2015年02月17日
先週は、円安基調ながら17,800円水準から上値は重く、チャート分析では18,000円を突破するのには材料不足としました。現時点では、17,000~18,000円のボックス圏の動きとなっており、この中で17,500~18,000円の狭い動きとなっており、このレンジの中での動きを想定しました。結果的には、10日(火)に17,550円まで下げ、12日(木)に18,005円まで上昇して引け、週の終値は17,913円と想定のレンジの動きとなりました。
1週間の動きをみてみますと、11日(水)の休日を挟んで前半と後半の動きに違いがでました。週前半はギリシャの債務問題で上値は重く、週明けの欧米株式が大幅安となったことで10日(火)の日経平均は一時17,550円まで下落し、▼59円の17,652円で引けました。休日明けの12日(木)は、ギリシャ不安が後退しウクライナ和平交渉の進展でNYダウが大幅反発し、ドルが買われて1月5日以来の1ドル=120円台の円安となったことで一時18,005円まで買われ、終値では△327円の17,979円と7年7カ月ぶりの高値となりました。週末13日(金)は、前日の欧米株式がウクライナの停戦合意を好感し大幅上昇となっていましたが、1月小売売上高や新規失業保険申請件数が冴えなかったことでドルが大きく売られ、またウクライナの戦闘は続いていることで17,864円まで下落し、▼66円の17,913円で引けました。この日(13日)はSQ清算日で、SQ値は17,886円となりましたが、終値は17,913円とSQ値を上回って引けました。
週末13日(金)の日本市場の引け後の海外株式の動きは、ユーロ圏GDPが予想を上回ったことで欧米株が全面高となり、原油価格も上昇したことでアメリカ株式もつれ高となり、NYダウは△46ドルの18,019ドルと18,000ドル台を回復し、S&Pは史上最高値更新となりました。但し、2月ミシガン大学消費者信頼感指数は予想を下回り、ドル売りとなって1ドル=118.42円まで円高が進みました。シカゴ日経先物は△96円の18,055円でした。
今週は、18,000円水準でのもみあいが想定されます。チャート上は、日足でみると18,000円水準を上値に下値を切り上げる直角三角形の保ち合いを上放れるかどうかというところにあり、柴田罫線では16,700~18,000円のボックス圏の中で3カ月強もみあって、2月12日に17,979円で買転換となって上放れ寸前にあります。但し、別の角度からみると、18,000円は大きな心理的フシであり、同時にNYダウも18,000ドルの大台にのせてきたところであり、またドイツDAXも先週末は10,963Pと11,000Pの大台に接近しており、心理的フシ目に接近して一気に上昇できなければ、この心理的水準が当面の目標達成感につながる可能性もあります。その場合に考えられるきっかけは、現状ではギリシャの債務問題の行方とウクライナの停戦合意後の実行にかかっているかもしれません。
日本市場の場合は、国内的には日銀のETF買いや公的年金による株式購入観測や好調な決算発表を受け、また急激な原油安も一服していることで相場の先高観があるものの、今週は黒田総裁の会見(先週、日銀は追加の金融緩和を査定)によっては、為替に影響を与える可能性があり、また地政学的リスクによるリスク回避の円買いの可能性もあるため18,000円水準で方向感のない展開が想定されます。もし、上値を試すようなことがあれば、リーマンショック前の高値2007年7月9日の18,261円が当面の上値抵抗ラインとなる可能性が高いかもしれません。
16日(月)の日経平均は、先週末の欧米株高を受けて△110円の18,024円で寄り付き、一時18,074円まで上昇して昨年12月8日のザラ場高値18,030円を更新しました。その後は、国内の10-12月期GDPが予想を下回ったことや円安が進まなかったことで上げ幅をやや縮小し△91円の18,004円と、終値ベースでも2007年7月以来7年7カ月ぶりに18,000円台を回復しました。
