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2015年03月31日

第271回 新年度明けは強弱感の対立でもみあいへ

先週は、週初め高値更新後、下落

先週の予測では、3月26日(木)に3月期末配当・権利取りのため、この日までは堅調な動きが想定されるとし、2万円挑戦となるかが市場の注目となっているとしました。しかし、柴田罫線のチャートからは、昨年の10月17日の14,529円からの上昇トレンドの上値斜線が2万円手前でかぶさっている形になっており、これまでの経験からそのまま2万円を一気に突破していくとは考えにくいと想定し、柴田罫線が週足に近い形であることから、日経平均の週足のチャートの短期波動は黄信号が灯っていると予測しました。

結果的には、週前半は、23日(月)には19,778円の高値更新をして底堅い動きとなっていたものの、26日(木)の決算日の前日の海外市場でサウジアラビアなど湾岸10カ国がイエメンの武装勢力に空爆を行ったことで地政学的リスクから欧米株式が大幅下落となり、これを受けて日経平均も▼275円の19,471円と5日ぶりに19,500円割れとなりました。更に週末27日(金)は、前場こそ3月期末配当の権利落ち分(約110円)を埋めて19,590円まで上昇したものの、後場になると大量の先物売りで急落となり、一時▼311円の19,099円まで下げて▼185円の19,285円で引けました。高値圏での中東情勢の悪化という地政学的リスクをきっかけに、海外の機関投資家が利益確定売りを行ってきたという見方ができます。

週末27日(金)のアメリカ市場は、10-12月期のGDP改定はやや予想を下回ったものの個人消費は予想を上回り、3月ミシガン大学消費者信頼感指数も予想を上回りましたが、相場への影響は限定的でした。但し、イエレン議長の講演で「金利は年内に引き上げられるとしても、そのペースは緩やかになるとし、状況によっては利上げの停止や逆戻りもあり得る」とした内容を好感し、NYダウは△34ドルの17,712ドルと5日ぶりに反発しました。シカゴ日経先物は19,095円まで下げましたが、引けは△45円の19,365円でした。

国内外の機関投資家は利益確定優先の可能性も

昨年4月から今年の3月期末までの1年間の上昇率は30%を超え、今年の1月安値からの上昇率は20%近いため、国内外の機関投資家、特に海外の機関投資家は含み益が大きく、いつでも利益確定売りを出しやすい状況にあります。これまでの上昇は、カラ売り勢の踏み上げを誘って上昇してきた面も強く、絶えず高値警戒感があったところに中東情勢の悪化という地政学的リスクという悪材料をきっかけに先週後半は下落となりました。

今週は、アメリカ株式に変調が生じ、中東情勢の地政学的リスクもあるところから中長期的に先高観は根強いものの、19,500円を挟んで強弱感の対立する値動きとなりそうです。下値ではGPIFなどの公的マネーが下支えする一方で、含み益を抱えている国内投資家の利益確定売りや海外投資家のアメリカの変調を予測しての利益確定売りが出る可能性があります。チャートでは、NYダウ、日経平均ともに高値圏のもみあいのあと下値を試す動きとなっているようにみえます。日柄調整であれば中小型株への流れが起きそうですが、値幅調整を伴うと中小型株が引きずられていくことになります。高値圏のもみあいが続けば、予想していたように4月上旬~中旬にかけて要注意となります。

(指標)日経平均

先週の予測では、26日(木)は3月期末決算の配当狙いの買いが入って堅調な動きが想定されるが、配当落ち後は過去の経験では一定期間調整しがちであるため、買い一巡後は上値は重くなるとしました。

週初めの23日(月)は、前週末の欧米株式の大幅上昇を受けて日経平均も一段高となり、19,778円まで上昇して△194円の19,754円となりました。その後は、アメリカ株式の軟調な動きから手掛かり材料に欠け、主力株の利益確定売り優勢となってもみあいとなりました。注目の26日(木)は、前日に海外でサウジアラビアなど10カ国がイエメン空爆というニュースで欧米株式が大幅下落となり、これを受けて日経平均も▼275円の19,471円と5日ぶりに19,500円割れとなりました。週末27日(金)は、前場は3月期末の権利落ち分(約110円)を埋めて上昇したものの、後場になると大量の先物売りから一時▼311円の19,099円まで下げて、▼185円の19,285円で引けました。

今週は、市場ではこれまでの強気一本の見方から、アメリカ株式に変調がみられることや中東情勢の緊迫化の懸念も加わり、日経平均も不安定な動きが想定されています。柴田罫線の分析では、先週は既に2万円水準では上昇トレンドラインが上値を押さえてくるとし、26日の権利落ち後は一定期間の調整の可能性があるとしていました。今週から新年度に入りますが、ここまでの大幅上昇で含み益を抱える海外の機関投資家は利益確定を優先させることも想定されます。

週明け30日(月)は、小幅高で始まったあと2月の鉱工業生産指数が予想を大幅に下回ったことでマイナスに転じるものの国内景気の先行き期待感強く、前引けは△101円の19,387円となり、後場は19,474円まで上昇するものの上値重く△125円の19,411円で引けました。但し、ファーストリテイリングなど一部の銘柄が指数を押し上げていました。

