先週の予測では、7月25日(金)に△173円の15,457円の高値引けとなって終値ベースで7月4日の15,437円を更新したことでもみあいの上放れの形となり、そのため15,500円台でのもみあいを想定しました。上値を追って行くのは現状の市場ボリュームからは難しいともしました。
結果的には、28日(月)に△71円の15,529円と半年ぶりに15,500円台を回復し、為替がじりじりと1ドル=102円を目指す円安基調となってきたことや主力企業の決算が予想を上回ったことで更に戻りを試す動きとなり、30日(水)は4日続伸となり△28円の15,646円となりました。31日(木)は、前日のアメリカ市場で4-6月期のGDP速報値が前期比年率4.0%(予想△3.0%)とポジティブサプライズとなったことでドルが一時103.09円まで買われ、これを受けて日経平均は15,759円まで上昇しました。売買代金も久しぶりに2兆2,051億円と2兆円台のせとなりましたが短期的な過熱感もあり、大引けにかけて利益確定売りから▼25円の15,620円の小反落となりました。この日の引け後の海外市場では、アルゼンチンのデフォルトやポルトガル銀行の経営破綻懸念で欧州株式が下落し、NYダウは▼317円の16,563ドルと急落しました。週末31日(金)の日経平均はこれを受けて続落するものの、為替は102円台の円安水準のままであったことで下げ幅は小さく、▼97円の15,523円と15,500円台を守って引けました。
先週末のNYダウは、アルゼンチンのデフォルトやポルトガル銀行の経営破綻懸念、地政学的リスクから欧州株式の大幅下落が続いていることで、一時16,437ドルと100ドルを超す下げが続いていましたが、7月雇用統計が予想を下回ったことで早期利上げ観測が後退し、買い戻しが入って▼69ドルの16,493ドルで引けました。
ここにきて地政学的リスクに加え、アメリカ株式が変調をきたしてきています。柴田罫線では、以前からチャート分析の見方として、高値圏での上向き先細三角形は上放れるより下放れる確率が高いとしてきましたが、7月17日の17,151ドルを高値にもみあい、7月31日は16,563ドルで売転換出現となりました。8月1日には16,437ドルまで下げて戻していますが、終値でここを切ってくると調整が長引く可能性があります。このアメリカ株式の下落の背景は地政学的リスクという面より利上げが視野に入って、これを織り込み出したという面が強いかもしれません。その場合は、日米金利差の拡大からドル高・円安が進み、日本株は相対的に買われやすくなりますので、先週末のNYダウの大きな下げもそれほど影響しなかったと考えられます。
しかし、アメリカ株式の調整がもし深くなれば、ドルが売られてリスク回避の円高となることも想定されますし、外国人投資家は国際分散投資をしていますのでアメリカ株式の下落による損失補てんで日本株を売ってくることも考えられます。以上のことを念頭において、NYダウの下げが大きくなくかつ為替の円安基調が続けば、日経平均は16,000円を目指す動きとなります。今週はSQを絡んだ動きが出ると、大きな上下動の可能性もあります。15,200~15,600円のレンジを想定。
本日4日(月)は、先週末のアメリカ株式の下落を受けて▼48円の15,474円で寄り付き15,440円まで下げるものの押し目買い強く、前場はプラス圏となって△5円の15,528円と15,500円台を守りましたが、後場になると為替がやや円高に推移していることもあり上値を追う動きにはならず、マイナス圏で小動きが続き▼48円の15,474円で引けました。
先週の予測では、決算発表が好調であり外部環境が落ち着いていれば、15,500円を試す展開となりそうだとし、28日(月)にザラ場△71円の15,529円と15,500円台にのせてきたことで次の上値のフシを15,600円水準としていました。
結局、アメリカの経済の改善を反映して早期利上げ観測から為替は日米金利差期待から円安の基調となり、これに好調な決算が加わって、31日(木)にはアメリカのGDPの予想を大きく超える改善を受けて一時15,759円まで上昇し、終値は▼25円の15,620円となりました。しかし、週末の8月1日(金)は、アルゼンチンのデフォルトやポルトガルの銀行破綻懸念を受けてNYダウが急落したことで、▼97円の15,523円で引けました。
今週は地政学的リスクが根強いなか、アメリカ株式が軟調な相場となってきており、更に下落が続けば日本株式にも影響することになります。但し、4-6月期決算は今のところ想定を上回る好調な内容であることから下限は限定的と言えます。週末はSQがあり、15,200~15,600円の中での値動きを想定。
週明け4日(月)は、先週末のアメリカ株式の下落を受けて売り先行で始まるものの押し目買い強く、前場はプラス圏へ浮上しました。しかしやや円高となっていることで大型株が軟調となり、後場はマイナス圏で小動きとなって▼48円の15,474円と15,500円を切って引けました。
先週の予測では、地政学的リスクへの警戒感が続く中で決算発表を迎え、又FOMCやGDP速報値の発表もあることで高値圏での一進一退の動きを想定しました。
週半ばまでは、欧州連合のロシア制裁強化決定から下落するものの、4-6月期GDP速報値を受けて反発というように一進一退となっていましたが、31日(木)はアルゼンチンのデフォルトやポルトガルの銀行破綻懸念やアメリカの早期利上げ観測もあって▼317ドルの16,563ドルの急落となりました。週末の8月1日(金)は、7月雇用統計が予想を上回ったことで早期利上げ懸念が後退し、下げ幅を縮小して▼69ドルの16,493ドルで引けました。
柴田罫線では、これまで高値圏での上向き先細三角形(B)となっており、この形は上放れるより下放れる確率が高いとしてきましたが結局いったん下放れる形となり、31日(木)の16,563ドルで売転換となっています。16,400ドルを切ってくると調整が長引くことになります。
先週は2.8%の下落となり、年初からの値上がりを吐き出す形となりました。週末の8月1日(金)は16,437ドルまで下げて▼69ドルの16,493ドルと戻していますが、終値で16,437ドルを切ってくると下値を探る展開となってくる可能性が高くなります。注目は、5日発表の非製造業景況指数(個人消費の好調さが続いているかどうかの確認)や終盤を迎えた4-6月期決算が注目となります。
先週はイベントが多く強弱感が対立する相場展開とし、地政学的リスクが高まればリスク回避の円買いの一方で、アメリカの景気回復が改善すれば利上げを織り込む動きとなってドル買い・円売りの可能性が高いとしました。
結果的に、地政学的リスクはそれほど高まらなかったところにアメリカの4-6月期のGDP速報値が前期比年率4.0%と予想を上回ったことで早期利上げ観測からドルが買われ、一時103.09円となりました。しかし、週末の8月1日(金)は7月雇用統計が予想を上回ったことで早期利上げ懸念が後退し、ドル買いも一服となって102.58円で引けました。
今週は経済指標の発表が多く、その結果による金利動向を睨んだドル・円の動きとなりそうです。基本的に、経済指標の内容がよければ早期の利上げ観測がくすぶり、これを織り込む形でドル買い・円売りの基調が続くことになります。柴田罫線では、101~103円のボックスの上限を試す形となってきました。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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