先週の予測では、日経平均は戻りを試す展開となりそうだが、「下げ過ぎの反動」の可能性もあり、このまま本格上昇になっていくかどうかは外部環境に大きな変化がみられない以上疑問であるとしました。期待はアメリカ経済の回復だけですから、経済指標の結果には注意が必要であるとしています。
チャート分析からは、10月22日に柴田罫線で短期の買転換となっており、そのまま上昇すれば目先の上値のフシ15,600円台を試す可能性があると想定しました。その場合はアメリカ株式次第であり、NYダウが16,700ドルを突破する動きになればもう一段高も期待でき、そうでなければもみあった後2番底を探る動きも考えられるとしました。
結局、NYダウはエボラ出血熱の感染拡大懸念や地政学的リスクはあるものの、相次ぐ企業決算の好調さやECBの金融緩和期待を背景に世界経済の減速懸念が後退した見方から大幅上昇が続き、週末の24日(金)は△127ドルの16,805ドルで引けました。
以上のNYダウの上昇と日米金融政策の違いからのドル買い・円売りが進み円安基調となったことで、日経平均は20日(月)に今年最大の△578円の15,111円の上昇後の翌日こそ▼306円の14,804円と大幅反落しましたが、その後は戻りを試す動きとなり、週末の24日(金)は△152円の15,291円と戻り高値を更新してきました。前週1週間の下落幅が768円でしたので、先週は1週間の上昇幅が759円(△5.2%)となったことで、すぐに下げ分を取り戻した形となっています。
今週は、先週末のNYダウの△127ドルの16,805ドルを受けて、日経平均は堅調に始まる可能性が高いものの、26日(日)のECBのストレステストの結果を受けてプラスに作用するのかマイナスに作用するのか不透明なところがあります。又、28日(火)~29日(水)のFOMCでQE3が終了する予定ですが、これも目先アク抜けとなるのか、それとも信用マネーの縮小としてマイナス面が出るのか、通過するまではわかりにくいところがあります。言えることは、アメリカ株式が堅調であれば1/2戻し(15,451円)を目指し、そうでなければ15,000円台を下値にもみあいとなる可能性もあります。その場合は、日本では4-9月期の決算発表が本格化することで個別株物色となることも考えられます。
本日27日(月)は、先週末のアメリカ株式の上昇を受けて△112円の15,404円で寄り付くもののFOMCや決算ピークを控えて上値は重く、後場に一時15,424円まで上昇して1/2戻し(15,451円)に接近したが上値重く、△97円の15,388円で引けました。出来高・売買代金とも減少しており、このままでは上値追いは難しくなってきています。
チャートでの戻りのメドをみてみると、16,374円(9月25日)から14,529円(10月17日)までの下げ幅の1/3戻しが15,144円であり、まずこれを突破し、次は1/2戻しの15,451円、75日移動平均線(24日時点15,510円)、25日移動平均線(24日時点15,607円)となってきます。NYダウと為替相場の円安基調が続けば、チャートからの現時点での最大の戻りのメドは15,600円ということになります。それでは戻りの期間はどれくらいかというと、先週の21日(火)の大幅反落の動きからNYダウ次第ではすぐに2番底の動きも想定されるところでしたが、NYダウが好調な企業決算を受けて大きな戻りとなり、日経平均も自律反発として考えられる1/3戻し(15,144円)をクリアーしてきたことで、上述した15,600円を試す可能性も出てきました。急落後の反発の日柄はふつうは1カ月ぐらいとされていますので、悪材料が出なければ11月中旬ぐらいまでは戻り相場が続くことになります。もちろん、その前に下落することもあり、好材料が出て更に上昇が続くこともあります。投資スタンスとしては、安値圏で買った保有株は順次利益確定し、次の大きな下げを待つのが基本となります。短期売買の人は、損切りポイントを設定して出遅れの銘柄を狙うことになります。先週からの先進国の上昇は、欧州中央銀行(ECB)が金融緩和の政策として「社債の買い入れを検討している」との報道の結果ですが、リップサービスによる一時的な上昇の可能性が高く、この上昇は長く続かないと思われます。
先週の予測では、週初めの20日(月)に△578円の15,111円と今年最大の上げ幅となってきたことで、15,600円台を試す可能性があるとしました。しかし、外部環境に特別変化が出てきたわけではなく、アメリカ株式次第となっているように、このままNYダウが16,700ドルを突破すれば一段高が期待でき、そうでなければもみあって再下落となって2番底を探る動きも考えられるとしました。
結果的に、NYダウが相次いで企業の好決算を受けて大幅上昇となり、週末24日(金)は16,805ドルと16,700ドルを突破したことで日経平均の一段高も期待できることになりました。
今週は、先週に1/3戻し(15,144円)をクリアーして引けたことで、次は1/2戻し(15,451円)を目指す動きとなります。28日~29日にFOMCでQE3が終了しますが、声明文で金利についてどのようなコメントがあるのか注目となります。アメリカ株式の堅調さが続けば日経平均も戻りを試すことになりますが、出来高・売買代金共に減少してきており、現時点では上値追いは難しいかもしれません。又、柴田罫線をみると5月21日からの13,964円のからの上昇トレンドライン(B)に15,400円台からは上値を押さえられる形となっています。
週明け27日(月)は、後場に一時△132円の15,424円と1/2戻し(15,451円)水準まで近づき、戻り売りに押されて△97円の15,388円で引けました。出来高18億2,038万株、売買代金1兆6,628億円と大きく減少しました。
先週の予測では、エボラ出血熱の感染拡大やQE3の終了の不透明さもあり、FOMC(10月28日~29日)を通過するまでは乱高下の可能性があり、目先の上値のフシは16,400ドル台→16,700ドルとしました。
21日(火)は、ECBの緩和期待で欧州株式が大幅上昇し又アップルの好決算を受けて△215ドルの16,614ドルと大幅続伸しました。22日(水)は、原油先物安からエネルギー株中心に売られ▼153ドルの16,461ドルと大幅反落。しかし、好調な企業決算が相次ぎ23日(木)は△216ドルの16,677ドル、週末24日(金)は△127ドルの16,805ドルと、目先目標とした16,700ドルを上回って引けました。
今週は28日~29日のFOMCが注目となります。QE3の延長観測が一時浮上しましたが、それはなくなり予定通り今週のFOMCでQE3の終了となりそうです。その場合は、29日に出る声明文でQE3後の次のステップである利上げに関してどのようなメッセージが出るのか注目となります。30日発表の7-9月期GDPも強気見通し(3%)ですので、そうでなかった場合失望売りも考えられます。
先週の予測では、前週の波乱相場も落ち着き円高は一段落したことで、日米の金融政策の違いから円安・ドル高の基調に復帰していくとし、レンジを106~108円としました。
結局、好調な企業決算を受けてアメリカ株式が大きな戻り相場となり、アメリカの景気回復期待も高まってドルが買い直され、週末の24日(金)は108.12円で引けました。
今週は、FOMCでのQE3の終了と日銀の31日の「経済物価情勢の展望」公表に合わせて追加緩和の思惑もあり、円安・ドル高が進みやすいでしょう。逆に、エボラ出血熱への警戒感が強まるとリスク回避の円買いとなりやすく円は大きく振れやすい展開が想定されます。106~109円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
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50万円まで 275円(税込)
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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