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2016年8月18日

第350回 ついに二極化相場終焉?参議院選挙後の日本株の「変化」を追う(その1)

2013年6月以降、長らくの間続いてきた日本株の「二極化相場」。しかしこれがいつまでも続くわけではないこともまた事実です。今回は、参議院選挙後に個別銘柄にどのような「変化」が起こっているかを追跡したいと思います。

参議院選挙を境に日本株の物色対象が大きく変化している

7月10日に参議院選挙が行われました。実はこの参議院選挙を境に、個別銘柄の株価の動きが大きく異なっていることにお気づきでしょうか。

筆者は、日々400銘柄ほどの個別銘柄の株価チャートをチェックしていますから、日本株の個別銘柄の物色対象に変化の兆候が現れているかどうかは早い段階で気づくことができます。

参議院選挙後の株価の動きで顕著だったのが、それまで日経平均株価が軟調な局面であっても株価上昇を続けていた好業績・内需系の成長株が一斉に調整局面に入ったということです。筆者はこれらの成長株への投資金額が多かったので、これはすぐに気づくことができました。

その一方で、業績伸び悩み・成長性に乏しいなどの理由から、長期間値下がりを続けていた銘柄の多くが、参議院選挙後になってから株価上昇を始めたのです。

アベノミクス相場開始後の日本株を改めて振り返ってみる

ここで、アベノミクス相場が開始してから現在までの日本株を改めて振り返ってみましょう。

アベノミクス相場がスタートしたのは2012年の11月です。ここから約半年ほど、2013年の5月下旬に日経平均株価が急落するまでの間は、いわゆる「全面高相場」でした。つまり、ほとんどの個別銘柄の株価が大きく上昇し、日本株を持ってさえいれば簡単に利益を得ることができた時期です。中にはバイオ関連株のように完全にバブル化したような銘柄も少なくありませんでした。

しかし、2013年6月以降は、個別銘柄によって株価の動きが大きく異なるようになりました。2013年6月以降も株価が上昇を続けたのは、毎年増収増益が続いているようないわゆる「成長株」でした。一方、成長株以外の大多数の個別銘柄の株価は伸び悩むようになってしまいました。

日経平均株価は2013年6月以降も上昇を続けましたが、スリー・ディー・マトリックス(7777)などのバイオ関連株、大京(8840)などの不動産関連株をはじめ、2013年の5月前後に高値をつけて以降、その高値を更新できていない銘柄は数多くあります。

円高進行により輸出関連株が次々と転落していったここ1年

日経平均株価が高値をつけたのは2015年夏です。それは為替レートの円安のピークでもありました。そのため、日経平均株価の高値と同じ時期に高値を付けている個別銘柄の多くはブリヂストン(5108)ジェイテクト(6473)ミネベア(6479)など輸出関連株です。

2013年6月以降も、輸出関連株の多くは円安進行により増収増益が続いていたため株価も上昇を続けていたものの、2015年夏以降に進んだ円高により業績が伸び悩み、それに伴い株価も天井をつけ大きく下落してしまいました。

その結果、円高が業績に悪影響を及ぼさないような、内需系の成長株だけが、2015年夏以降も株価が崩れることなく上昇を続けたのです。

以上をまとめると次のようになります。

  • 2012年11月~2013年5月までは何でも上がる「全面高相場」
  • 2013年6月~2015年夏ごろまでは増収増益の好業績銘柄が上昇する「二極化相場」
  • 2015年夏以降は内需系の好業績銘柄のみが上昇する「さらなる二極化相場」

内需系成長株が30%下落した一方で輸出関連株は50%上昇したこの1カ月

このように、2015年夏以降も高値を更新し続ける銘柄は、内需系かつ増収増益が続くような一部の銘柄に限られていました。逆に言えば、このような銘柄に集中して投資していれば、今年に入ってから日経平均株価が大きく下落する中でも、利益を得ることができました。でも、その動きに変化が生じたのが7月10日の参議院選挙だったのです。

例えば、内需系成長株として株価上昇が続いていた寿スピリッツ(2222)は、7月4日に3,625円の高値をつけた後は大きく下落し、8月5日の2,367円の安値まで、1カ月で30%以上も値下がりしました。また、同様に内需系成長株であるエムスリー(2413)も、7月13日に3,940円の高値をつけましたがそこから8月8日には2,962円まで下落、30%弱の値下がりとなりました。

一方、円高進行により軟調な株価が続いていたミネベア(6479)は、7月8日に614円の安値をつけた後は反発し、7月27日の高値926円まで、わずか3週間たらずで50%も上昇しました。ジェイテクト(6473)も、7月7日の安値1,031円から、8月9日には1,533円まで上昇し、1カ月で50%近く値上がりしました。

寿スピリッツ(2222)の日足チャート

ジェイテクト(6473)の日足チャート

次回は、こうした現況を踏まえ、今後の展望および対策について考えてみたいと思います。

<おしらせ>

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

リスクについて
貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
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(貸株サービス・信用貸株共通)

当社の信用リスク
当社がお客様に引渡すべき株券等の引渡しが、履行期日又は両者が合意した日に行われない場合があります。この場合、「株券等貸借取引に関する基本契約書」・「信用取引規定兼株券貸借取引取扱規定第2章」に基づき遅延損害金をお客様にお支払いいたしますが、履行期日又は両者が合意した日に返還を受けていた場合に株主として得られる権利(株主優待、議決権等)は、お客様は取得できません。
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お客様は、株券等を貸付いただくにあたり、取引手数料等の費用をお支払いいただく必要はありません。
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楽天証券、または楽天証券と共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項)の関係にある楽天証券グループ会社等が、貸株対象銘柄について変更報告書(同法第27条の25第2項)を提出する場合において、当社がお客様からお借りした同銘柄の株券等を同変更報告書提出義務発生日の直近60日間に、お客様に返還させていただいているときは、お客様の氏名、取引株数、契約の種類(株券消費貸借契約である旨)等、同銘柄についての楽天証券の譲渡の相手方、および対価に関する事項を同変更報告書に記載させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
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