先週の予測では、11日(月)が8日(金)のNYダウの大幅反発を受けて急反発となり、△352円の15,130円で引けました。出来高・売買代金は低水準のままであり、ウクライナ情勢などの地政学的リスクは根強く、NYダウ共に自律反発の域を出てないので注意が必要とし、15,000円水準を守れるかどうかとしました。
結果的に、アメリカ市場で7月の小売売上高が市場予想を下回り、FRBが利上げを急がないとの見方が浮上し金利が低下したことで、株式相場が買い優勢となって13日(水)は△91ドルの16,651ドル、14日(木)はプーチン大統領がウクライナ情勢について停戦に全力を尽くすと表明したことで、△61ドルの16,713ドルと16,700ドル台を回復しました。このようなNYダウの動きを受け、日経平均は薄商いの中を上値は重いもののじり高となり、5日続伸となって15日(金)は△3円の15,318円となりました。上昇の要因としては、地政学的リスクへの懸念が和らいでNYダウが反発し、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)改革への思惑が下支えし、上期業績予想の上方修正や、個別ではミクシィの上昇による投資家心理の改善があります。
先週末の15日(金)のアメリカ市場では、ウクライナ軍がロシアの武装車両を攻撃したと報じられたことで、前日までは和らいでいたウクライナ情勢が緊迫化した状況になり、NYダウは▼50ドルの16,662ドルで引けました。為替は一時102.72円までドルが買われていましたが、102円台前半までドルが売られました。
先週はお盆休みで売買は低調の中、アメリカ株式の反発と為替がやや円安方向にあったことでじり高となり、5日続伸で1週間で539円上昇しましたが、前週の下げの744円に対して70%の戻りにとどまっています。テクニカル的には、週足では一時的に切った26週移動平均線(15日14,927円)、13週移動平均線(15日15,123円)を回復し、日足では200日移動平均線(15日14,927円)、75日移動平均線(15日14,998円)を回復し、先週末の15日(金)の終値15,318円は25日移動平均線を上回る直前まで上昇してきています。チャート上は、25日移動平均線を明確に上に抜けると本格的な戻りに入るということになりますが、それには売買高を伴う必要がありますので、現状の市場ボリュームでは本格的な戻りは難しいと考えられます。
市場ボリュームが伴わなければ、今週は戻り待ちの売りで上値の重い相場展開が想定されることになります。プラス面の相場環境をみると、欧米の景気減速懸念から再び金融緩和の動きが出て、株価には好影響を与えるでしょう。アメリカでは、先週小売売上高の予想を下回る結果から早期利上げ観測が後退し、ユーロ圏18カ国では4-6月期GDPが実質ゼロ成長(特にドイツはマイナス成長)となり、追加の緩和の思惑が出ています。これらに関しては、22日のジャクソンホールでのドラギECB総裁とイエレンFRB議長の講演があるので、これに注目となります。一方でマイナス面では、ウクライナやイラク情勢の地政学的リスクの懸念があり、現状のような市場ボリュームが少ない中では、きっかけ次第で先物主導で値動きが荒くなる可能性もあります。
国内的には、9月の内閣改造を控えアベノミクスの政策期待が高まりやすいので、全体相場の動きというより、政策テーマにのった相場展開が期待できるかもしれません。
本日18日(月)は手掛かり材料に欠け、5日続伸ということもあって上値は重く、先週末の終値を挟んだもみあいとなり、△4円の15,322円と6日続伸となりました。地政学的リスクへの懸念から大型株は弱く、小型株中心の値上がりでした。市場ボリュームは低水準のままです。
先週の予測では、週初めの11日(月)に8日(金)のNYダウの大幅反発を受けて△352円の15,130円の急反発となったものの、夏休みに入って市場ボリュームも減少する中では本格的な戻りは難しく、目先は15,000円台での下値固めができるかどうかと想定しました。
結局は、薄商いの中「閑散に売りなし」の格言通りアメリカ株式の反発とやや円安方向の流れを受け、上昇幅は大きくないものの5日続伸となって、週末の15日(金)は△3円の15,318円で引けました。
今週は4-6月期の決算発表も終了し、手掛かり材料に欠ける中ウクライナ情勢の緊迫化もあり、上値の重い展開が予想されます。テクニカル指標は短期的な上昇のシグナルを示していますので、NYダウがしっかりしていればもう少し戻りを試すことができるかもしれません。下値は、企業業績を手掛かりに押し目買いで限定的と思われます。海外情勢を睨みながらの神経質な展開になりそうです。
週明け18日(月)は、手掛かり材料不足のなか先週末の終値を挟んだもみあいとなり、5月29日以来ほぼ2カ月半ぶりの6日続伸となりましたが、△4円の15,322円の小幅上昇でした。先高期待は強いものの市場ボリューム低水準の中で利益確定売りに押されていました。
先週の予測では、夏季休暇に入る投資家が多いため、現状のような地政学的リスクがある場合は上値は重く、目先は16,700ドル台が上値抵抗ゾーンになるとしました。
週前半はもみあいとなっていましたが、中盤になると小売売上高が予想を下回ったことで早期利上げ期待が後退し金利が低下したことで株式が買われ、13日(水)は△91ドルの16,651ドル、14日(木)は△61ドルの16,713ドルと16,700ドルを回復しました。しかし、週末の15日(金)はウクライナ情勢の緊迫化から▼50ドルの16,662ドルと反落して引けました。
今週は、先週和らいだかにみえたウクライナ情勢が週末に再び緊迫化したことで、再び地政学的リスクに左右されることになりそうです。特に、今月一杯は夏季休暇をとっている市場関係者が多いので、出来高が低調なため地政学的リスクに左右されやすいと考えられます。ジャクソンホールで22日に予定されている講演で、今後の金融政策について何らかの発言が出るかが注目されます。地政学的リスクと金融政策を睨みながらの神経質な相場展開となりそうです。
先週の予測では、引き続いて地政学的リスクが意識され、紛争が深まればリスク回避の円買いとなるが、下値ではGPIFによる期待があり、円高は限定的と想定しました。
結果的には、プーチン大統領が戦闘停止に全力を尽くすと表明したことで地政学的リスクが和らぎ、102.02円→102.72円までドルが買われましたが、週末の15日(金)は、ウクライナ軍がロシアの武装車両を破壊したことでウクライナ情勢の緊迫が高まり、102円台前半までのドル高・円安となりました。
今週も地政学的リスクを警戒しつつ、ジャクソンホールでのイエレン議長の講演が注目となります。ウクライナの紛争やイラクの紛争が高まればリスク回避の円買い圧力が高まりますが、日米の金融政策の違いによる日米金利差の拡大観測やGPIFによる外貨建資産への投資期待からドルの下値は限定的であり、膠着状態が続くことになりそうです。101.5~103.0円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
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※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。
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取引金額 取引手数料
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
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50万円まで 198円(税込)
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〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
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1日の取引金額合計 取引手数料
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