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2015年7月2日

第292回 不動産投資と株式投資を比較する①~株式投資のメリットとは

株式投資をされている個人投資家の皆さんの中には、不動産投資も行っている方もいらっしゃると思います。株式投資と不動産投資、同じ投資ながら大きく違うところもあれば、似通ったところもあります。

そこで今回と次回のコラムでは、不動産投資と株式投資を比較することで、株式投資のメリットや強み、そして注意すべき点を浮かび上がらせてみたいと思います。

不動産投資はインカムゲイン、株式投資はキャピタルゲイン

不動産投資と株式投資、どちらも「利益」を得るという目的は同じながら、両者では期待する「利益」の性質が大きく異なります。

不動産投資は、それを賃貸に出して得られる収入が投資資金に対して何%かというように「利回り」で考えるのが一般的です。対して株式投資の場合は、投資した株がどれだけ値上がりしたかというように「価格差」で考えるのが一般的です。つまり不動産投資は「インカムゲイン目的」、株式投資は「キャピタルゲイン目的」というような区別ができます。

もちろん、時にはバブル期のように不動産投資でもキャピタルゲイン狙いをすることもあるでしょうし、配当金期待のインカムゲイン目的で株式投資をする方も少なくないでしょう。しかし、求める利益の本質から言えば、インカムゲインを求めるなら不動産投資、キャピタルゲインを求めるなら株式投資、という棲み分けがなされます。

「分散投資」という面からとらえると?

投資にはリスクがつきものです。不動産投資であれば、近くに新築で賃料が安いビルができたためにテナントをごっそり持っていかれたり、地震などの天災によって建物に被害が生じれば大きな痛手を被ります。もちろん、空室率が高く想定していた収入が入ってこないということもあるでしょう。

株式投資であれば、投資先の企業の倒産や突然の不祥事・粉飾決算の発表、大赤字の決算、さらには海外発の金融危機などによって株価が大きく下落してしまうことがあります。

株式投資では、こうしたリスクのうち個別企業に原因が存在するものについては、投資する銘柄数を増やすことでリスクを小さくすることができます。株式投資では、1単位当たりに必要な投資金額が比較的小さいので、例えば投資資金100万円であっても10銘柄程度への分散は十分可能です。一般に、10銘柄程度に分散すれば個別銘柄に起因するリスクをかなり低減させることができます。

一方不動産投資の場合も、投資資金が大きければアパートやマンション、ビルを何棟も所有してリスク分散を図ることが可能です。しかし数千万円程度の投資資金では、借り入れをしてレバレッジを高めなければいくつもの物件に分散して投資することは難しいでしょう。分散投資ができなければ、よほど物件を見極める能力がない限りは物件ごとのリスクを低下させることはできません。

複数の銘柄に資金を分散して投資することでリスクを大きく減らすことができる、そしてそれが少額な資金でも十分実行できるという点が、株式投資の大きなメリットの1つであると筆者は考えています。

株式投資はイザという時圧倒的に逃げやすい

筆者が不動産投資よりも株式投資の方が優れていると思うもう1つの理由、それが「流動性が高い」ということです。

不動産投資では、仮に高値で買ってしまうと、それに気づいて売却しようとしたときにはすでに買いの手がすっかり引っ込んでしまい、売るに売れなくなってしまう可能性が大いにあります。例えば投資した不動産の空室率が想定より高く借入金の返済に支障をきたすような場合、物件を売却して借入金を返済しようにも、二束三文で叩き売らないと買い手がつかず、借金の返済ができないという可能性は十分に考えられます。地方なら、買い手が全くみつからずどうにもならない、という事態も起こり得るでしょう。

一方、株式投資の場合は、よほど短期間の急騰後に天井をつけて急落するようなときでない限り、常に買い手が存在します。言い換えれば、「高い流動性が確保されている」ということです。ですから、高値掴みをしてしまったと思った時でも、しかるべきタイミングでしっかりと損切りをしておけば、大きな損失は回避することができます。

「危ない」「失敗した」と思った時にいつでも売却してキャッシュに換えることができる、この点は株式投資の非常に大きなメリットだと筆者は思っています。

不動産投資は「事業」と考えて真剣におこなうべき

株式投資ではそれほど意識する必要はないと思いますが、不動産投資の場合は「投資する」というよりも、「事業を行う」という意識を持った方がよいでしょう。事前にプランを練り上げ、リスクを洗い出し、そのリスクを取るに見合うリターンが得られると判断したら初めて投資を実行するのです。株式投資はいつでも逃げ出すことができますが、そうはいかない不動産投資の場合は、事前によく検討をしたうえで実行するようにしましょう。

実際にやってみると分かりますが、家賃を長期間滞納している入居者に対する対応、他の入居者に対するクレームの応対、居室内の設備(トイレ、洗面所など)の修理依頼への対応など、例え不動産管理会社を間に入れていたとしても、結構面倒です。

