先週は、アメリカの雇用統計を控え、上値の重い展開を想定しました。その理由として、4月の消費税を上げた直後の大きな落ち込みから持ち直してきたところで天候不順が消費を冷やし、7月の消費者動向をみると景気回復に足踏み感が出てきたことがあります。更に為替が104円台を回復したにもかかわらず輸出関連株の反応が鈍く、9月3日の内閣改造を受けての政策期待が高まるかどうかに注目するところとしました。又、ウクライナ情勢の緊迫化から地政学的リスクが高まり、欧州中央銀行が追加の金融緩和に踏み切るとユーロに対して円高が進み、主力の輸出関連株の動きにくい状況が続くとしました。
結果的には、想定した以上のプラス材料が生じ、日経平均は一時15,800円台を回復する動きとなりました。まず為替ですが、ロシアとウクライナの停戦へ向けての前向きな話や、ウクライナと親ロ派側の停戦合意の動きからリスク回避の円買いが縮小し、日米金利差拡大期待からのドル買い、更に欧州中央銀行が予想外の追加緩和をしたことで円はユーロに対して円高となったもののドルがユーロに対してドル高となり、これが105円台の円安進行を後押しする形となって、9月4日(木)には2008年10月上旬以来約5年11カ月ぶりの円安となりました。105円への動きとなるとさすがに主力の輸出関連株が買われる展開となりました。
日経平均は、2日(火)には104.8円までの円安進行となったことや内閣改造期待から△192円の15,668円となり、3日(水)は105円台の円安進行で15,824円まで上昇しました。しかし、午後に内閣改造が発表されると、目先の材料出尽くしから△59円の15,728円と上げ幅を縮小して引けました。その後はアメリカの8月雇用統計を控え手掛かり材料不足から利益確定売り優勢となり、4日(木)▼52円の15,696円、5日(金)▼7円の15,668円と小幅続落となりました。
先週の5日(金)の日本市場の引け後のアメリカ市場では、注目の雇用統計は非農業部門雇用者数が予想の23万人を大きく下回る14.2万人となったことで、NYダウは売りスタートとなりました。しかし、予想を下回る雇用統計の結果が利上げを急がないとの見方になり、株価が下げ止まり、そこにウクライナ側と親ロ派側が停戦合意に至ったという報道で地政学的リスクが和らぎ、△67ドルの17,137ドルと反発して引けました。シカゴの日経先物は△5円の15,685円でした。
今週は、基本的には円安基調に加えウクライナ情勢を巡る緊張も後退したことで底堅い動きが想定されますが、メジャーSQを週末の12日(金)に控え、材料の出方次第では先物主導で上下に振れる可能性もあります。特に、消費増税後の景気の足踏み状態から内需株に対する警戒感が強く、上値では利益確定売りが出てくる可能性が高いと考えられます。本日4-6月期のGDPが▼6.8%から▼7.1%へ下方修正されました。今年のSQに絡む動きをみると、SQに向けて下げて、翌週に反発する傾向が強いので、そうなると来週から上値を試す展開も考えられます。
本日8日(月)は、アメリカ株高を好感して△40円の15,718円と買い先行となるものの、国内の4-6月期GDP改定値が▼6.8%から▼7.1%へと▼0.3%の下方修正となったことで一進一退の動きとなりました。高値は、15,730円をつけた後は先週末の終値を挟んだ動きとなって、△36円の15,705円で引けました。日足のローソク足をみると、先週の水・木・金の3日間と本日で4日連続の陰線となっており、15,700円水準からの上値の重たさを感じさせます。
先週は、上値の重い展開を想定しました。地政学的リスクが高まれば25日移動平均線を試す動きとなり、逆に内閣改造にインパクトがあれば多少上値を試すことも期待できると想定しました。特別大きな材料が出なければ15,400~15,500円台のもみあいを想定しました。
結果的には、円安進行と内閣改造への期待から2日(火)は△192円の15,668円と大幅上昇し、3日(水)は為替が1ドル=105円台と7カ月ぶりの円安となったことで一時15,829円まで上昇しました。その後は午後に内閣改造が発表されると材料出尽くし感から△59円の15,728円で引けました。4日(木)は手掛かり材料難から▼52円の15,676円となり、5日(金)は1ドル=105.60円と5年11カ月ぶりの円安水準を受けて△116円の15,792円で始まるものの、引け後の米雇用統計を控えて買いは続かず、▼7円の15,668円で引けました。
今週は週末にメジャーSQを控え、先物に左右される展開となる可能性があります。円安基調が続けば地政学的リスクが後退していることで上値を試すことも考えられますが、先週末の雇用統計が予想を大きく下回っていることで早期利上げ観測が後退すれば円安一服となり、増税後の日本の景気の落ち込みが材料とされ、日経平均も一服することも考えられます。
週明け8日(月)は先週末のアメリカ株高を受けて買い先行で始まるものの、国内の4-6月期GDP改定値が下方修正されたことで上値は重く、先週末の終値を挟んだ小動きとなって△36円の15,705円で引けました。
先週の予測では、ウクライナ情勢が緊迫化していることで上値は重く、5日(金)の雇用統計が予想を上回れば早期利上げ観測で株式にはマイナスになるとしました。
3連休明け後は、ウクライナとロシアの停戦合意報道が好感されるもののその後は合意に達していないとする報道も伝わり、17,000ドル台でのもみあいが続きました。週後半になると、欧州中央銀行の予想外の利下げやISM非製造業景況指数が9年ぶりの高水準となって17,161ドルと過去最高値を更新しましたが、週末の雇用統計やウクライナ停戦交渉を控え上値は重いままでした。週末の雇用統計は、非農業部門雇用者数が予想を大きく下回ったことで売り先行となりましたが、ウクライナと親ロ派側が停戦合意となったことが相場を支え、5日(金)は△67ドルの17,137ドルで引けました。
先週末の8月雇用統計は予想を下回ったことで早期の利上げ観測がやや後退し、地政学的リスクも後退したことで12日(金)の8月小売売上高が注目となります。9月のミシガン大学消費者態度指数の発表もあり、予想を上回れば最高値を更新する場面も考えられますが、そうなると再び早期利上げ観測が出てきますので、上値は限定的と思われます。
先週は、国内外の金融政策を睨んだ展開となり、特に欧州中央銀行の金融政策発表と8月米雇用統計を受けた金利動向が注目となるとし、103~104.5円のレンジを想定しました。
週前半は104.06円を安値に、日米金利差拡大予測や内閣改造による期待から円安・株高が進行し、105円台への動きとなりました。その背景は、8日のアメリカのISM製造業・非製造業景況指数が共に改善したことやロシアとウクライナ首脳による停戦への前向きな協議でリスク回避の円買いが縮小し、更に欧州中央銀行が予想外の追加緩和をしたことでドルが買われ5年11カ月ぶりの円安となりました。 週末の5日(金)は雇用統計が予想を下回ったことでドルは一時104.69円まで売られましたが、ウクライナと親ロ派側が停戦合意となったことで105.06円で引けました。
先週は、ドル買い・円売り材料が多く、5年11カ月ぶりのドル高・円安となったことで、今週はFRBの金利引き上げに対する考えを見極めたとして様子見姿勢が強まりそうです。104.5~106円のレンジ内の動きを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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