先週の予測では、週末にメジャーSQを控え高値圏でのもみあいを想定しました。先週は、上昇中の短期的押し目となるのか値幅調整となる大きな押し目になるのかは、NYダウ次第で何とも言えないものの、相場環境を考えれば短期の押し目を想定することになるとしました。週末にメジャーSQを控え、材料によっては上へも下へも動く波乱含みの展開も想定されるとしました。
結果的には、週初めは前週のNYダウの大幅下落を受けて9日(月)は▼180円の18,790円、更に10日(火)はメジャーSQが意識されて先物主導で下げ幅を拡大し、18,577円まで下落して▼125円の18,665円と2日続落となりました。しかし、11日(水)は前日のNYダウが300ドルを超す大幅下落となったにもかかわらず、寄り付きこそ多少下げるものの押し目買い優勢となって、△58円の18,723円と反発したことで買い安心感を誘いました。
そして12日(木)は、先物主導で一時19,008円と2000年4月から約15年ぶりの19,000円台を回復し、△267円の18,991円と大幅続伸となりました。更に引け後のアメリカ市場で、2月小売売上高が予想を下回ったことが利上げ先送りを期待させ、NYダウは△259ドルの17,895ドルと大幅反発しました。これを受けて13日(金)の日本市場は、シカゴの日経先物の19,125円にサヤ寄せする格好で△123円の19,119円と寄り付くと、上げ幅を拡大し後場には19,330円まで上昇し△263円の19,254円で引けました。結局、先週は2日続落の後、3日続伸となって高値もみあいを抜け出し、約15年ぶりの19,200円台となりました。
先週末に、△263円の19,254円と2000年4月以来14年11カ月ぶりに19,000円台を回復しました。投資家心理としては、約15年ぶりの高値更新となって大台の19,000円を回復したので、目標達成感が出やすい心理的なフシ目とみることもできます。一方では、チャート分析では約15年ぶりの高値更新となったことで新しい相場局面に入るとみて、上昇トレンド継続という見方もできます。
特にチャート上は、2万円台まではフシ目らしいフシ目もなく、敢えて上値のメドを予測するとすれば、一般的な経験則からの「下げ幅の倍返し」の様なものしかなく、この場合ですと、昨年の12月8日の高値18,030円から今年の1月16日の安値16,592円までの下げ幅の倍返しの19,468円というような上値メドしか出てきません。但し、柴田罫線では19,500円を超すと抵抗ラインがあります。
先週の上昇は、個人投資家が好む中小型株はあまり上昇しておらず、先物主導の日経平均の指数の上昇となっています。日経平均指数は限られた銘柄の上昇ですので、個別の多くの銘柄が上昇しなくては上昇が長続きせず、絶えず急落の可能性を秘めています。
テクニカル面では、騰落レシオが137%と過熱圏にありますが、25日移動平均線は+4.3%と昨年の5月23日のピーク+10.03%からみるとまだ余裕がありますので、日経平均が更に上値を伸ばす可能性はあります。但し柴田罫線をみると、昨年の10月17日の14,529円からの上昇トレンド(A)の上値斜線に近づいており、19,500円を超えると上値斜線に到達することになります。ここからは、上昇すればするほどリスクは高くなってきます。うまく循環物色して、調整を入れながら2万円に向かえば理想的ですが、その場合でも上昇の日柄は、現時点では4月上旬~中旬までの約1カ月くらいとみておくのがよいでしょう。
本日16日(月)は、先週末のアメリカ株式の下落を受けて警戒感から前場は前日比▼8円の19,245円で寄り付くものの、押し目買いムード強く一時19,349円まで上昇しましたが、その後は上値の重い展開となりました。後場に入ると、先週末の終値を挟んでのもみあいとなり、大引けは▼8円の19,246円となりました。
先週の予測では、週初めは雇用統計を受けてアメリカの早期利上げ観測が高まり、NYダウが大きく下落したことで売り優勢で始まるものの、下値は日銀や年金資金の買い期待があり、高値圏で一進一退の動きを想定しました。
結果的には、週初めは2日続落となり10日(火)は18,577円まで下落するものの、その後は先物主導で切り返し4日続伸となって、週末13日(金)には19,335円まで上昇して△263円の19,254円と約15年ぶりに19,000円台を回復しました。この日のメジャーSQ値は19,225円でしたが、これを上回って引けました。
今週は高値圏でのもみあいとなりそうです。先週は、10日(火)の安値18,577円から週末13日(金)の高値19,335円まで4日間で758円の急騰となりました。これを考えると、2万円までの上昇が心理的には視野に入ってきたと思われます。依然として先高期待は強いものの、急ピッチの上昇に高値警戒感も出てくるところです。今週は18日(水)にFOMCの声明文の中の「辛抱強く」の文言が削除されるかどうかで為替相場やアメリカ株式への影響が想定され、方向感がつかみにくいところです。テクニカル的には、騰落レシオは過熱化しているものの25日移動平均乖離率はまだ上昇余地があり、まだ上値を試す可能性もあります。ただ柴田罫線をみると、19,500円を超すと昨年の10月17日の14,529円からの上昇トレンド(A)の上値斜線に到達してくるので、注意が必要です。
週明け16日(月)は、先週末のNYダウの下落にかかわらず小幅安で寄り付いた後、前場は19,349円まで上昇するものの、後場になると上昇ピッチの速さに対する警戒感から利益確定売り優勢となり、▼8円の19,246円と4日ぶりの反落となりました。
先週の予測では、前週末の雇用統計の大幅改善を受けて6月にも金利引き上げがスタートするのではないかとの思惑があり、上値の重い展開を想定しました。
週初めの9日(月)は、大幅下落の反動から△138ドルの17,995ドルと反発するものの、10日(火)は早期利上げ観測を嫌気して▼332ドルの17,662ドルの大幅反落となりました。しかし、12日(木)には利上げ先送り期待やFRBによる銀行のストレステストでほぼ全行が承認されたことで△219ドルの17,895ドルと反発。週末13日(金)は再び▼145ドルの17,749ドルと反落しました。週間を通じて上下動の大きい荒い動きでした。
今週は、18日(水)のFOMCの声明文でイエレン議長が利上げを巡る時期について、どの様なコメントを発信するのかが注目となります。これまでの声明文の「辛抱強く」の文言を削れば6月利上げ説が高まり、為替のドル高、株安となる可能性がありますし、そうでなければ利上げの時期は先延ばしになるとして株価は反発する可能性があります。チャートでは、3月12日の17,620ドルを終値で切ってくると売転換となって、もう一段の下げとなることが考えられます。
先週の予測では、16~17日のFOMCで利上げのタイミングを判断する「辛抱強くなれる」の文言が削除される可能性からドル買いの流れとなっており、昨年の12月8日のドルの高値121.85円が意識されるとしました。
結果的には、ドルは全通貨に対して独歩高となり、10日(火)はドル・円では、一時122.03円と昨年来高値を更新しました。その後は121円台での小幅な値動きが続き、13日(金)は121.36円で引けました。
今週は、18日(水)のFOMC声明文の「辛抱強く」の文言が削除されるかどうかで相場は上下に荒れやすい展開が想定されます。利上げが意識されればドル買いとなり、利上げが逆にアメリカの株安を誘えばリスク回避の円買いという場面も考えられます。120~122円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。
※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。
信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。
国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。
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※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
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※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。
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取引金額 取引手数料
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150万円まで640円(税込)
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
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〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
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