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2015年8月13日

第298回 【初心者向けコラム】「ラッキー!」ではなく「なぜ?」を考えるクセをつけよう

投資経験の浅い個人投資家の方は、「割安な銘柄」や「高利回りの銘柄」を見つけると、「ラッキー!」と飛びついてしまう傾向にあるようです。でも、本当は「なぜ?」と反応すべきなのです。その理由をこれからご説明していきます。

「PER5倍の銘柄がなぜ5倍のまま放置されているか」を考えることこそが重要

株式投資では、「企業価値に比べて割安な銘柄を買う」のが基本とされています。そして、割安かどうかを判定する際に使われるのが「PER」「PBR」「配当利回り」といった指標です。

例えば、PERの場合、15倍~20倍程度が平均的な値といわれています。ですからPERが10倍の銘柄があればかなり割安、PER5倍の銘柄ならば超割安ということになります。

でも、PERが5倍、10倍の銘柄を見つけたからといって「割安な銘柄を見つけた。ラッキー!」と飛びついて買ってはいけません。「そもそもなぜこの銘柄は割安の状態で放置されているのか?」と違った視点から考えてみてください。

ご存じの通り、株式市場には個人投資家だけでなく、機関投資家と呼ばれるプロの投資家や、百戦錬磨の外国人投資家など、様々な投資家が参加しています。個人投資家より情報量がはるかに豊富なプロ投資家が、明らかに割安な銘柄に気づかずに、そのまま放置することなどあるでしょうか?

そう考えると、低PERで放置されている銘柄は、プロ投資家が見向きもしない見かけ上「割安」な状態にあるだけといえます。これが本当に割安といえるかどうか疑問です。

本当に割安の状態で放置されている銘柄もないことはないが・・・

低PERの銘柄が、低PERで放置されている理由はいくつか考えられますが、究極的には次の①か②のいずれかになります。

  • 企業が発表する業績予想より実際の業績が悪くなることを多くの投資家が予想しているため株価が下がり、見かけ上PERが低くなっている
  • 単に知名度がない、もしくは不人気であるため、低PERで放置されている

もし、①の理由で見かけ上PERが低くなっているだけなら、早晩業績の下方修正が行われる可能性が高いため、手出しは無用です。

一方、②の状態の銘柄であれば、本当に割安にもかかわらずそのまま放置されていることになります。実際そのような銘柄もないことはありません。

しかし厄介なのは、私たち個人投資家は、低PER銘柄として割安の状態で放置されている理由が①と②のいずれであるのかを正しく知ることができないという点です。さらに、仮に②の理由である可能性が高いと判断できたとしても、株価が上昇するかどうかはまた別の話だということも非常に悩ましいところです。「割安=株価上昇」という図式は成り立たないことも多々あるからです。

株価のトレンドに従っていれば概ね対応が可能

こんなとき、例えば筆者が実践している「株価トレンド分析」、簡単に言えば上昇トレンドで買い・保有、下降トレンドで非保有・保有株売却とする方法を使えば、低PERの理由がどんなものであっても概ね対応が可能です。

例えば、①の理由で見かけ上低PERとなっているに過ぎない銘柄は、株価が下降トレンドになっていることが非常に多いです。したがって、「下降トレンドの銘柄は買わない・保有しない」とするルールに従い、これらの銘柄を回避することができます。

また、②の理由の銘柄であっても、相場環境が悪ければ全く株価が上昇しないことも珍しくありません。ですから、これは、と思う銘柄を見つけても、株価が上昇トレンドに転じるまでは新規買いしないようにするのです。

この方法でうまく行かないケースとすれば、①の見かけ上低PERの銘柄が上昇トレンドになってしまっている場合です。でも、この場合も再度下降トレンドに転換したら速やかに売却・損切りすれば大きな痛手を負うことなく済みます。

最も怖いのは、①の銘柄がたまたま上昇トレンドにある状態で決算発表や業績予想の修正により突然急落することです。したがって、決算発表時期は、よほど好業績かつ低PERで②の可能性が高いと予想される銘柄でない限り、実際に決算発表が終わるまでは手を出さずにいるという戦略も考えられます。

配当利回りでも考え方は同じ

配当利回りで銘柄を選ぶ際も、考え方は同じです。多くの銘柄で配当利回りが2%以内に収まっている中、配当利回りが5%を超えている銘柄をみつけたら、「こんなに配当利回りが高い銘柄を発見した。ラッキー!」と思ってはいけません。「なぜこの銘柄はこんなに配当利回りが高いのか?」とまずは疑ってかかるべきです。

先ほどの低PER銘柄の話と同様ですが、配当利回りが5%の銘柄の存在を知っている投資家はたくさんいるはずです。高配当利回りのランキングは雑誌やネットで頻繁に掲載されていますし、スクリーニングをかければ個人投資家でも簡単に調べることができます。

