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足立武志「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」一覧へ

2015年12月24日

第317回 【初心者向けコラム】筆者が実践する情報活用の方法とは?

第315回のコラムで、氾濫する大量の情報のうち「未来の予想」は無視し、「過去の事実」を活用すべき、という点をお話ししました。今回のコラムはこの「過去の事実」という情報を、実際の株式投資においてどう落とし込んでいけばよいのか、筆者の実践を踏まえながらお話ししていきたいと思います。

株式投資では「将来の予想」が不可欠

早速今までの話と矛盾することを言いますが、株式投資で利益を得るためには、「将来の企業業績を予想する」ことが重要です。なぜなら、株価は企業の将来の業績を織り込んで形成されるからです。

もう少し踏み込んでいうと、株価は、企業の将来の業績を「市場参加者が予想した結果を」織り込んで形成されます。

つまり、各投資家は将来の企業業績という「なかなか当たらないもの」を何とか予想して投資対象とする銘柄を選んでいるのです。個人投資家であっても自らの主観を持って企業の将来を予想しなければ個別銘柄に投資できない、これが実情です。

さらには、市場参加者の予想というのは、常に同じではありません。個々の企業を取り巻く環境の変化、日本経済・世界経済の景気の先行き、為替レートや金利の状況、資源価格、各国の金融政策の変化、国内外の株価の動き・・・・様々な変数により予想が構成され、変数が動けば市場参加者の予想も変動します。

まずは「増収増益」が続く銘柄をピックアップする

私たち個人投資家は、これらの点を踏まえてどのように情報を活用するかを考えていかなければなりません。例えば筆者が実行している銘柄選択の手法の1つとして、「毎年増収増益が続いている銘柄を選ぶ」というものがあります。

例えば、会社四季報をみて、過去5年の間増収増益が続いている銘柄を探します。これは過年度の業績という「過去の結果」という情報を使っています。

その上で、さらに当期や来期も増収増益が続く予想になっている銘柄に絞り込みます。これは、過去5年間増収増益だったのだから、今後も増収増益が続くだろうという「予想」です。もちろん、会社四季報に掲載されている業績予想の数値は記者が調査した結果がもとになっています。でも、あくまでも予想ですからそれが正しいかどうかは分かりません。

レベルが上がっていけば、会社四季報に掲載されている業績予想を鵜呑みにせず、自分自身でリサーチをして業績予想を計算し、投資対象銘柄を選択する、ということを目指してもよいと思います。

しかし、初心者・初級者の間はそうしたことは難しいでしょうから、ひとまず「過去の業績が増収増益である事実」+「四季報に記載の将来の業績も増収増益と予想」であることをもって、それなりに確度の高い情報であると判断するほかありません。

株価の動きをみればプロの投資行動がある程度推測できる

このようにして投資対象銘柄を絞り込んだ後、何も考えずにすぐに新規買いしてはいけません。次に、投資対象銘柄の株価チャートをみます。

筆者は、株価チャートには大きく2つの意味があると考えています。1つは、過去の株価の推移という「事実の情報」を提供してくれているという点、そしてもう1つは、市場参加者がその銘柄についてどう判断しているか、つまり将来の業績をどう「予想」しているかを判断する材料になりうるという点です。

一般的にファンドマネージャーなどプロの投資家は、個人投資家に比べてファンダメンタル分析のレベル(企業の将来の業績を予想する能力)が高いです。もし彼らがある銘柄について、今後の業績の伸びが期待できると判断したなら、その銘柄の株を買い進めるでしょう。その結果、株価は上昇基調となるはずです。

逆に、今後の業績が期待できない銘柄であれば、新規に買わないでしょうし、保有株があれば売却を進めていきます。その結果、株価は下落基調となります。

実は、株価チャートをみれば、こうしたプロの投資家の動きをある程度推測することが可能なのです。

上昇トレンドにある銘柄のみを新規買いする

そこで、まず会社四季報などで「過去増収増益が続く」+「今後も増収増益を予想」という銘柄を投資対象候補としてピックアップしたら、株価チャートをみて、それぞれの銘柄の株価の「トレンド(※)」をチェックします。

その上で、株価のトレンドが上昇トレンドの場合は新規買いを実行し、下降トレンドの場合は新規買いを見送ります。

その後、株価チャートのウォッチを定期的に続け、下降トレンドが上昇トレンドに転換したら新規買いを実行、上昇トレンドから下降トレンドに転換したら保有株を売却します。

つまり、「過去増収増益が続く」+「今後も増収増益を予想」というそれなりの確度の情報に、「株価が上昇トレンド=プロ投資家が買っている可能性が高い」というそれなりの確度の情報を組み合わせ、最終的な投資判断を下すのです。

