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足立武志「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」一覧へ

2016年12月1日

第365回 株式投資に絶対に必要な「出口戦略」を考える

やり方さえ間違わなければ、株式投資で成果を出すことは決して難しくありません。しかし、実際にはなかなかそうもいかないのも事実。その理由として考えられるのが「出口戦略」を持っているかどうかです。

会社経営と株式投資はある意味「同じ」

会社は「営利・社団・法人」ですから利益を得るために存在しています。一方、私たち個人投資家も、利益を得る目的で株式投資をしています。このように、会社経営も株式投資も、目指しているものは本質的に同じです。

ところで、会社はどのようなプロセスで利益を上げているのでしょうか?最も分かりやすい小売業、例えば八百屋を例に挙げて考えてみましょう。

八百屋は、市場から野菜を仕入れて、それを売ることで利益を得ています。つまり、「安く買う→それより高く売る」、これで利益が出ます。これを何度も繰り返すことで、利益を積み上げていくわけです。

株式投資もこれと同じです。株式市場から、これはと思う株を買い、それが値上がりしたら売ることで利益が出ます。

株式投資における3つのステップとは?

ただし、八百屋と株式投資では異なる点もあります。野菜は生鮮食品ですから、買ったらすぐに売る必要があるのに対し、株式投資の場合はすぐに売る必要はなく保有を続けて値上がりを待つことができるという点です。

つまり、八百屋は「買う→売る」ですが、株式投資は「買う→保有する→売る」という3つのステップにより1サイクルが完結するのです(キャピタルゲイン目的の場合)。

この「保有する」間に株価が上昇することを期待して私たち個人投資家は保有を続けるわけです。しかし、この次の「売る」というプロセスをしっかりと考えているかどうかが、株式投資で成功できるか否かの分かれ目であると筆者は強く感じています。

成功している個人投資家が考えている2つの「出口」

株式投資において「入口」とは、投資する株を買うことに他なりません。では、「出口」とは何を意味するでしょうか。もちろん、株を売ることですが、ここには2種類の方法があります。

上の八百屋の例をもう1度みてみましょう。夕方になると、野菜の値段を下げている光景をよく見かけます。時には、損失覚悟で原価割れで売ることもあるでしょう。これは、翌日以降になると野菜の価値がゼロになってしまうからです。損失が出たとしても、ゼロになってしまうよりははるかにまし、という考え方です。これはまさに株式投資でいうところの「損切り」です。

個人投資家も、これと同じ感覚を持つ必要があります。「損切り」により、保有株がさらに値下がりして損失が拡大する前に売却してしまう、という感覚です。

「出口」とは単に株を売ることではなく、「利食いによる売り」という出口と、「損切りによる売り」という出口の2つを持つことです。これが成功している個人投資家がもっている「出口戦略」です。

プロの世界では「出口戦略」を持つことは当然

プロの行う資産運用の世界では、「出口戦略」という言葉を当たり前のように使います。投資した金額を、どのような形で回収するか、ベンチャーキャピタルであれば、株式公開(IPO)、MBOにより役員に売却、他の投資家への売却・・・といったものです。

この「出口戦略」は、何も利益で終わるものばかりではありません。将来有望と考えて投資したものの、実際に投資してみたら思ったほどではなかった・・・そんな時に株を買いたい投資家が現れたが、希望価格は自分の投資価格を大きく下回る、つまり損切りです。

それでも、保有し続けて価値がさらに減少してしまうより、このタイミングで売ってしまった方がより多くの投資資金を回収できると判断すれば、例え損切りであっても売却を実行するでしょう。プロの世界では、損切りを含めた「出口戦略」を持つことは当たり前の話なのです。

「出口戦略」を明確に持っていない個人投資家が非常に多い

実は、なかなか株式投資で思うような成果を上げられない、という個人投資家に非常に多いのが、この「出口戦略」が明確になっていないという点です。誤解を恐れずに言えば、株を買う際に、買った後どうするかという「出口戦略」を持っていないのです。

そのため、株を買った後に株価が下がったとき、どうしてよいか分からず、その結果多額の含み損を抱えた「塩漬け株」を数多く作ってしまうのです。

もし、「こうなれば売る」というルールを明確に設定しておき、その通りに実行することができれば、塩漬け株に苦しむことはなくなります。筆者であれば、利食いの場合も損切りの場合も、基本は「25日移動平均線を割り込んだら売る」という明確なルールがあります。

「私には損切りなどできない」という方も数多くいらっしゃると思います。損切りをせずに株式投資で成果を上げることができているなら全く問題ありませんが、そうでないならば、あきらめるのではなく、できるようにぜひ努力してください。株式投資で成功している個人投資家は、みな利食いと損切りという2つの出口戦略をもち、その戦略に従って売買を実行しているからです。

損切りで終わることは失敗ではなく成功?

