両者のチャートが合致しているのがよく分かります。

次回は「価格帯別出来高」をご紹介いたします。

以上
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