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2015年07月28日

第287回 今週は海外の不透明要因と企業決算との綱引き

先週は、週始めに年初来高値に接近するもそこから反落

先週は、決算発表を控え高値圏でのもみ合いを想定し、ただ円安が一段と進行すれば6月24日の年初来高値を更新できるかどうかに注目と予測しました。

結果的には、連休明けの21日(火)の△191円の20,841円をピークにアメリカ株式の決算を嫌気しての下落に、日経平均もつれ安し、週末の24日(金)は▼139円の20,544円となりました。 休日中の20日(月)にアメリカ市場で為替が1ドル=124円台の円安進行となったことで、21日(火)の日経平均は△112円の20,763円と高寄りし、20,850円まで上げて△191円の20,841円で引けました。

このまま円安基調が続けば6月24日の年初来高値20,868円(ザラ場20,952円)を更新することも期待されました。しかし、その後アメリカ市場で決算が予想を下回る結果が続き、23日(木)の▼119ドルの17,731ドルまで3日続落となりました。これを受けて22日(水)は▼248円の20,593円、23日(木)は△90円の20,683円と反発するものの、週末の24日(金)は▼139円の20,544円となりました。為替はアメリカの経済指標が好調であったことで早期利上げ観測の思惑もありアメリカ株式の下落とはそれほど連動せず、1ドル=123円台半ばの円安を維持していたことで、日経平均の下げはそれほど大きくありませんでした。

24日(金)の日本市場の引け後のアメリカ市場では、バイオジェンの予想を下回る決算を受けてヘルスケアが大幅下落となり、中国の減速懸念から素材関連が売られ原油安からエネルギー株が売られて、NYダウは▼163ドルの17,568ドルとなりました。シカゴの日経平均先物は大証比▼145円の20,375円となっていました。

今週は、日本市場の本格化する決算への期待とアメリカ株式の下落との綱引き

今週は、先週4日続落となっているNYダウの下落に歯止めがかかるかどうかによって日経平均の動きが異なる可能性があります。NYダウに歯止めがかかれば決算本格化を受けて内容がよければ戻りを試す動きか、高値圏でのもみ合いの中で個別物色中心の動きとなります。逆にNYダウに歯止めがかからなければ外国人の買いが手控えられ、日経平均はもう一段安の可能性があります。その場合は好業績発表の銘柄だけが散発的に買われる展開が考えられます。

先週の日経平均は、アメリカ株式の下落を受けて、また、年初来高値に接近したこともあって足元でこう着感の強い相場展開となっています。今週は本格化する決算を見極めたい動きの中で、好決算を手掛かりとした個別物色、また、7月28日からのTPPの閣僚会合での大筋合意を目指す動きに合わせてTPP関連銘柄の物色となりそうです。 国内的には需給、材料からいっても特に問題はありませんが、目先はNYダウの動きに要注意と考えられます。

27日(月)は、シカゴ日経先物の20,375円にサヤ寄せし、▼170円の20,374円で寄り付きました。売り一巡後は20,486円まで戻しましたが、為替が円高へ振れ、また、中国株式が大きく下落していることで後場になると一段安となり、20,278円まで下げました。しかし、大引けにかけて下げ幅をやや縮小し、▼194円の20,350円で引けました。

〔NYダウの柴田罫線分析〕

NYダウは2013年10月9日の14,719ドルからの上昇トレンドにあります。この中で今年の2015年になって3月2日の18,258ドル、5月14日の18,351ドル、6月23日の18,188ドルと3尊天井をつくり、売転換となって7月7日に17,465ドルまで下落するものの、上昇トレンドの下値斜線にサポートされ、反発となって一旦、7月20日の18,137ドルまで上昇しました。しかし、ここでは3尊天井をぬくことができず再下落となって先週末の7月24日(金)は、17,568ドルまで下げてきました。もしこのまま7月7日の17,465ドルを終値で切ると、2013年10月9日の14,719ドルからの3年間弱の上昇トレンドを下に切ることになり、一段安となって調整に時間がかかる可能性があります。

