先週の予測では、前週末にギリシャ問題が再燃し、中国市場のカラ売り規制の解除など外部環境に不透明感が強いため軟調な展開を予想しました。ただ、下値は公的資金の買い支え期待もあり、25日移動平均線(17日時点19,581円)を試す可能性は高いものの、その後はどうなるか注目するところでした。
結果的に、中国市場のカラ売り規制の解除への懸念を阻止するために中国政府は思い切った金融緩和を発表したことで、世界的な金融緩和の流れが意識され欧米株式は大きな反発となり、日本株式も追随する形となりました。特に、30日(木)の日銀の金融政策決定会合で追加の金融緩和が実施されるとの観測から、22日(水)は△224円の20,133円と終値ベースで15年ぶりの2万円台回復となりました。
週初めの20日(月)の前場は、19,474円と25日移動平均線を大きく下回りましたが、後場になると下げ幅を縮小し▼18円の19,634円で引けました。翌日の21日(火)は、中国の利下げを好感して欧米株式が大幅反発したことで△274円の19,909円、更に22日(水)は、30日の日銀の追加緩和観測が加わって△224円の20,133円と15年ぶりの2万円台回復となりました。23日(木)も△53円の20,187円と3日続伸となりましたが、週末の24日(金)は利益確定売り優勢となって▼167円の20,020円で引けました。
引け後の週末のNYダウは、3月耐久財受注が予想を下回ったことで6月の利上げ観測が大きく後退し、債券利回りの低下に伴うドル売りとなったものの、金融緩和が継続することへの安心感やマイクロソフト、グーグルなどの好決算で△21ドルの18,080ドルとなり、シカゴ日経先物は△20円の20,070円でした。
今週は、29日(水)の休日を挟みゴールデンウィークの突入の前半という形ですが、週前半は29日のアメリカでの上下両院合同会議での安倍首相の演説があり、効果的な演出のためにも日本株を下げさせないように公的資金の買い支えの思惑から堅調な動きとなる可能性があります。しかし、週後半には30日(木)に日銀の金融政策決定会合で追加の金融緩和があるのかないのかで、相場に影響を与えることになります。
先週は、日銀の追加緩和観測の後押しもあって日経平均は2万円台を回復しました。しかし、週末の時点では黒田総裁の「サプライズをとって効果を出すことを考えていない」という発言から金融政策は現状維持の予想が多くなっています。もしそうであれば、先週の上昇で追加の金融緩和を織り込み出していたとしたら、失望売りからいったん下落する可能性があります。その場合は、下値では公的資金の買いや押し目待ちの買いがあることで25日移動平均線(24日時点19,686円)が1つ目の下値ポイントとなります。逆に観測通りに追加の金融緩和が実施されれば内容次第で材料出尽くしの場合と、更に上昇を後押しする場合が考えられます。
今週は、一般的にいえることは、週後半は本格的なゴールデンウィークの後半への突入の前に、いったん利益確定しておくという動きになるのがふつうだと考えられます。ゴールデンウィークの期間中に海外で何が起こるかわからない以上、投資家としては当たり前の行動だと思われますので、私も上昇した銘柄は利益確定をお勧めします。また、今週は主力企業の決算が相次ぎますが、慎重な見通しをする企業が多いとみられ、上値を追う材料にはなりにくいと思われます。アメリカでは、28~29日のFOMCを控え、29日には1-3月期のGDP発表もあり、利上げ時期を巡る議論が再燃すると為替やアメリカ株式の動きに連動して、日本株も影響を受けることになります。
本日27日(月)は、前場は小高く始まり買い一巡後は利益確定売りで19,909円まで下げるものの業績拡大期待から押し目買いが入り、前場は▼1円の20,018円でした。後場になるとやや利益確定売り優勢となって、▼36円の19,983円で引けました。
先週の予測では、前週末にギリシャ問題が再燃し、中国のカラ売り規制の緩和を受け、3月企業決算発表の本格化を控えて軟調な展開を想定しました。
しかし、20日(月)の寄り付き直後こそ19,500円割れまで下げるものの下げ幅を縮小し、▼18円の19,634円で引けました。その後は中国の利下げが後退して欧米株式が大幅反発したことで、日経平均も先物主導で上昇し21日(火)は△274円の19,909円、そして22日(水)は△224円の20,133円と終値ベースで15年ぶりの2万円台回復となりました。23日(木)も△53円の20,187円と続伸しましたが、週末の23日(金)は利益確定売りで▼167円の20,020円と2万円台を保って引けました。先週の上昇の背景は、中国の金融緩和を受けた欧米株式の上昇と30日の日銀の金融政策決定会合で追加の金融緩和実施への期待があります。
今週から主要企業の決算発表が本格化しますが、ゴールデンウィークに突入するため短期商いが中心になり、また日米で金融政策に関する議論もあり高値圏でのもみあいが想定されます。今週は思惑で売買が交錯しやすく、このまま上昇が継続するなら2万円台での値固めができるかが焦点となります。30日の日銀の金融政策決定会合で追加緩和が見送りなら失望売り、追加緩和が出ても内容次第で材料出尽くしの場合と、更なる上昇という場合があります。
週明け27日(月)は、前場は小高く寄り付きましたが利益確定売りで19,909円まで下げ、その後押し目買いで先週末終値を挟んだもみあいとなりましたが、後場になると利益確定売り優勢となって▼36円の19,983円で引けました。
先週の予測では、主要企業の1-3月期決算発表を睨んだ神経質な展開になるとしました。柴田罫線では三角保ち合いとなっており、確実に上放れる場合は18,140ドルとなるとしています。
週初めは、好調な企業決算と中国の利下げを好感し大幅反発となって18,000ドル台を回復するも、翌22日(火)は主要企業の冴えない決算で反落となって18,000ドルを割りました。その後は企業決算が総じて好調で18,000ドル台をすぐに回復し、週末24日(金)は経済指標の悪化で6月の利上げ観測が大きく後退し、金融緩和は続くとの安心感から△21ドルの18,080ドルとなりました。ナスダックは2日続けて史上最高値更新でした。
今週は、高値警戒感のあるなか28~29日のFOMCや29日のGDP発表を控え神経質な展開となりそうです。また、決算発表はピークを過ぎたとはいえ、多くの主力企業の決算もあり、結果次第では波乱要因となります。
先週の予測では、アメリカの経済指標が相次いで予想を下回っていることで早期利上げ観測が後退してドル売り基調になっているため、ドルの上値は重く118~120円のレンジを想定しました。
週初めの20日(月)は、118.53円までドルが売られた後は119円台前半の動きでしたが、その後はアメリカ株式の上昇でドルが買われ119円台後半の動きとなっていました。しかし、週末24日(金)は3月の耐久財受注が予想を下回ったことで6月の利上げ観測が大きく後退し、債券利回り低下に伴うドル売りが加速して118.92円で引けました。結果的には118~120円のレンジの動きでした。
今週は、FOMCや日米首脳会議、更に日銀の金融政策があり、日米金利差拡大の期待からややドル高・円安に振れるという思惑があります。日米首脳会議でTPPが進展すればドル高・円安要因、日銀の金融政策決定会合で追加緩和があれば、同じくドル高・円安要因となります。そうなると118~121円のレンジ、そうでなければ118~120円のレンジとなります。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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