先週は、実質3週間の選挙戦へ突入するが、過去の経験則から、解散日から投開票日までは相場は強という見方があるものの、11月SQ値17,549円を突破できなければ高値圏でのもみあいが続く可能性があるとしました。
連休明けの25日(火)は、前週末に中国が予想外の利下げを発表し、欧米株式が上昇したのを受けて買い先行で始まるが、寄り付きの△132円の17,490円を高値に上げ幅を縮小し、△50円の17,407円となりました。その後材料不足から利益確定売り優先となり、26日(水)は▼24円の17,383円、27日(木)は引け後のOPEC総会を控え様子見となって先物主導で▼171円の17,212円まで下落し、終値は▼135円の17,248円でした。
しかし、OPEC総会で減産見送りとなったことで原油価格が2010年9月以来約4年ぶりの1バレル70ドル割れ(▼7.5ドルの66.15ドル)となったことで、28日(金)の日本市場は1ドル=118円台への円安と原油安を好感し、3日ぶりの反発となって△211円の17,459円で引けました。結局、高値圏で17,500円のフシを前にもみあいとなりました。但し、トピックスは△18Pの1,410Pと終値での年初来高値更新で引けました。
今週は、アメリカでは多くの経済指標の発表を控え、特に週末5日(金)の11月雇用統計が注目されます。又、2日公示の衆議院選の状況や4日のECB理事会での追加の金融緩和がどうなるかを見極めたい声も多く、結果を受けて高値圏で一進一退の動きとなりそうですが、日経平均が17,500円のフシを上に抜けて11月SQ値17,549円を突破できれば、上値を試すことになってきます。但し、日経平均がもたついても、アベノミクスの政策がらみの銘柄や中小型株の水準訂正の動きは続き、個人投資家主体の師走相場になっていく可能性は高いと思われます。
日経平均だけの動きをみてみると、ちょっとした値幅となるもみあいとなっていますが、大型株が売られると中小型株が買われるというようにうまく循環物色していますので、なかなか押し目を待っても下がらない相場となっているのでしょう。テクニカル指標をみると、25日移動平均線はやや過熱感がなくなってきているものの、騰落レシオは133%と過熱感があり、高値警戒感が残っています。今の相場は円安基調や欧米株式の堅調さにサポートされて、値幅整理よりも日柄整理の形で進んでおり、日足が徐々に切り上がっているところをみると、今週ぐらいからは原油安からの一段の円安や自民党優勢の報道となれば、上値を試す動きになっていく可能性があります。
本日12月1日(月)は、原油価格が6年ぶりの安値になったことや一時1ドル=119円台の円安を好感し、1月14日のザラ場高値17,520円、更に11月SQ値17,549円を突破し、△189円の17,649円まで上昇して終値は△130円の17,590円となりました。柴田罫線でも「ろく買」(更なる上昇の確率が高い型)が出現しました。
先週の予測では、実質的に3週間の選挙戦に入るものの、既に日銀の追加緩和を受けて上昇してきており、上値を追う相場にはなりにくく、11月SQ値17,549円を抜けなければ高値圏でのもみあいになるとしました。
結果的に、祝日の関係で4営業日でしたが、想定通り高値圏でのもみあいとなりました。高値は25日(火)の17,490円、安値は27日(木)の17,212円でしたが、週末の28日(金)は前日のOPEC総会で減産見送りとなったことで原油価格が急落となったことがドル買い・円売りとなり、更にエネルギーコストの低下を好感する買いで△211円の17,459円で引けました。日足をみてみると下値を切り上げており、上に抜ける可能性が高くなっています。柴田罫線では、11月14日の17,520円を終値で抜けるとろく買出現となって一段高の形となります。
今週は、アメリカの経済指標を控え、又4日のECB理事会の金融政策を控えてその結果を受けて一進一退の動きとなるものの、徐々に上値を試す形になっていくものと思われます。原油価格の大幅安は日本経済にとってプラスとなる見方が多く、日経平均をサポートすることになるでしょう。今週末にはアメリカで11月雇用統計を控え、週後半は様子見ムードとなるかもしれません。
週明け1日(月)は、6年ぶりの原油安や119円台までの円安進行を好感し、先物主導で主力株中心に上昇し一時△189円の17,649円まで上がって、終値は△130円の17,590円となりました。注目していた11月SQ値17,549円を上回り、柴田罫線ではろく買出現となっています。
先週の予測では、高値圏での推移を想定し、27日(木)が感謝祭で休場であることから週を通じて閑散取引になるとしました。
結果的に週初めは、前週の中国の利下げや欧州の金融緩和期待から最高値更新した流れを受けて買い先行となるものの、27日(木)のOPEC総会の結果を見極めたいとの思惑から上値の重い展開となっていました。しかし、OPEC総会で減産が見送られると原油価格が4年ぶりの安値66.15ドルとなり、エネルギー関連は売られるものの、アメリカの景気にとってはプラスとの見方から週末の28日(金)は△0.4ドルの17,828ドルと再び最高値更新となりました。
今週は多くの経済指標が発表されるものの全体として堅調な見方が多く、相場の下支えとなって高値圏での推移が続くものと思われます。又、原油価格の低下が個人消費にプラスという見方が続けば上値を試すことも考えられます。週末5日(金)の11月雇用統計に注目となります。
先週の予測では、日米の金融政策の違いからの円安と年内商戦期待からのドル買いで円安基調が続くことを想定し、レンジを117~120円としました。
結果的に、ドル買い・円売り基調の中で麻生財務相や黒田総裁の急速な円安進行に対する警戒発言が出たことで、ドルの上値が押さえられ117.24円まで売られるものの、週末の28日(金)は原油価格の急落でドル買いとなって118.7円で引けました。
今週も引き続き、原油価格の大幅下落を受けてのドル買いやアメリカ経済の回復期待からのドル買い・円売り基調が強いものの、日本の急速な円安に対するけん制発言もあることで、117~120円の高値圏でのもみあいとなりそうです。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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