先週の予測では、「戻りを試した後は神経質な展開へ」としました。結果的には、もどり(リバウンド)がそのまま先週いっぱい続く相場となりました。その背景は、ギリシャ債務問題が短期的には落ち着き、急落していた中国株式も政府のテコ入れで、いったん反発となったことで欧米株式も戻りに入ったことになります。
13日(月)は、前週末の中国株式、欧米株式の大幅高を受けて日経平均は△309円の20,089円と2万円台を回復しました。引け後にヨーロッパにおいてギリシャ支援が合意されたことと、欧米株式の大幅続伸と為替の円安進行を受けて、14日(火)は△295円の20,385円と同じく大幅続伸となりました。15日(水)も外部環境の落ち着きや前日の終値で目先のテクニカルな上値抵抗ラインを突破したことで、△78円の20,463円と続伸しました。 この日の引け後にアメリカではイエレン議長が年内の利上げを示唆する発言をしたことで、ドル買いが強まり123円台後半の円安となったことで主力の輸出株中心に買われ△136円の20,600円と4日続伸となりました。引け後、ヨーロッパのギリシャ議会で緊縮改革法案が採決され、欧米株式が上昇し、特にアメリカではナスダックが好調な4-6月期の企業決算を受けて史上最高値更新となり、これを受けて週末17日(金)の日経平均は3連休を前に利益確定売りがでるものの、プラス圏でもみ合い△50円の20,650円と5日続伸で引けました。
週末のアメリカ指標は強弱まちまちの動きとなったことでNYダウは▼33ドルの18,086ドルと反落、しかし、ナスダックはグーグルやフェイスブックが好決算で大幅高となったことで、△46Pの5,210Pと2日続伸の史上最高値更新となりました。シカゴの日経225先物は、早期利上げ観測からドルが買われて124円台の円安となっていたことで△75円の20,715円でした。
先週は、ギリシャ問題と中国株式の落ち着きやアメリカでのイエレン議長の年内利上げ示唆を受けて為替が円安進行となったことで、リバウンド基調が強まり、5日続伸となりました。週末の17日(金)は△50円の20,650円で引け、6月24日の18年ぶりの高値20,868円(ザラ場20,952円)に接近してきたことで、目先は上値追いに慎重になるところです。2015年4-6月期決算発表も本格化し、アメリカでは利上げに注目が集まり、そのため様子見ムードとなる可能性があります。 4-6月期決算は円安や原油安で消費回復と好材料が多く、内需株中心に堅調な業績が見込まれる一方、中国などの新興国の減速から自動車や機械への業績に与える影響が懸念されており、結果を受けての個別株物色の動きとなるかもしれません。 ただし、アメリカが早期利上げへの思惑から一段の円安となれば、主力の輸出企業が買われて日経平均は6月24日の20,952円を突破して21,000円を目指す場面もあるかもしれませんが、先週は1週間で871円の上げ幅となって今年の高値に接近しており、利益確定売りに押され、上値は重いと見たほうがよいでしょう。
連休明けの7月21日(火)は、昨日の欧米株式の上昇を受け買い先行となり、買い一巡後は高値圏でのもみ合いとなり、上値は重く前場は△88円の20,739円でした。しかし後場になると大引けにかけて上げ幅を拡大し、6月24日以来の約1カ月ぶりに△191円の20,841円となりました。
先週の予測では、ギリシャ支援の合意ができれば75日移動平均線、25日移動平均線(20,304円)を試す動きが期待でき、柴田罫線では20,349円を終値で上に抜けると買転換となってさらに戻りを試すことになるとしました。
結果的に、7月13日(月)は中国株式の反発を好感して△309円の20,089円と2万円台を回復し、7月14日(火)はギリシャ支援合意と円安を受けて△295円の20,385円となって柴田罫線で買転換となりました。7月15日(水)は外部環境の落ち着きから△78円の20,463円、さらに7月16日(木)はギリシャ議会で緊縮財政法案が採決され、イエレン議長が年内の利上げ実施を示唆したことで、為替が123円台後半の円安となり、△136円の20,600円と4日続伸となりました。
週末は、上値は重いものの円安とナスダックの史上最高値更新を受けて△50円の20,650円と5日続伸で引けました。
先週いっぱいは、リバウンド相場が続き6月24日の18年ぶりの高値20,868円(ザラ場20,952円)に接近し、上値追いには慎重になることになります。日米ともに2015年4-6月期の決算発表が本格化するため、業績の見極め姿勢が強まりそうです。高値圏でのもみ合いが想定されます。但し、アメリカの早期利上げ観測から円安が一段と進めば6月24日の20,952円を突破して21,000円のフシ目に挑戦も考えられます。
連休明けの7月21日(火)は、昨日の欧米株式の上昇を受けて買い先行で始まり買い一巡後は上値は重く前場は、△88円の20,739円で引けるものの、後場は大引けにかけて一段高となり△191円の20,841円で引けました。
先週の予測では、ギリシャ支援に不透明なところが残っており、戻りは限定的としました。柴田罫線では7月2日の17,825ドルを上に抜ければ、18,000ドルを試す展開を想定しました。但し、3尊天井のピークである5月19日の18,351ドルを突破するのは現時点では難しいと予測していました。
結果的に7月13日(月)にギリシャ支援の合意がなされたことや、中国株式の上昇で3日続伸の△217ドルの17,977ドルとなって買転換となりました。その後も4-6月期の企業決算が好調で戻りを試す動きとなり、7月16日(木)は18,131ドルまで上昇しました。週末の7月17日(金)は経済指標が強弱まちまちだったことで利益確定売りから▼33ドルの18,086ドルで引けました。
今週は、ギリシャ、中国のリスク要因が落ち着いてきた反面、イエレン議長の年内利上げを示唆したことで、早期利上げ観測から上値を押さえることになります。相場は高値圏でのもみ合いとなり、4-6月期決算や経済指標の結果を受けての反発となります。但し、チャート上は5月19日の最高値18,351ドルを終値でぬけると3尊天井の崩れ型となって一段高となります。
週明けのNYダウは、欧州株式の上昇や好決算から堅調なスタートとなるものの、原油や金の値下がりを受けエネルギー、素材が大幅安となったことで上値は押さえられ△13ドルの18,100ドルでした。ナスダックは△8Pの5,218Pと3日連続史上最高値更新となりました。
先週は、ギリシャ支援の合意となればリスク回避の円買いが後退し、10日のイエレン議長の講演で年内の利上げが適切と述べたことで、ドルの買い材料となるものの、上値は限定的で121~124円のレンジを想定しました。
結果的に、ギリシャ支援の合意、その後ギリシャ議会での改革法案の可決から短期的にはギリシャ債務問題の落ち着きからリスク回避の円買いの後退、イエレン議長が15日(水)の議会証言で再び年内利上げを示唆したことで、ドル買いの動きとなりドルが124.23円まで買われ1カ月ぶりに124円台となりました。週末は124.07円で引けました。
今週はギリシャや中国の混乱が再燃しない限りドルは底堅い動きが想定されます。イエレン議長の年内利上げ示唆で早ければ9月、遅くとも今年中の利上げを織り込む動きとなるため、ドル高基調となります。但し、すでに、かなり金利引き上げを織り込んでいるとの見方もあり、125円水準が当面の上限の可能性があります。今週は122~125円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
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※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
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取引金額 取引手数料
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
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