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2014年07月01日

第232回 今週は海外イベントを受け、15,000円を下値に日柄整理か!…指数が一服しても中小型株相場へ…

閣議決定された成長戦略はサプライズなく目先材料出尽くしへ

先週の予測としては、海外から出遅れ感のある日本株式市場に資金が流入してきており、一本調子の上昇はないものの、3月7日の今年の戻り高値15,312円を突破したことで、上値を試すことが想定されるとしました。但し、もう一段高となるには、閣議決定される成長戦略が事前の内容よりはより具体的なものが期待されているため、期待されている内容になれば一段高、そうでなければ目先材料出尽くしとなって利益確定を誘うことになるとしました。又、テクニカル的な過熱感からみても、騰落レシオが買われ過ぎといわれる130%を大きく上回っているため、利益確定が出やすい状況だと予想しました。

結果的に、週初めはアメリカ株式の上昇や成長戦略への期待から戻り高値を更新する動きとなりましたが、25日(水)は、前日の引け後に成長戦略が閣議決定されたものの、サプライズなく目先は材料出尽くし、騰落レシオは164.1%と記録的な過熱感、更にアメリカ株式の下落を受けて、利益確定売りで▼109円の15,266円となりました。週末の27日(金)は、アメリカの1-3月期GDPが予想を大幅に下回ったことでドルが売られ、地政学的リスクから円が買われて101円台前半の円高となったことで、日経平均は先物主導で15,027円まで売られ、▼213円の15,095円となりました。

23日(月)の時点では、日経平均は15,200~15,500円の中の動きを想定していましたが、24日(火)の成長戦略の閣議決定の内容が事前に伝わっていたことと大差なかったことで材料視されず、下落はきっかけ待ちのため、25日(水)のオフィス出島の有料サイトにおいて発した一言メッセージでは調整待ちとし、15,200円を切ると25日移動平均線(25日時点14,970円)近辺の15,000円水準が目先の下目ポイントとしました。結局、27日(金)にこの日の25日移動平均線(15,033円)を少し下回る15,027円まで下がって、15,095円で引けました。これによって25日移動平均線までの乖離を埋めたので、スピード調整となる可能性があるという見方も出ていました。

今週は多くのイベントを控え、高値圏での一進一退の動きか

想定よりも早いスピードで上昇が続いています。前週までの5週間で日経平均は1,200円を越す上昇となっています。1年ぶりの5週連続となります。この急騰を後押しするだけのファンダメンタルズの変化があったわけではありません。先週は、FOMCの結果とイエレン議長が記者会見で「現在の株価水準は、過去の標準から離れているとは考えない」と発言したことぐらいで、新しい材料でもありません。

それでは、急騰の要因は何かというと、売り方の買い戻しによるものだと思われます。私もそうですが、ほとんどの投資家はチャート上から14,000~15,000円のボックス圏の動きを想定し、15,000円を超えた15,200円まではそのボックス圏の上限だと考えていました。そのため、この上限に近づくと売りの仕掛けが出ていました。 13日時点の信用売り残高は5週連続で増加し、2012年3月以来約2年3カ月ぶりの高水準となりました。ウクライナやイラク情勢の緊迫などの不透明感が出て、ボックスの上限を突破するのは難しいとの見方が出ていたためでした。

しかし、19日(木)は主力株中心に軒並み高となり、15,200円を突破し、出来高・売買代金ともに急増しましたが、「売り方」の買い戻しと海外の投資家の出遅れ感からの新規の資金によります。これにより、売り方の信用の評価損は大きなマイナスに転落(13日時点で▼4.6%)しており、こうなると更なる踏み上げによる上昇も期待されるところです。

今週は新成長戦略の中身の具体化に注目

国内的には先週成長戦略の閣議決定が終わり、サプライズなく目先は材料出尽くしとなったことで、次は7月1日の日銀短観で増税後の影響がどの程度なのかを確認することになり、影響が限定的であればプラス材料となります。国外的には、アメリカの7月3日(木)の6月雇用統計が注目となり、予想を上回ればドル買い要因となって円安方向の動きとなりますが、一方でウクライナ・イラクの地政学的リスクが円高要因となることになります。