先週の予測では、6日(金)のアメリカの雇用統計が予想を上回ったことで、早期利上げ観測からドルが買われ円安が進んでいることで輸出関連株中心に買われるとしましたが、18,000円水準は上値重く、17,500~18,000円のレンジの動きを想定しました。
11日(水)の休日を挟んだ前半は、ギリシャの債務問題で欧米株が下落し10日(火)は17,550円まで下落し17,652円で引けました。しかし、週後半の12日(木)はギリシャ不安が後退し、ウクライナ和平交渉の進展となり、欧米株高と為替の120円台の円安を受けて一時18,005円の高値をつけ、終値では△327円の17,979円と7年7カ月ぶりの高値となりました。週末13日(金)は再び円高へ振れたことで、▼66円の17,913円で引けました。
今週は、好調な決算発表を終え、円安基調や原油安の一服に加え日銀のETF買いや年金資金の買い観測に支えられ先高期待はあるものの、18,000円水準という大きな心理的節目に到達した達成感もあり、地政学的リスクも残っていることから18,000円水準でのもみあいとなりそうです。
週明け16日(月)は、先週末の欧米株高を受けて買い先行で始まり、ザラ場でも一時18,074円と昨年12月8日の18,030円を更新して7年ぶりの高値水準となりました。しかし、国内の10-12月期GDPが予想を下回り、円安が進まなかったことで上昇幅を縮小し、△91円の18,004円で引けました。
先週の予測では、6日(金)の雇用統計の結果を受けて早期利上げ観測が高まっていることで上値は重く、原油相場やギリシャの債務問題が加わって高値圏での荒い値動きが想定され、17,000~18,000ドルのボックス圏の上限に接近して上値が重くなるとしました。
結果的には、週前半はギリシャ問題を巡って9日(月)は▼95ドルの17,729ドル、10日(火)は△139ドルの17,868ドルとなりました。しかし、12日(木)はウクライナの停戦合意と原油価格の反発を受けて△110ドルの17,972ドルと大幅反発となりました。週末13日(金)は、ユーロ圏のGDP発表を受けて欧州株式が全面高となったことで経済指標が予想を下回ったにもかかわらず、NYダウはつれ高となり△46ドルの18,019ドルと18,000ドル台を回復してきました。
今週は、18,000ドル水準でのもみあいとなる可能性があります。但し、16日(月)はプレジデント・デーで休場ながら、ギリシャ債務を議論するユーロ圏財務相会合が予定されており、決裂すればギリシャのデフォルト懸念から下落となるといえます。また、ウクライナの停戦合意も実行性が伴わなければマイナス材料ですが、そうでなければ最高値圏での推移となりそうです。18,000ドルは大きな心理的節目であり、一気に上に向かうことは経験則からは難しいかもしれません。
先週の予測では、6日(金)の雇用統計の改善を受けて早期利上げ観測が高まり、また中国やオーストラリアの金融緩和もあって、ドル買い・円売りになりやすいとし、117~120円のレンジを想定しました。
結果的には、10日(火)にはギリシャ不安が後退して1ドル=119円台半ばまでドルが買われ、更に11日(水)にはウクライナ和平交渉が進展したことで1月5日以来の120円台のせとなりました。しかし、12日(木)にはアメリカの経済指標が冴えなかったことでドル売りとなり118円台後半まで下落し、週末13日(金)も2月ミシガン大学消費者信頼感指数が予想を下回ったことでドル売りが加速し、118.42円までドルが売られました。
今週は、120円台を上値にもみあう展開の可能性。先週半ばに1ドル=120円台の円安を1カ月ぶりにつけたものの、すぐに118円台となって方向感のない動きとなっています。日銀の追加緩和観測の後退やギリシャ、ウクライナなどの地政学的リスクもくすぶっており、相場に方向感が出にくくなっています。今週は黒田日銀総裁の会見とギリシャ債務問題に酔う注目となります。118~120円台のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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