楽天証券取扱いファンドを対象に、前月末から過去3ヶ月間のトータルリターンランキング上位および下位銘柄の動向について、ファンドアナリスト吉井崇裕が解説します。

3ヶ月リターンランキング(2014年10月末時点)

<上昇率上位>

順位 順位
変動
ファンド名 委託会社 3ヶ月リターン
(%)
1位  up ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコース ピクテ 16.4
2位  up 新生・UTIインドファンド 新 生 14.2
3位  up インド内需関連株式ファンド 三井住友 14.0
4位  up J-REITオープン(米ドルコース) 大和住銀 13.5
5位  up 高成長インド・中型株式ファンド 三井住友 13.0
6位  up JPMグローバル医療関連株式ファンド JPモルガン 13.0
7位  down 日興AM中国A株ファンド 日 興 12.6
8位  up グロ-バル・ヘルスケア&バイオBコ-ス 国 際 12.4
9位  up 楽天USリート・トリプルエンジン(トルコリラ)毎月分配型 楽天 12.3
10位  up イーストスプリング・インド消費関連ファンド イーストスプ 12.2

<下落率上位>

順位 順位
変動
ファンド名 委託会社 3ヶ月リターン
(%)
1位  up ブラックロック・ゴールド・ファンド BRJ -24.2
2位  up JASDAQ-TOP20指数ファンド 三井住友 -20.8
3位  up 楽天ボラティリティ・ファンド(資産成長型) 楽天 -17.5
4位  same 国際のe-コモディティ 国 際 -17.5
5位  up 世界レアメタル関連株ファンド 大 和 -16.1
6位  up 楽天ボラティリティ・ファンド(毎月分配型) 楽天 -15.8
7位  up ブラックロック天然資源株ファンド BRJ -15.5
8位  up グローバル資源株ファンド みずほ -15.4
9位  up 世界資源株ファンド 三菱UFJ -15.0
10位  up 三菱UFJ ワールド資源株オープン(3ヵ月決算型) 三菱UFJ -15.0

(注1)2014年7月末~10月末の3ヶ月間が対象。
(注2)ブルベア型の投資信託は除く。

10月のランキング動向(吉井崇裕ファンドアナリスト)

【上昇率上位】バイオ・ヘルスケア関連株式、インド株式ファンドがランクイン

10月末時点の3カ月のトータルリターン上昇率ランキングでは、バイオ・ヘルスケア関連株式、インド株式等に投資するファンドが堅調に推移しました。

長期的な成長ストーリーに支えられ、バイオ・ヘルスケア関連株式ファンドが堅調
先進国市場の医療関連株式に投資するファンドは、長期的に世界の株式市場全体を大幅に上回る運用実績をあげており、足元3ヵ月でも堅調に推移しています。1位の「ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコース」は、医療関連株式のなかでもバイオ医薬品関連株式に投資するファンドで、他の医療関連株式ファンドと比べて値動きが大きいのが特徴です。6位の「JPMグローバル医療関連株式ファンド」、8位の「グロ-バル・ヘルスケア&バイオBコ-ス」は、双方とも運用力に定評のあるファンド。長期の成長テーマと運用力の相乗効果で好実績が期待されます。
医療関連株式ファンドについての詳細はこちら
長期的な投資テーマとして注目!グローバル医療関連株式ファンド特集
モディノミクスに沸くインド株式ファンドも上位に
インド株式市場は、10年ぶりに政権交代したことを契機に、年初来、市場最高値を更新し続けています。 新たに首相に就任したナレンドラ・モディ氏は、地方自治体のインフラ開発などで多大な功績を残しており、“モディノミクス”と称される経済改革に注目が集まっています。足元では、短期的に過熱感が高まったインフラ関連セクターよりも、内需関連セクターが選好されていることから、3位の「インド内需関連株式ファンド」、10位の「イーストスプリング・インド消費関連ファンド」といった内需関連株式を投資テーマとしたファンドが好実績をあげています。6位の「高成長インド・中型株式ファンド」も内需関連株式の組み入れ比率が高い中小型株に投資するファンドです。いずれのファンドも実質的な運用は、現地に拠点を置く運用会社が担当しており、確かな調査分析のもとに銘柄選定を行うファンドが上位に位置しています。

【下落率上位】資源関連株式、ボラティリティファンドが大幅下落

一方下落率ランキングでは、資源関連株式、ボラティリティファンド等が並びました。

米ドル高、中国経済の先行き懸念から資源関連株に下押し圧力
下落率1位「ブラックロック・ゴールド・ファンド」は、世界の金鉱株に投資するファンドです。米金利先高感と米国を除く主要先進国の金融緩和観測から、米ドルの独歩高が加速しており、金価格の下押し圧力に拍車がかかっています。また、中国経済の先行き不透明感から鉄鉱石等の需給緩和観測が高まっていること、サウジアラビアが原油の輸出価格を引き下げたことを受け、天然資源価格は10月にかけて急落しました。これに伴い、5位「世界レアメタル関連株ファンド」、7位「ブラックロック天然資源株ファンド」などの資源関連株式ファンドも大きく値を下げることになりました。
VIXが短期的に乱高下した影響を受け、ボラティリティファンドは軟調な展開に
3位の「楽天ボラティリティ・ファンド(資産成長型)」は、主にVIX先物を活用したボラティリティ関連資産への実質的投資を行い、株式等一般的リスク資産の相場の方向性に関わらず収益獲得を目指す運用を行うファンドです。VIXは米国株式市場と逆の動きをする傾向にありますが、9月から10月にかけて米国株式市場が乱高下するなかで、同ファンドが投資するVIX先物関連資産のポジションが裏目となったことで、大きく下落しました。

吉井 崇裕 (よしい たかひろ)

楽天証券経済研究所 ファンド・アナリスト
AFP、ファイナンシャル・プランニング技能士

<略歴>
モーニングスター、三菱アセット・ブレインズでは、ファンド・アナリスト、朝日ライフアセットマネジメントでは、販売および、運用関連業務に従事し、投資信託業界での販売・運用・評価分析という幅広い経験から業界の裏事情まで熟知。定量・定性の両面から投資信託を評価できるファンド・アナリスト。

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