先週は、原油価格の一段の低下や週末にアメリカの12月雇用統計を控え、海外要因に振れやすい状況となるとしました。特に、1月中旬にかけて需給が売りに傾きやすく、このような時は悪材料に反応して大きな下げになる可能性があるとしました。
結局、週前半はギリシャのユーロ圏離脱懸念や原油価格が5年半ぶりに節目の1バレル=50ドルを割り込んだことで欧米株式が大幅下落し、リスク回避の円高となったことで1月6日(火)は▼525円の16,883円の全面安となりました。しかし、週後半になると、ギリシャ懸念が後退し原油価格も一服、更にECBによる追加の量的緩和観測から欧米株式が反発したことで、日経平均も8日(木)に△281円の17,167円と大幅反発しました。この引け後のNYダウは△323ドルの17,907ドルの大幅続伸となりましたが、9日(金)の日経平均は高寄りするものの上昇幅を縮小し、△30円の17,197円で引けて自律反発の域を出ませんでした。この日は1月SQの清算日でしたが、SQ値は17,341円と高く寄り付き、現物の終値は17,197円でしたので、この17,341円が目先の上値抵抗ラインになる可能性があります。
9日(金)のアメリカ市場は、注目の12月雇用統計は雇用者数が予想を上回り失業率は改善したものの、平均自給が予想を下回ったことやフランスのテロ銃撃事件で地政学的リスクが高まり、NYダウは▼170ドルの17,737ドルと大幅反落しました。シカゴの日経先物は大証比▼295円の16,915円と17,000円を割って引けました。
先週は、5日(月)の高値(17,540円)から7日(水)の安値(16,808円)まで下げ、すぐに切り返して9日(金)は17,342円まで上昇して、終値は17,197円となりました。昨年の12月29日の17,914円からみると自律反発の域を出ていません。
7日(水)の一言メッセージで、日本市場は海外要因に左右される動きとなっているため、テクニカル指標は安定しているにもかかわらず、先物主導で日経平均だけが大きく上下動している状況となっているとし、新安値銘柄数は10銘柄、信用評価損率も10%以下、騰落レシオも100%程度と底値圏を示す指標となっていないとしました。そのため、海外要因の不透明さが後退すればこのまま反発に転じていく可能性が高いものの、不透明さが続くようであればテクニカル指標が底値を示すまで調整が続き、その場合は16,300円水準も考えられるとしました。
結局、先週後半はやや不透明さが無くなったということで反発したものの、週末のシカゴCMEは17,000円を割っています。NYダウが再び史上最高値を更新し円安が進行すれば別ですが、そうでなければリスク要因は石油相場の動向と、それに絡むロシア経済の動向やギリシャ選挙後のヨーロッパの動向となります。これらの動きを横にみながら日本市場は先物主導で動くので、相場全体を読みにくくしています。騰落レシオは相場全体の状況を表しやすいので、低下し続けるようなら下値を試す展開となっていきます。先週末の騰落レシオは93%となっており、前週末の約107%から低下してきています。
日本が休日の12日(月)のアメリカ市場では、原油価格が一時45.85ドルと2009年4月以来の安値更新となったことでエネルギー株が大幅下落となり、これが市場全体に波及してNYダウは一時17,571ドルまで下げ、終値は17,737ドルとなりました。柴田罫線では引線の終値で17,500ドルを切ってくると久しぶりに売転換出現となって一段安の可能性が高まります。
本日の13日(火)は、昨日のシカゴ日経先物が16,885円となっていたことや為替が1ドル=118円前後の円高となっていたことで寄り付きは▼226円の16,970円のあと下げ幅を拡大し、一時16,828円まで下落しました。その後は下げ渋って下げ幅を縮小し、▼110円の17,087円で引けました。直近の安値1月7日の16,808円が意識されるところであり、下値はこの16,800円を守れるかどうかが注目となります。今月下旬にギリシャの総選挙やECB理事会を控え様子見から積極的に買っていくことは難しく、不安定な値動きが続くことが想定されます。
先週の予測では、原油価格の動向やアメリカの週末の雇用統計を控えて、神経質な展開が想定されるとしました。
結局、週前半は原油価格の大幅下落とギリシャの政局不安からの欧米株安に引きづられ、6日(火)は▼525円の16,883円の急落となりました。その後は原油価格が落ち着きアメリカ株式も反発したことで、8日(木)には△281円の17,167円と大幅上昇し、週末9日(金)は△30円の17,197円となりました。まだ自律反発の域を出ておらず、引け後のアメリカでのシカゴ日経先物は16,915円と17,000円を割りました。
今週も国内では企業業績は好調で需給も良好ですが、原油価格の下げ止まりが確認できない上に欧州の経済懸念も強く、海外要因に左右される展開が続くことになりそうです。チャートでは、目先の下値16,800円の大台を守れるかどうかとなります。
連休明け13日(火)は、前日のアメリカ株安・円高を受けて▼226円の16,970円で寄り付き、一時16,828円まで下げましたが、16,800円のフシが意識されて下げ渋り、その後は為替が円安へ切り返したことで下げ幅を縮小し▼110円の17,087円で引けました。下値は16,800円がフシですが、柴田罫線では引線の終値で16,863円以下で引けると売転換出現となります。
先週の予測では、原油価格の動向や週末に雇用統計を控え、この動きによって18,000ドル台を回復できるかどうかにかかっているとしました。基本的には高値圏での利益確定売りもあり、神経質な展開を想定しました。
結局、高値圏での荒い動きとなりました。週前半は、原油価格の1バレル=50ドル割れを嫌気し5日(月)は▼331ドルの17,501ドル、6日(火)は▼130ドルの17,371ドルと大幅続落したものの、週半ばになると原油価格の一服と好調な経済指標を受けて7日(水)は△212ドルの17,584ドル、8日(木)は欧州の追加緩和期待で△323ドルの17,907ドルと17,900ドルを回復しました。しかし、週末の9日(金)は、フランスのテロ事件や雇用統計の中の平均時給が予想を下回ったことを嫌気して▼170ドルの17,737ドルとなり、週間を通じて荒い動きとなりました。
ギリシャの政局不安や原油価格はひとまず一服していることで、発表される経済指標が好調であればアメリカの景気の堅調さを確認できることになって相場を下支えすることになります。高値圏での一進一退の展開が想定されるところです。原油価格の行方や14日の12月小売売上高が注目となります。
週明け12日(月)は、アメリカの大手金融機関が原油価格の見通しを引き下げたのをきっかけに原油価格が45.85ドルまで下げて5年9ヶ月ぶりの安値更新となりました。エネルギー株が売られ、それが市場全体に波及して▼96ドルの17,640ドルの続落となりました。
先週の予測では、欧米の経済動向に左右されやすい展開を想定し、レンジを119~121円としました。
結局、週前半の6日(火)には原油価格の1バレル=50ドル割れやギリシャのユーロ圏離脱懸念からリスク回避の円買いが高まり、一時1ドル=118.06円まで円高が進みました。しかし、週半ばからはアメリカの経済指標が好調なことでアメリカ株式が上昇し、日米金利差拡大期待からドルが買い戻されて円安基調となり、週末は119円台後半の円安となりました。
今週は、12月雇用統計で平均時給は予想を下回ったものの雇用者数は増加し失業率も改善していることでアメリカ経済の堅調さから日米金利差拡大が意識され、基本的には円安基調が続くと思われます。但し、原油安が続くようならリスク回避の円買いとなりますので、もみあいが想定されることになります。118~120円台のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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