先週の予測では、市場ボリュームは低水準のままで、テクニカル的には短期の過熱感もあり、週末にSQを控えていることで、SQの直前・直後に目先のピークをつけていったん調整を想定しました。
NYダウが前週から史上最高値をつけており、今週も堅調さが続けば先物主導で3月7日の15,312円、4月3日の15,164円を試したあと下落に転じる可能性を想定しました。 しかし、9日(月)に、寄り付きで15,204円と4月3日の15,164円を上回って寄り付くものの、上げ幅を縮小し△46の15,124円で引けました。その後、NYダウが週半ばからイラク情勢の悪化を嫌気して2日連続の100ドル近い下落をするなど不安定な状況となって、為替も101円台の円高となってきたことで、12日(木)は△95の14,973円と15,000円を割れました。SQ清算日である13日(金)は、6月SQ値は14,807円でしたが、日経平均は14,830円で寄り付き、下げ幅を縮小し、後場になると安倍首相が法人税率の引き下げを発表するという報道をきっかけに先物主導で急速に切り返し、△124の15,097円で引けました。
予想外の反発でしたが、報道をきっかけに先物主導でストップロス(売り方の買い戻し)を巻き込んで勢いづいたとの見方が多いようで、時間外取引では、先物はマイナスに転じていました。但し、イラク情勢の悪化の悪材料には今のところあまり反応せず、下げても押し目買い意欲強く、これまでと相場つきが変わってきています。その背景の1つに年金という買い主体(政府のあと押し)が登場していることにあります。年金の動きを反映する信託銀行は、6月第1週(2~6日)まで6週連続の買い越しとなっており、これまでのように売り方による一方的な下げの抑止力になっているようです。 先週末の13日(金)の14,830円をつけたあと、先物主導でカラ売りの買い戻しを巻き込んで踏み上げ状態となり、15,121円まで上昇して△124の15,097円で引けたことがそれを証明しています。
先週は、NYダウが週半ばからイラク情勢の緊迫化を受けて下落となったことで、日経平均も9日(月)の15,206円を高値に15,000円を挟んだもみあいとなって日柄調整のような状況になってきました。 5月21日の13,964円から6月3日の15,000円台のせまで短期で1,100円近く上昇し、その後15,000円台の動きとなってテクニカルな過熱感からいったん調整してもおかしくないところでした。そして調整した場合は14,500~15,000円もしくは、15,000円±200円の14,800~15,200円のもみあいとなって上を再度試す動きとなることを想定しました。
先週は、9日(月)に15,206円をつけたあと13日(金)に14,830円の安値をつけて切り返し、15,097円で引けました。現時点では14,800~15,200円のもみあいとなっています。13日(金)の6月SQ値が14,807円となり、日経平均はこれを大きく上回って引けましたので、大きな悪材料が出ない限り14,807円が下値抵抗ラインとなります。
今週は、プラス材料としては、6月中発表予定の成長戦略への期待感、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革、法人税率引き下げや年金資金の信託預金を通しての買い越しなどがありますが、一方で海外のマイナス要因として、イラク情勢やウクライナの停戦協議の行方という地政学的リスクがあり、欧米株式の高値警戒感もあります。
確率としては、14,800~15,200円のもみあいとなって日柄調整に入るというパターンが高く、次いで14,800円を終値で切ると、その下には強力な14,600円水準に下値抵抗ラインがありますので、14,500~15,000円の中でのもみあいで日柄調整の終了を待つことになります。ふつう考えられる押し目水準は、5月21日の13,964円から6月9日の15,206円までの上昇幅の1/3押し(14,792円)と1/2押し(14,585円)であり、14,800円水準と14,600円水準が抵抗ラインとなります。成長戦略やGPIF改革などへの期待が高まれば14,800円水準が下値ポイントで、イラク情勢や欧米株式の高値警戒感が強ければ14,600円水準が下値ポイントになると考えられます。もちろん15,200円を上回るというパターンもありますが、それには新しいプラスの材料が必要と思われます。
本日16日(月)は、先週末の上昇が先物主導でカラ売りの目先の踏み上げもあったことで、反動の売り優勢で始まりました。前場は15,000円を何とか守りましたが、後場になると利益確定売りが広がり、△164の14,933円となりました。
先週の予測では、アメリカ株式の堅調さが続けば、週末のSQもからんで戻りを試す動きも想定されるが、一方で騰落レシオが高水準にあり、市場ボリュームが増加しない状況ではいったん下落に転じてもおかしくないところなので、要注意の週だとしました。
結局は、NYダウが上値重くなりイラク情勢の悪化を受けて下落となったことで、日経平均も上値の重い展開となりました。9日(月)に4月3日の15,164円を上回る15,206円をつけるものの、終値では15,164円を突破できず15,000円を挟んだもみあいとなり、週末13日(金)には14,830円まで下落したあと政府の法人税の20%台へ引き下げるという報道をきっかけに先物主導で切り返し△124の15,097円で引けました。
先週の時点では、SQ前後に高値をつけて調整入りを想定しましたが、9日(月)に15,206円の高値をつけて14,830円まで下げて切り返し、15,097円で引けたことで15,000円±200円としたシナリオになっています。下値は年金資金などの買いで堅く、6月SQ値14,807円が下値抵抗ラインとなります。上値は6月9日の15,206円ですが、ここを抜けると3月7日の15,312円を試す形となります。基本的には、欧米株は高値警戒感強く、イラク情勢への懸念もあり14,800~15,200円の日柄調整が想定されます。14,800円を終値で切ると14,500~15,000円のボックス相場の中での日柄調整となります。
週明け16日(月)は、先週末の先物主導での大きな切り返しの反動から売り優勢スタートとなり、後場になると一段安となって△164の14,933円で引けました。
先週の予測では、景気回復期待から引き続き過去最高値を更新する展開が想定されました。
週明けの9日(月)、10日(火)と連日の過去最高値更新となりましたが、イラク情勢の悪化が嫌気し、11日(水)、12日(木)と2日連続の100ドルを超す下げとなり、週末13日(金)は△41の16,775ドルと反発して引けました。
今週は、前週前半に最高値を更新したあとイラク情勢懸念から反落しましたが、高値圏にあるだけに引き続きイラク情勢や17~18日のFOMCでの早期の利上げ観測への思惑も浮上しており、神経質な展開が予想されます。
先週の予測では、アメリカ株式の堅調さが続けば101~103円のボックスの中で102円台でのドルの強含みを想定しました。
結果的に、週後半イラク情勢の緊迫化を受けてNYダウが下落し、ドル売りとなって101.61円までの円高進行となりましたが、週末13日(金)はFOMCで早期利上げの観測からドルが買い戻され、102円台で引けました。
今週は、引き続きイラク情勢の懸念やアメリカの経済指標やFOMCを控え、長期金利の動きに合わせて為替の動きが注目となります。長期金利が上昇すれば日米金利差拡大を意識した円安が進むことになります。101~103円のボックスの動きを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
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※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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