また、空室率を低くするためにどのような施策が必要かを考え、実行しなければなりませんし、今のように都心部の不動産価格が上昇して買い手が大勢いるような場合は、物件をそのまま保有するのがよいのか、それとも売却すべきなのかを判断する必要もあるでしょう。

不動産投資を、単に資金をつぎこんで物件を購入したりアパートを建築するだけで簡単に賃料収入が転がり込んでくると思ったら大間違いです。不動産投資は、片手間でできるようなものでは決してありません。

手間暇かけて色々なことを考え、実行する自信のない方は、不動産投資よりも株式投資もしくはREITへの投資が無難だと思います。

ご案内

6月25日、拙著最新刊「株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書」がダイヤモンド社より発売されました。
これは既刊の「株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書」の姉妹版です。筆者が株の買い時、売り時のタイミングを具体的どのように判断しているかが分かる内容です。
「ファンダメンタル投資の教科書」「株価チャートの教科書」を携えていただければ、株式投資は鬼に金棒であると自負しております。是非ご一読下さい。

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

足立武志

知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識

株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのように行動すべきか、これから「株式投資」を始めようと考えている方、必見です。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

リスクについて
貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
(信用貸株のみ)
株券等の貸出設定について
信用貸株において、お客様が代用有価証券として当社に差入れている株券等(但し、当社が信用貸株の対象としていない銘柄は除く)のうち、一部の銘柄に限定して貸出すことができますが、各銘柄につき一部の数量のみに限定することはできませんので、ご注意ください。

(貸株サービス・信用貸株共通)

当社の信用リスク
当社がお客様に引渡すべき株券等の引渡しが、履行期日又は両者が合意した日に行われない場合があります。この場合、「株券等貸借取引に関する基本契約書」・「信用取引規定兼株券貸借取引取扱規定第2章」に基づき遅延損害金をお客様にお支払いいたしますが、履行期日又は両者が合意した日に返還を受けていた場合に株主として得られる権利(株主優待、議決権等)は、お客様は取得できません。
投資者保護基金の対象とはなりません
貸付いただいた株券等は、証券会社が自社の資産とお客様の資産を区別して管理する分別保管および投資者保護基金による保護の対象とはなりません。
手数料等諸費用について
お客様は、株券等を貸付いただくにあたり、取引手数料等の費用をお支払いいただく必要はありません。
配当金等、株主の権利・義務について
貸借期間中、株券等は楽天証券名義又は第三者名義等になっており、この期間中において、お客様は株主としての権利義務をすべて喪失します。そのため一定期間株式を所有することで得られる株主提案権等について、貸借期間中はその株式を所有していないこととなりますので、ご注意ください。(但し、信用貸株では貸借期間中の全部又は一部においてお客様名義のままの場合もあり、この場合、お客様は株主としての権利義務の一部又は全部が保持されます。)株式分割等コーポレートアクションが発生した場合、自動的にお客様の口座に対象銘柄を返却することで、株主の権利を獲得します。権利獲得後の貸出設定は、お客様のお取引状況によってお手続きが異なりますのでご注意ください。貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金については、発行会社より配当の支払いがあった後所定の期日に、所得税相当額を差し引いた配当金相当額が楽天証券からお客様へ支払われます。
株主優待、配当金の情報について
株主優待の情報は、東洋経済新報社から提供されるデータを基にしており、原則として毎月1回の更新となります。更新日から次回更新日までの内容変更、売買単位の変更、分割による株数の変動には対応しておりません。また、貸株サービス・信用貸株内における配当金の情報は、TMI(Tokyo Market Information;東京証券取引所)より提供されるデータを基にしており、原則として毎営業日の更新となります。株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がありますので、必ず当該企業のホームページ等で内容をご確認ください。
大量保有報告(短期大量譲渡に伴う変更報告書)の提出について
楽天証券、または楽天証券と共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項)の関係にある楽天証券グループ会社等が、貸株対象銘柄について変更報告書(同法第27条の25第2項)を提出する場合において、当社がお客様からお借りした同銘柄の株券等を同変更報告書提出義務発生日の直近60日間に、お客様に返還させていただいているときは、お客様の氏名、取引株数、契約の種類(株券消費貸借契約である旨)等、同銘柄についての楽天証券の譲渡の相手方、および対価に関する事項を同変更報告書に記載させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
税制について
株券貸借取引で支払われる貸借料及び貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金相当額は、お客様が個人の場合、一般に雑所得又は事業所得として、総合課税の対象となります。なお、配当金相当額は、配当所得そのものではないため、配当控除は受けられません。また、お客様が法人の場合、一般に法人税に係る所得の計算上、益金の額に算入されます。税制は、お客様によりお取り扱いが異なる場合がありますので、詳しくは、税務署又は税理士等の専門家にご確認ください。

ご質問は
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