皆さんは、株式投資において何が「成功」だと思いますか?もちろん利益をあげ、資産を増やすことが「成功」であるのは言うまでもありません。でもそれは、いくつかのプロセスを得た「結果」でしかないのです。

筆者は、「買う→保有する→売る」のプロセスを、自らが決めたルール通りに実行し、これを繰り返した結果資産を増やすことが「成功」だと思っています。

買った後で株価が下がり、損切りを余儀なくされることも多々ありますが、損切りも「売り」の一種です。自らのルールで、こうなれば損切りをすると決めておき、その通りに実行したのですから、これで「買う→保有する→売る」のプロセスが完了しているわけです。これを徹底すれば決して塩漬け株を作ることはありませんし、損切りのタイミングが適切であれば損失を極小化できます。

もちろん相場環境が悪ければ資産が減ってしまう時期もありますが、長い目で見れば、十分に資産を増やすことができています。

ですから筆者にとって、損切りに終わったことは決して失敗ではなく、株式投資で利益を得るために決めている売買ルールを守った結果ですから「成功」なのです。この感覚がなんとなく分かる、という方は、やり方さえ正しければ株式投資で成功することができると思います。

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足立武志

知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識

株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのように行動すべきか、これから「株式投資」を始めようと考えている方、必見です。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

リスクについて
貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
(信用貸株のみ)
株券等の貸出設定について
信用貸株において、お客様が代用有価証券として当社に差入れている株券等(但し、当社が信用貸株の対象としていない銘柄は除く)のうち、一部の銘柄に限定して貸出すことができますが、各銘柄につき一部の数量のみに限定することはできませんので、ご注意ください。

(貸株サービス・信用貸株共通)

当社の信用リスク
当社がお客様に引渡すべき株券等の引渡しが、履行期日又は両者が合意した日に行われない場合があります。この場合、「株券等貸借取引に関する基本契約書」・「信用取引規定兼株券貸借取引取扱規定第2章」に基づき遅延損害金をお客様にお支払いいたしますが、履行期日又は両者が合意した日に返還を受けていた場合に株主として得られる権利(株主優待、議決権等)は、お客様は取得できません。
投資者保護基金の対象とはなりません
貸付いただいた株券等は、証券会社が自社の資産とお客様の資産を区別して管理する分別保管および投資者保護基金による保護の対象とはなりません。
手数料等諸費用について
お客様は、株券等を貸付いただくにあたり、取引手数料等の費用をお支払いいただく必要はありません。
配当金等、株主の権利・義務について
貸借期間中、株券等は楽天証券名義又は第三者名義等になっており、この期間中において、お客様は株主としての権利義務をすべて喪失します。そのため一定期間株式を所有することで得られる株主提案権等について、貸借期間中はその株式を所有していないこととなりますので、ご注意ください。(但し、信用貸株では貸借期間中の全部又は一部においてお客様名義のままの場合もあり、この場合、お客様は株主としての権利義務の一部又は全部が保持されます。)株式分割等コーポレートアクションが発生した場合、自動的にお客様の口座に対象銘柄を返却することで、株主の権利を獲得します。権利獲得後の貸出設定は、お客様のお取引状況によってお手続きが異なりますのでご注意ください。貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金については、発行会社より配当の支払いがあった後所定の期日に、所得税相当額を差し引いた配当金相当額が楽天証券からお客様へ支払われます。
株主優待、配当金の情報について
株主優待の情報は、東洋経済新報社から提供されるデータを基にしており、原則として毎月1回の更新となります。更新日から次回更新日までの内容変更、売買単位の変更、分割による株数の変動には対応しておりません。また、貸株サービス・信用貸株内における配当金の情報は、TMI(Tokyo Market Information;東京証券取引所)より提供されるデータを基にしており、原則として毎営業日の更新となります。株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がありますので、必ず当該企業のホームページ等で内容をご確認ください。
大量保有報告(短期大量譲渡に伴う変更報告書)の提出について
楽天証券、または楽天証券と共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項)の関係にある楽天証券グループ会社等が、貸株対象銘柄について変更報告書(同法第27条の25第2項)を提出する場合において、当社がお客様からお借りした同銘柄の株券等を同変更報告書提出義務発生日の直近60日間に、お客様に返還させていただいているときは、お客様の氏名、取引株数、契約の種類(株券消費貸借契約である旨)等、同銘柄についての楽天証券の譲渡の相手方、および対価に関する事項を同変更報告書に記載させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
税制について
株券貸借取引で支払われる貸借料及び貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金相当額は、お客様が個人の場合、一般に雑所得又は事業所得として、総合課税の対象となります。なお、配当金相当額は、配当所得そのものではないため、配当控除は受けられません。また、お客様が法人の場合、一般に法人税に係る所得の計算上、益金の額に算入されます。税制は、お客様によりお取り扱いが異なる場合がありますので、詳しくは、税務署又は税理士等の専門家にご確認ください。

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