冒頭で説明したように、株価は「将来の企業業績に対する市場参加者の予想」で決定し、その予想を行う際の変数が動くことで株価も動きます。

ですから、株価チャートで株価のトレンドを追っていけば、市場参加者の予想の変化にも対応することができます。

例えば、もし四季報で将来も増収増益が期待できる予想が掲載されていても、株価が下降トレンドにあるのであれば、「プロ投資家は四季報に記載されている予想のような好業績が将来は期待できないと判断している可能性が高い」と推測し、新規買いを控えることができるのです。

(※簡単に言えば株価が25日移動平均線より上にあれば上昇トレンド、下にあれば下降トレンドです。詳しくは、拙著「株を買うなら最低限知っておきたい株価チャートの教科書」をご覧ください)

<お知らせ>

拙著「株を買うなら最低限知っておきたい株価チャートの教科書」が増刷され第4刷となります。「株を買うなら最低限知っておきたいファンダメンタル投資の教科書」と合わせてお読みいただければ、今回のコラムでご説明したことがクリアにご理解できると思います。机上の空論ではなく、筆者が株式投資で実践していることを書いておりますので、皆様の実際の株式投資にすぐ生かせる内容となっております。ご興味のある方はぜひご覧ください。

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

足立武志

知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識

株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのように行動すべきか、これから「株式投資」を始めようと考えている方、必見です。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

リスクについて
貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
(信用貸株のみ)
株券等の貸出設定について
信用貸株において、お客様が代用有価証券として当社に差入れている株券等(但し、当社が信用貸株の対象としていない銘柄は除く)のうち、一部の銘柄に限定して貸出すことができますが、各銘柄につき一部の数量のみに限定することはできませんので、ご注意ください。

(貸株サービス・信用貸株共通)

当社の信用リスク
当社がお客様に引渡すべき株券等の引渡しが、履行期日又は両者が合意した日に行われない場合があります。この場合、「株券等貸借取引に関する基本契約書」・「信用取引規定兼株券貸借取引取扱規定第2章」に基づき遅延損害金をお客様にお支払いいたしますが、履行期日又は両者が合意した日に返還を受けていた場合に株主として得られる権利(株主優待、議決権等)は、お客様は取得できません。
投資者保護基金の対象とはなりません
貸付いただいた株券等は、証券会社が自社の資産とお客様の資産を区別して管理する分別保管および投資者保護基金による保護の対象とはなりません。
手数料等諸費用について
お客様は、株券等を貸付いただくにあたり、取引手数料等の費用をお支払いいただく必要はありません。
配当金等、株主の権利・義務について
貸借期間中、株券等は楽天証券名義又は第三者名義等になっており、この期間中において、お客様は株主としての権利義務をすべて喪失します。そのため一定期間株式を所有することで得られる株主提案権等について、貸借期間中はその株式を所有していないこととなりますので、ご注意ください。(但し、信用貸株では貸借期間中の全部又は一部においてお客様名義のままの場合もあり、この場合、お客様は株主としての権利義務の一部又は全部が保持されます。)株式分割等コーポレートアクションが発生した場合、自動的にお客様の口座に対象銘柄を返却することで、株主の権利を獲得します。権利獲得後の貸出設定は、お客様のお取引状況によってお手続きが異なりますのでご注意ください。貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金については、発行会社より配当の支払いがあった後所定の期日に、所得税相当額を差し引いた配当金相当額が楽天証券からお客様へ支払われます。
株主優待、配当金の情報について
株主優待の情報は、東洋経済新報社から提供されるデータを基にしており、原則として毎月1回の更新となります。更新日から次回更新日までの内容変更、売買単位の変更、分割による株数の変動には対応しておりません。また、貸株サービス・信用貸株内における配当金の情報は、TMI(Tokyo Market Information;東京証券取引所)より提供されるデータを基にしており、原則として毎営業日の更新となります。株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がありますので、必ず当該企業のホームページ等で内容をご確認ください。
大量保有報告(短期大量譲渡に伴う変更報告書)の提出について
楽天証券、または楽天証券と共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項)の関係にある楽天証券グループ会社等が、貸株対象銘柄について変更報告書(同法第27条の25第2項)を提出する場合において、当社がお客様からお借りした同銘柄の株券等を同変更報告書提出義務発生日の直近60日間に、お客様に返還させていただいているときは、お客様の氏名、取引株数、契約の種類(株券消費貸借契約である旨)等、同銘柄についての楽天証券の譲渡の相手方、および対価に関する事項を同変更報告書に記載させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
税制について
株券貸借取引で支払われる貸借料及び貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金相当額は、お客様が個人の場合、一般に雑所得又は事業所得として、総合課税の対象となります。なお、配当金相当額は、配当所得そのものではないため、配当控除は受けられません。また、お客様が法人の場合、一般に法人税に係る所得の計算上、益金の額に算入されます。税制は、お客様によりお取り扱いが異なる場合がありますので、詳しくは、税務署又は税理士等の専門家にご確認ください。

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