にもかかわらず、高い配当利回りのまま放置されているということは、この配当利回りの裏には何か潜んでいる可能性が高い、と思わなければなりません。

高い配当利回りで放置されている理由として考えられるのは究極的には以下の2つです。

  • 今後業績悪化が見込まれるため、今の配当金が大きく減らされる可能性が高いと投資家が判断している
  • 単に知名度がない、もしくは不人気であるため株価が安値で放置され、その結果配当利回りが高くなっている

特に、東証1部上場銘柄で売買高も多い銘柄(つまり多くの投資家が知っている銘柄)の配当利回りが他の銘柄より明らかに高いケースは要注意です。みんながその銘柄の配当利回りが高いことを知っていながら、それでも株が買われない状況にあるからです。

上のようなケースはともかくとして、高配当利回りの銘柄の場合もその理由が①か②を正確に当てることは困難です。やはり、株価のトレンドに従った売買を行うのが無難だと思います。

筆者は、低PERランキングや高配当利回りランキングはいっその事無視してもよいと思いますし、筆者自身、そのようなランキングを使った銘柄選びはしていません。

他の銘柄よりPERやPBRが非常に低い、もしくは配当利回りが非常に高い銘柄があれば、逆に怪しまなければなりません。株式投資の世界でも、「おいしい話」はそうそうないものです。

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

足立武志

知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識

株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのように行動すべきか、これから「株式投資」を始めようと考えている方、必見です。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

リスクについて
貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
(信用貸株のみ)
株券等の貸出設定について
信用貸株において、お客様が代用有価証券として当社に差入れている株券等(但し、当社が信用貸株の対象としていない銘柄は除く)のうち、一部の銘柄に限定して貸出すことができますが、各銘柄につき一部の数量のみに限定することはできませんので、ご注意ください。

(貸株サービス・信用貸株共通)

当社の信用リスク
当社がお客様に引渡すべき株券等の引渡しが、履行期日又は両者が合意した日に行われない場合があります。この場合、「株券等貸借取引に関する基本契約書」・「信用取引規定兼株券貸借取引取扱規定第2章」に基づき遅延損害金をお客様にお支払いいたしますが、履行期日又は両者が合意した日に返還を受けていた場合に株主として得られる権利(株主優待、議決権等)は、お客様は取得できません。
投資者保護基金の対象とはなりません
貸付いただいた株券等は、証券会社が自社の資産とお客様の資産を区別して管理する分別保管および投資者保護基金による保護の対象とはなりません。
手数料等諸費用について
お客様は、株券等を貸付いただくにあたり、取引手数料等の費用をお支払いいただく必要はありません。
配当金等、株主の権利・義務について
貸借期間中、株券等は楽天証券名義又は第三者名義等になっており、この期間中において、お客様は株主としての権利義務をすべて喪失します。そのため一定期間株式を所有することで得られる株主提案権等について、貸借期間中はその株式を所有していないこととなりますので、ご注意ください。(但し、信用貸株では貸借期間中の全部又は一部においてお客様名義のままの場合もあり、この場合、お客様は株主としての権利義務の一部又は全部が保持されます。)株式分割等コーポレートアクションが発生した場合、自動的にお客様の口座に対象銘柄を返却することで、株主の権利を獲得します。権利獲得後の貸出設定は、お客様のお取引状況によってお手続きが異なりますのでご注意ください。貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金については、発行会社より配当の支払いがあった後所定の期日に、所得税相当額を差し引いた配当金相当額が楽天証券からお客様へ支払われます。
株主優待、配当金の情報について
株主優待の情報は、東洋経済新報社から提供されるデータを基にしており、原則として毎月1回の更新となります。更新日から次回更新日までの内容変更、売買単位の変更、分割による株数の変動には対応しておりません。また、貸株サービス・信用貸株内における配当金の情報は、TMI(Tokyo Market Information;東京証券取引所)より提供されるデータを基にしており、原則として毎営業日の更新となります。株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がありますので、必ず当該企業のホームページ等で内容をご確認ください。
大量保有報告(短期大量譲渡に伴う変更報告書)の提出について
楽天証券、または楽天証券と共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項)の関係にある楽天証券グループ会社等が、貸株対象銘柄について変更報告書(同法第27条の25第2項)を提出する場合において、当社がお客様からお借りした同銘柄の株券等を同変更報告書提出義務発生日の直近60日間に、お客様に返還させていただいているときは、お客様の氏名、取引株数、契約の種類(株券消費貸借契約である旨)等、同銘柄についての楽天証券の譲渡の相手方、および対価に関する事項を同変更報告書に記載させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
税制について
株券貸借取引で支払われる貸借料及び貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金相当額は、お客様が個人の場合、一般に雑所得又は事業所得として、総合課税の対象となります。なお、配当金相当額は、配当所得そのものではないため、配当控除は受けられません。また、お客様が法人の場合、一般に法人税に係る所得の計算上、益金の額に算入されます。税制は、お客様によりお取り扱いが異なる場合がありますので、詳しくは、税務署又は税理士等の専門家にご確認ください。

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