NYダウが17,465ドルを切って調整入りすれば外国人買いによって上昇している日経平均も外国人買いが手控えられ上値を追うのはしばらくお預けとなるでしょう。

(指標)日経平均

先週の予測では、連休明けの7月21日(火)に20,850円まで上昇し、6月24日の年初来高値20,868円(ザラ場20,952円)に接近したことで、上値追いには慎重となり、高値圏のもみ合いを想定しました。但し、円安が進めば高値挑戦の可能性もあり注目としていました。

結果的に、7月20日(月)に海外で1ドル=124.47円まで円安が進んで連休明けの日経平均はこれを好感して20,850円まで上昇して△191円の20,841円となりましたが、その後はこの20,850円をピークにアメリカの株安を受けて下落基調となりました。

7月22日(水)は欧米株安で▼248円の20,593円、7月23日は△90円の20,685円と反発するものの、アメリカ株安を受け、▼139円の20,544円で引けました。

今週は先週からのアメリカ株安の流れを受けて上値が重くこう着感の強い相場展開を引き継いで軟調な展開の中、好決算銘柄やTPP関連銘柄など個別物色の強い動きとなりそうです。

想定は20,300~20,600円台のレンジとなりますが、NYダウが7月7日の17,465ドルを終値で切るともう一段下の2万円台も想定されます。

7月27日(月)は、先週末のシカゴ日経先物20,375円にサヤ寄せする▼170円の20,374円で寄り付き、20,486円まで反発するものの、後場になると一段安となって、20,278円まで下げましたが大引けにかけて、やや下げ幅を縮小し▼194円の20,350円で引けました。

日経平均

(指標)NYダウ

先週の予測では、ギリシャ、中国のリスク要因が落ち着いてきたものの、イエレン議長の年内利上げ示唆発言により、早期利利上げ観測が上値を押さえ、高値圏のもみ合いを想定しました。その動きは4-6月期決算や経済指標の結果を受けての反応となるとも予測しました。

結果的には、週始めの7月20日(月)までは好決算を受けて堅調な動きでしたが、7月21日(火)以降は決算予想を下回るものが相次ぎ4日間続落となって、7月24日(金)は▼163ドルの17,568ドルで引けました。但し、経済指標は好調で早期利上げへの思惑から為替は123円台後半の動きのままでした。

柴田罫線をみると、NYダウの動きは要注意となります。3尊天井((1)(2)(3))をつくって売転換となったものの前回は2013年10月9日の14,719ドルからの上昇トレンド(A)の下値斜線にサポートされ、7月7日の17,465ドルで止まって反発となりました。この反発が3尊天井を上にぬければ上放れとなるところでしたが、7月20日の18,137ドルで止まり、ここから反落となって週末の7月24日(金)は▼163ドルの17,568ドルで引けました。もしこのまま下落して7月7日の17,465ドルを終値で切ると、調整入りの可能性が高くなるでしょう。3年近い上昇トレンドを切ることになるからです。

先週は、ハイテク株の決算が冴えず、WTI原油が50ドルを割れ中国のPMIが5カ月連続で分かれ目の50Pを下回る動きとなったことで、主要株は下落となりました。今週は早期の利上げか12月の利上げかをめぐって7月28日~29日のFOMCの結果と7月30日のGDP発表が注目されます。7月7日の17,465ドルを引線の終値で下回れば調整が長引くことになります。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、イエレン議長の年内利上げ示唆もあり、ドル高基調であるものの、かなり織り込んでいるとの見方もあり、125円が当面の上限と考えられることから122~125円のレンジを想定。

結果的に週始めの20日(月)は、アメリカ株式の上昇を受け一時124.47円までドルが買われるものの、大手銀行の決算を嫌気し21日(火)は、上昇分を吐き出し123円台後半の動きとなりました。その後は企業決算の予想を下回る結果からドル売りと早期利上げ期待からのドル買いの強弱感で123円台後半の動きが続きました。週末の7月24日(金)は123.81円で引けました。

今週は、アメリカの4-6月期のGDPや経済指標に注目となります。GDPが予想を上回れば9月利上げ観測が高まり、125円を試す動きとなりますがGDPが予想を下回れば12月の利上げ観測に傾き122円台までのドルの下落の可能性があります。基本的に122~125円のレンジは変わらないと想定されます。

ドル/円

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

出島昇

柴田罫線実践教室

株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

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