先週の予測としては、引き続き海外要因に不透明感が多く大きな上下動が続くとし、25日移動平均線が下向きになりつつあるので、目先は上値は重くなるとしました。しかし、16日(金)の日経平均を日足でみると一時▼516円の16,592円まで下落し、大引けにかけて下げ幅を縮小して▼244円の16,864円となり、長い下ヒゲの陽線となっていましたので、目先底入れの形を示す見方もでき、柴田罫線で引線の終値で17,128円を上に抜けると買転換となってくると想定しました。テクニカル的には、短期の下降トレンドとなって騰落レシオも前週末の93%から80%割れ寸前まで低下してきており、あと一段安となって売られ過ぎの70%近辺まで下げると買いチャンスとなるところでしたが、結果的には大きく反発してしまいました。
週初めは、前週末のアメリカ株式の大幅上昇と円安基調を受け、19日(月)は△150円の17,014円、20日(火)は△349円の17,363円となって25日移動平均線を上回り、柴田罫線では買転換出現となりました。21日(水)と22日(木)は、22日の日本市場の引け後のヨーロッパでECB理事会による量的緩和策の発表を控え様子見となって小幅なもみあいとなりました。しかし、22日(木)のECB理事会では、量的緩和の規模を市場予想の500億ユーロを上回る月間600億ユーロとして2016年9月まで実施することを発表したことで欧米株式は大幅上昇となり、23日(金)の日経平均は17,532円まで上昇して△182円の17,511円と、昨年12月29日の17,729円以来の終値ベースでの17,500円台回復となりました。
週末の23日(金)のアメリカ市場は、経済指標が予想を下回ったことやECBによる量的緩和策を受けた買いが一巡し、利益確定売り優勢となってNYダウは▼141ドルの17,672ドルと5日ぶりの反落となりました。シカゴの日経先物は▼100円の17,410円で引けました。
今週は、海外での大きなイベントが通過し、国内的には主要国内企業の2014年10-12月期の決算が発表され、上方修正が相次ぐことが期待されていることで、その通りであれば相場を押し上げることになるでしょう。テクニカル的には、先週末は25日移動平均線(23日17,268円)や13週移動平均線(23日17,335円)を上回って引け柴田罫線では買転換となりましたので、短期のテクニカルは好転してきたと考えられます。信用や先物をみる限り、例えばカラ売比率は33%(1月22日時点)と高水準で、先物の裁定買い残も18.3億円(1月20日時点)で昨年10月以来の低水準ですので、何かきっかけがあれば買い戻しや現物買いが入りやすい状況にはなっています。何か大きく上昇するきっかけがなければ25日移動平均線水準を下値とする値固めが想定されます。戻りを試しても、目先は戻り売りが想定されますが、下値不安は後退しており、17,500円を挟んだ上下300円を想定するところです。気になるのはギリシャ総選挙で急進左派連合が圧勝したことで、欧州の債務問題が再燃しないかということですので、為替には注目しておく必要があります。
本日26日(月)は、先週末のNYダウの5日ぶりの反落やギリシャ総選挙の結果急進左派連合が勝利したことでリスク回避の円買いでやや円高基調となり、▼228円の17,285円で寄り付きました。しかし、売り一巡後は下げ渋り、円高一服となると下げ幅を縮小して▼43円の17,468円で引けました。
先週の予測では、引き続き海外要因による上下動の可能性があり、22日(木)のECB理事会の量的緩和策の発表や25日(日)のギリシャ総選挙が注目となるとしました。チャートでは、前週末に長い下ヒゲを出した陽線で終わり、目先底入れのシグナルという見方もでき、終値で17,128円を上に抜けて終わると2点底をつけた買転換の形になるとしました。
週初めの19日(月)は、前週末のアメリカ株高を好感し△150円の17,014円で引け、20日(火)は円安を好感し先物主導で上昇幅を拡大する右肩上がりの上昇となって△349円の17,363円となり、柴田罫線で買転換となりました。21日(水)、22日(木)はECB理事会を前に様子見となりましたが、22日(木)のECB理事会では予想を上回る量的緩和となったことで欧米株式が大幅上昇となり、23日(金)は△182円の17,511円と終値で17,500円台を回復し、昨年12月29日の17,729円以来の高値水準となりました。
今週は、海外の大きなイベントを通過したことや、チャートをみる限り13週移動平均線(23日17,335円)や25日移動平均線(23日17,268円)を上回って引け、柴田罫線でも2点底をつけた買転換となっていることで、下値は確認できた形と思われます。今週から2014年10-12月期決算の発表が本格化するため、上方修正が相次げば相場を押し上げることになりそうです。
週明け26日(月)は、先週末のNYダウの反落や前日のギリシャ総選挙で急進左派連合が勝利したことでリスク回避の円買いとなり、▼228円の17,285円で寄り付きました。しかし、円高が一服すると下げ幅を縮小し▼43円の17,468円で引けました。
先週の予測では、ECB理事会の量的緩和策の規模の注目が集まるとし、既に欧州株式は量的緩和を織り込んで上昇しているので、予想通りであれば材料出尽くし、予想を上回れば更に上昇としました。
連休明けの20日(火)は、原油価格の大幅下落で一時▼164ドルの17,346ドルまで下げるものの終値は△3ドルの17,515ドル、21日(水)はECBの量的緩和期待から△39ドルの17,554ドルとなりました。22日(木)は、注目のECBの量的緩和が市場予想(月額500億ユーロ)を上回る月額600億ユーロとなったことで、欧州株式の上昇を受けて△259ドルの17,813ドルの大幅続伸となりました。しかし、週末の23日(金)は利益確定売り優勢となって▼141ドルの17,672ドルと反落しました。
今週は、大きな海外の大きなイベントも終わり、国内のGDPやピークとなる主要企業の決算、また28日のFOMC声明などの材料に一進一退となる展開が想定されます。チャートの形は、1月6日の17,262ドル、1月16日の17,243ドルでダブル底のような形となっており、12月26日の18,103ドルを上に抜けると3尊天井の崩れ型という一段上昇する形ですが、当面は17,300~18,000ドルの中で17,500~18,000ドルのもみあいが想定されます。
先週の予測では、スイスフランの上限撤廃による不安定さが続けばリスク回避の円買い、22日のECB理事会での量的緩和が予想を上回ればユーロ売り・ドル買いから円安の流れとしました。
結局、ドルは底堅い動きをみせ117~119円でのもみあいとなりました。ECBの量的緩和策の発表でリスク回避の地合いが後退して円売り基調となり、ドルは安値を試す動きとはなりませんでした。ルー財務長官が「強いドルはアメリカにプラス」と発言したこともドルが下げ渋る要因となりました。
今週は、基本的には円安基調ながら方向感がない展開となって117~119円台が想定されます。ECB理事会での量的緩和策発表以降、世界的に金利低下が加速しており、日米金利差も拡大しにくくなっているため、ドル買い・円売りに大きく動くことはなさそうです。一方でギリシャの選挙結果で再び欧州債務問題が意識されるとリスク回避の円買いの材料となります。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
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※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
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※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。
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取引金額 取引手数料
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50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)
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