日経平均は、年金の買いが続いていることで下値不安は乏しいものの買い上げる材料にも乏しく、15,000円を下値に日柄調整となる可能性があります。下げたとしても、目先の下値ポイントは6月13日の安値14,830円近辺、200日移動平均線(30日時点14,813円)近辺だと思われます。日経平均の指数は下げても中小型株の値上がり銘柄数は多く、今のところうまく循環物色していると考えられます。

本日30日(月)の日経平均は、先週末の大幅下落の反動で買い先行で始まりましたが、為替が1ドル=101.20円台まで円高進行となったことでマイナスに転じ15,052円まで下落するものの、25日移動平均線(30日時点15,051円)にサポートされて反発し、後場になるとプラスに転じて△67の15,162円で引けました。値上がり銘柄数は1,568となっています。今日の動きをみると25日移動平均線が下値サポートとなる可能性もあります。

(指標)日経平均

先週は、今年の戻り高値3月7日の15,312円を上回ってきたので、引き続き戻りを試すことが想定されるものの、騰落レシオが150%を超す過熱状態にあることからスピード調整も考えられるところとしました。基本的には15,200~15,500円の動きとしました。

結局、週前半は底堅い動きとなっていましたが、24日(火)の騰落レシオが164.1%と記録的な高水準となったことやこの日のNYダウが大幅下落となったことで、25日(水)は▼109円の15,266円となりました。26日(木)は△41円の15,308円と反発したことで15,200~15,500円の中の動きで終わるかと思われましたが、週末の27日(金)は手掛かり材料がないなか為替が円高進行となったことで先物主導で売られ、15,027円まで下げて▼213円の15,095円で引けました。

今週は、先週末の15,027円までの下げが25日移動平均線(27日15,033円)との乖離幅を一気に埋めたことでスピード調整となる可能性もあります。但し、成長戦略が閣議決定されてサプライズ的な内容はなく、目先材料出尽くしともいえますので、地政学的リスクから上値は重たいと思われます。下値では年金の買いが続いており、下値は限定的と考えられます。

週明け30日(月)は買い先行で始まるものの、為替が1ドル=101.20円台の円高進行となったことで一時15,052円まで下落、その後25日移動平均線(30日時点15,051円)にサポートされて反発となり、後場にはプラスに転じて△67円の15,162円で引けました。

日経平均

(指標)NYダウ

先週は、高値圏での地政学的リスクとアメリカの景気回復期待との綱引きで神経質な動きとなることを想定しました。又、上値が重くなってきているともしました。

結局、16,800ドル台でのもみあいとなり、26日(木)にはセントルイス連銀総裁発言で早期利上げ観測が浮上し、一時16,746ドルまで売られるものの、金利低下で持ち直しました。週末の27日(金)は△5ドルの16,851ドルで引けました。

今週は、重要な経済指標の発表を控え、特に7月3日(木)の6月雇用統計が注目となります。

柴田罫線でチャートの形をみると、2012年11月16日の12,471ドルからの上昇トレンド(A)の中で、今年の2月5日の15,340ドルの安値をつけてからの上昇の形が上向きの先細三角形B(下値の上昇角度より上値の上昇角度が小さい)となっており、高値圏でこの形となる場合は下放れする確率が高いようです。つまり、17,000ドルを大きく超えることができなければ6月12日の16,703ドルを引線の終値で切るといったん調整となる可能性が高いと思われます。

今週も引き続き高値圏でのもみあいが続きそうです。地政学的リスクが上値を押さえるものの、緩和的な金融政策は長期化するとの見方が下支えすることになります。4日(金)は独立記念日で休場のため、3日(木)発表の6月雇用統計はFRBによる利上げ時期の判断に影響を与えるため注目となります。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週は、101~103円のボックス圏の動きの中で、地政学的リスクが高まれば円高、閣議決定される成長戦略が期待に沿う内容であれば円安としました。

結果的に、成長戦略は事前に知らされていた内容以上のものはなく円安要因とはならず、逆に地政学的リスクやアメリカの1-3月期GDPの大幅下方修正を受けてドルが売られ円高への動きとなり、一時101.29円と5月21日以来の円高水準となりました。

今週も地政学的リスクから円買い圧力は強いものの、アメリカの経済指標が好調であればドルが買い直されてくることになります。100.5~102.5円のレンジを想定。

ドル/円

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

出島昇

柴田罫線実践教室

株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

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(貸株サービス・信用貸株共通)

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