株式投資家のことを「トレーダー」と呼ぶことが良くあります。しかし、筆者は自らを「トレーダー」とは絶対に名乗りません。その理由は何だと思いますか?知識・情報を発信する側としての強い責任感がそこにはあります。
皆さんが株式投資をする目的はどういうものでしょうか?基本的には「資産を増やすため」だと思います。
だとすれば、資産を増やすことができる方法であれば、それらは株式投資においてすべて「正解」ということができます。
よく雑誌などで、成功している個人投資家について紹介している特集が組まれます。それを見ると、1人ひとり異なった手法を用いていることが分かります。
株式投資における正解は決して1つではありません。逆に、無数に存在すると言ってしまっても良いかもしれません。
株式投資はいくつかのスタイルがあります。投資期間(ある銘柄へ投資して、それを売却するまでの期間)1つとっても、「短期売買」と「長期投資」があります。
短期売買は、デイトレード、スイングトレードなど、買った株を短期間で売却する方法、長期投資はバイ・アンド・ホールドなど、買った株を長期間保有し続ける方法です。
筆者が日々実践している「株価トレンド分析」は、短期売買には当てはまりませんが、何年間も持ち続ける、というやり方でもないので、言うなれば「中期投資」です。
また、これ以外にも、例えば銘柄選びの方法として「テクニカル分析」「ファンダメンタル分析」がありますし、「テクニカル分析」にも、株価チャート、移動平均線、MACD、ストキャスティクス、ボリンジャーバンドなど、様々な種類があります。
そして非常に重要なのが、「スタイルが違えば投資手法も異なる」ということです。
例えば短期売買の場合、企業業績などのファンダメンタルよりも、値動きや株価の勢いといった、テクニカルが重視されます。そして、買ってから5%、10%値上がりすれば御の字で、すぐに利益を確定させます。そして次のターゲットを探します。
一方、長期投資の場合、あまりテクニカルは重視せず、それよりもファンダメンタルを非常に重要視します。将来的に業績が大きく伸びるであろう銘柄を、株価が大きく上昇する前から仕込み、数年間で株価が5倍、10倍になったところで売却することを目指します。
このように、短期売買は値動きの良い銘柄に乗って小さな利益をこつこつ積み重ねるのに対し、長期投資は、将来有望な銘柄を持ち続けて一度に大きな利益を狙います。
短期売買と長期投資で、投資手法が全く異なることがお分かりいただけるでしょうか。
この事実から、ある重要な点が浮かび上がってきます。それは、「自分と異なるスタイルの投資家からのアドバイスは役に立たない」ということです。
長期投資をしたい個人投資家が、短期売買をする人から「買った株は長くても数日で売りましょう」とか「5%の利益がでたら欲張らずに利食いましょう」といったアドバイスを受けても、全く意味がありません。それどころか、そんな小さい利益で利食いした後で株価が何倍にもなったら、目も当てられません。
筆者が実践する株価トレンド分析でも、上昇トレンドが続く限り保有を続けることで、時に買値から2倍、3倍の利益を得ることができます。それを、短期売買をする人からの「買値から10%上昇したら利食い売りをすべし」というアドバイスに従って保有株を売却してしまったら、非常にもったいないことになってしまいます。
ここでのポイントは、アドバイスをする側は、自分が長期投資派なのか短期売買派なのか、明示していないことが多いということです。ですから、その人たちが発信する情報をみて、長期派・中期派・短期派のどれなのかを見極めなければなりません。
そして、その際のキーワードとして有効なのが「トレード」「トレーダー」という言葉なのです。
「トレード」「トレーダー」という言葉を聞いて、皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか?一般的にこれらの言葉は、短期売買を指します。長期投資をする方は、トレードではなく「株式投資」、トレーダーではなく「投資家」という言葉を使います。
筆者は、嬉しいことに新聞、雑誌等の取材を数多くお受けしております。その際、記者の方には、「私を「トレーダー」と紹介するのは絶対にやめてください」とお伝えしています。そうではなく、「個人投資家」という呼び名で紹介してもらっています。
筆者が提唱し、自身で実践している「株価トレンド分析」は、決して短期売買ではありません。上昇トレンドが続く限り保有を続けるため、どちらかと言えば長期投資に近いスタイルです。
でも、筆者が「トレーダー」として紹介されると、短期売買に関心の強い個人投資家の方が、筆者の手法を参考にしてしまう恐れが大いにあります。しかし、こうした方が筆者の手法を参考にしても、おそらくうまく行きません。筆者自身が短期売買をしていないからです。
逆に、中長期投資に関心の高い個人投資家のお役に立ちたいと思っている筆者にとっては、「トレーダー」「トレード」という言葉を使うことにより、そうした個人投資家の方が「自分には関係ない」と離れていってしまうことに大いに危惧しています。
短期売買をしたい個人投資家の方は、筆者ではなく、「トレード」「トレーダー」という言葉を用いる方からのアドバイスを受けるのが正しい選択です。
成功している個人投資家の方は、みな自身の投資スタイルを確立しています。ですから、このコラムをご覧の皆さんもぜひそれを目指してください。
「いったいどうやったらよいの?」と思われる方も多いかもしれませんが、ご安心ください。「守(しゅ)・破(は)・離(り)」という言葉を聞かれたことがあるでしょうか。これを株式投資でも実践すればよいのです。
まずは、株式投資に対する考え方・手法が共感できる人を選び、その人のやり方を完全に真似てみてください(守)。次にその中から、自分で改善できるところを少しずつ改善していきます(破)。そして最終的に、真似た手法に独自のオリジナルを加え、自分自身の投資スタイルを確立していくのです(離)。
ご自身が、短期・中期・長期のどのスタイルを目指すかがまだ定まっていない方は、何人かの方を真似してみて、自分に合っているな、というものに絞ってみてください。
本コラムをご覧の皆さんが、筆者の投資手法である「株価トレンド分析」をスタートに、ご自身の投資スタイルを作りあげていただけるならば、望外の喜びです。
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本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。
足立武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのように行動すべきか、これから「株式投資」を始めようと考えている方、必見です。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。
※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。
信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。
国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。
〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。
〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)
〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)
超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。
〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。
かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。
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(貸株サービス・信用貸株共通)