日経平均

(指標)NYダウ

先週の予測では、FOMCで早期利上げ観測が後退したことで最高値圏へ接近となっており、このまま更新できるかどうかは経済指標の結果とイエレン議長の講演内容にかかってくるとし、高値圏でのもみあいを想定しました。

週初めは、手掛かり材料に欠け利益確定売り優勢となった後、24日(火)は強い経済指標を受けて利上げ観測が台頭し▼104ドルの18,011ドル、25日(水)になるとアナリストのテクノロジー株の投資判断引き下げで景気減速懸念が高まり▼292ドルの17,718ドル、更に26日(木)は欧州株式の全面安を受けて▼40ドルの17,678ドルと4日続落となりました。週末27日(金)は、イエレン議長の講演を好感し△34ドルの17,712ドルと5日ぶりの反発で引けました。結果的には上値は追えず、23日(月)に18,205ドルと2番天井をつけた形となり、26日(木)に17,579ドルまで下げ、週末27日(金)に17,712ドルで引けました。17,579ドルを終値で切ると売転換となって調整入りの可能性が出てきます。

今週は、4月3日(金)に3月の雇用統計を控え神経質な展開となりそうです。先週は利益確定売りや中東情勢のリスク懸念で400ドル以上も下げましたが、ここからどうなるかはアメリカの景況感次第であり、経済指標が強ければ金利引き上げ観測が再浮上し調整が続くことになります。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、基本レンジは119~122円とするものの、月末と年度末が重なり多くの国内企業は既に手当を済ませており、市場関係者が少ないため、材料によっては上下に振れやすい展開も想定されるとしました。

結果的には、ドル安・円高の方向に振れました。週初めは、シカゴ連銀総裁が「利上げに関してはインフレ上昇の確認が必要」と発言したことでドルが主要通貨に対して軟調となり、目先ドル高修正の動きとなり、119円台のドル安となりました。週半ばまで119円台後半の値動きでしたが、26日(木)は原油先物価格が4%を超す上昇となり、ドルは一時118.33円まで売られました。この日は118.6円で短期の売転換となりましたが、週末27日(金)は119.19円で引けました。

今週は新年度入りで、GPIFや民間機関投資家による外貨建て投資増強の思惑や、4月3日(金)の3月雇用統計が予想を上回れば利上げ観測が再浮上するという思惑があってドルの強含みが想定され、基本的にはドル高・円安材料が拮抗しもみあいが続く可能性が高いと考えられます。118~121円のレンジを想定。

ドル/円

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

出島昇

柴田罫線実践教室

株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

リスクについて
貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
(信用貸株のみ)
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信用貸株において、お客様が代用有価証券として当社に差入れている株券等(但し、当社が信用貸株の対象としていない銘柄は除く)のうち、一部の銘柄に限定して貸出すことができますが、各銘柄につき一部の数量のみに限定することはできませんので、ご注意ください。

(貸株サービス・信用貸株共通)

当社の信用リスク
当社がお客様に引渡すべき株券等の引渡しが、履行期日又は両者が合意した日に行われない場合があります。この場合、「株券等貸借取引に関する基本契約書」・「信用取引規定兼株券貸借取引取扱規定第2章」に基づき遅延損害金をお客様にお支払いいたしますが、履行期日又は両者が合意した日に返還を受けていた場合に株主として得られる権利(株主優待、議決権等)は、お客様は取得できません。
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貸借期間中、株券等は楽天証券名義又は第三者名義等になっており、この期間中において、お客様は株主としての権利義務をすべて喪失します。そのため一定期間株式を所有することで得られる株主提案権等について、貸借期間中はその株式を所有していないこととなりますので、ご注意ください。(但し、信用貸株では貸借期間中の全部又は一部においてお客様名義のままの場合もあり、この場合、お客様は株主としての権利義務の一部又は全部が保持されます。)株式分割等コーポレートアクションが発生した場合、自動的にお客様の口座に対象銘柄を返却することで、株主の権利を獲得します。権利獲得後の貸出設定は、お客様のお取引状況によってお手続きが異なりますのでご注意ください。貸借期間中に権利確定日が到来した場合の配当金については、発行会社より配当の支払いがあった後所定の期日に、所得税相当額を差し引いた配当金相当額が楽天証券からお客様へ支払われます。
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大量保有報告(短期大量譲渡に伴う変更報告書)の提出について
楽天証券、または楽天証券と共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項)の関係にある楽天証券グループ会社等が、貸株対象銘柄について変更報告書(同法第27条の25第2項)を提出する場合において、当社がお客様からお借りした同銘柄の株券等を同変更報告書提出義務発生日の直近60日間に、お客様に返還させていただいているときは、お客様の氏名、取引株数、契約の種類(株券消費貸借契約である旨)等、同銘柄についての楽天証券の譲渡の相手方、および対価に関する事項を同変更報告書に記載させていただく場合がございますので、予めご了承ください。
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