先週は、海外の不透明要因と企業決算との綱引きを想定しました。結果的に週前半は、中国株式が8年ぶりの大幅下落(▼8.48%)となり、これを受けてのアメリカ株式の下落などから7月28日(火)は前場に一時20,070円まで下落する場面がありました。 その後は中国株式の反発から先物主導の買戻しが入り、日銀によるETF買い観測もあって▼21円の20,328円で引けました。
週半ばから後半にかけては、アメリカ株式が反発したことで買い安心感が広がるものの、企業決算に明暗が分かれる展開となって、ファナック、東京エレクトロンは大幅下落となり日経平均が下がる場面がありました。 しかし30日(木)はアジア株式の堅調さと1週間ぶりの円安傾向となったことで好決算に反応し5日ぶりの大幅反発となって△219円の20,522円となりました。週末の31日(金)も引き続き好決算銘柄の物色で△62円の20,582円で引けました。
日本市場の引け後のアメリカ市場では、原油メジャーの予想を下回る決算でエネルギー株が大幅下落となり、NYダウは▼56ドルの17,689ドルとなりました。シカゴ日経先物は20,600円となっていました。
先週1週間、日経平均を日足チャートでみると7月28日(火)には、20,070円まで下落して75日移動平均線(31日20,203円)を切る場面がありましたが、すぐに回復し30日(木)は20,522円となって25日移動平均線(31日20,369円)も回復しています。また、7月14日に開けた窓(20,120~20,322円)も埋めたので、調整一巡感が意識されるところです。 このような日足チャートだけの動きを見ると、調整が終わって今から再び本格上昇になるという見方がでてきていますが、先週の上昇は値ガサ株による日経平均の指数だけの上下動という偏った動きであり、現時点では相場全体が指数に連動して動いているようには見えませんので、このまま上昇しても何か悪材料がでると大幅下落のキッカケとなりやすい相場である可能性があります。
今週は、先週末に日経平均は20,583円まで上昇し、ここから一気に上に抜けるには、出来高、売買代金の増加が維持されなければ難しいところへ来ました。その理由は、20,400~20,600円の価格帯での売買代金の累計が46兆円と多く、ここでの売りをこなすのには売買代金の高水準の維持を必要とするからです。
また、週末には、アメリカの雇用統計の発表があり、その前に経済指標(ISM製造業景況指数やADP雇用統計など)があり、その結果によっては、浮上してきている9月の利上げ観測の思惑がでて、相場に影響を与えることになります。 そのため今週は引き続き決算を手掛かりとした物色となり、好決算銘柄は日替わりで買われるという相場状況となりそうです。
7月29日(水)に、NYダウが柴田罫線で売転換となって2013年10月9日の14,719ドルから約3年間続いた上昇トレンドを少し切ったことで、このまま上昇トレンド内への回復ができなければ、日経平均も調整となり、19,000~21,000円のボックス相場となる1つのシナリオを予測していました。
今回は7月28日(火)に20,070円まで下げて反発し、週末の31日は20,585円で引けました。
テクニカル的にはリバウンド相場となって6月24日の年初来高値を試す動きとなってもおかしくありませんが、今のところ材料不足と思われます。NYダウのチャートの形を見る限り、よほどの材料がない限り、高値更新は無理で、値幅調整ができなければ、日柄調整が長引くことになります。アメリカの金利引き上げ問題、中国株式の不透明さを考えると、たとえ日経平均のリバウンドが続いても21,000円を大きく超えていくことは考えにくいと思われます。戻りの後、次の下げで7月28日の20,070円を切ると2万円を切って下放れとなる可能性が高いと思われます。リスクの少ない買いポイントは19,700円水準を切ってからだと思っています。それまでは、リスクをとれる人のみが好業績銘柄の押し目を買って、早い利食いを実行することだと考えられます。
本日の8月3日(月)は先週末のアメリカ株式が反落し、期待されていたTPP閣僚会議も正式合意にならず、材料不足から▼45円の20,504円と利益確定売りで始まりました。20,396円まで下げた後は、25日移動平均線にサポートされて、下げ幅を縮小し▼37円の20,548円で引けました。
先週の予測では、軟調な展開の中で好決算銘柄など個別物色の強い動きになりそうだとし、日経平均の想定レンジは20,300~20,600円台と想定しましたが、NYダウが7月7日の17,465ドルを終値で切ると日経平均もつれ安して2万円台も想定されるとしました。
結果的に週明けの7月27(月)は前週末の欧米株安、中国株安を受けて▼194円の20,350円と大幅に続落しました。そして、引け後のNYダウが▼172ドルの17,440ドルと想定していた7月7日の17,465ドルを切って売転換となったことで、7月28日(火)は前場に20,070円まで下げ、後場は中国株式の反発から先物主導で買い戻しが入り、▼21円の20,328円で引けました。その後は中国株式の落ち着きからアメリカ株式も戻りを試す動きとなったことで7月30日(木)は△219円の20,522円と5日ぶりの反発となりました。
週末の7月31日(金)は月末、週末でこう着感の強い展開ながら好業績銘柄が物色され小幅続伸の△62円の20,582円で引けました。
今週は7月14日に付けたマド埋め(20,120~20,322円)も完了し、25日移動平均線(31日20,369円)も回復し20,500円台となったものの、アメリカでは週末に雇用統計を控え9月利上げ観測への思惑もあることから、様子見となることが考えられます。下値は堅いものの20,600円台からは上値が重くなりそうです。
本日は先週末のアメリカ株安を受け、買い材料も不足していることから▼45円の20,540円で寄り付き20,396円まで売られました。25日移動平均線(31日20,369円)に接近したところから押し目買いが入り、下げ幅を縮小して▼37円の20,548円で引けました。
先週の予測では、柴田罫線では現在3尊天井となっており、7月7日の17,465ドルを終値で切ると2013年10月9日の14,719ドルからの上昇トレンド(A)を切って売転換となるため要注意としました。
結果的には、7月27日(月)に中国株式の8年ぶりの大幅下落を受けて▼127ドルの17,440ドルとなり、7月7日の17,465ドルを終値で切って売転換となりました。しかし、中国株式が反発し好決算を受けて戻りを試す形となりました。
今週は週末に雇用統計を控え9月利上げ観測の思惑もあることから、その前のISM製造業景況指数やADP雇用統計が注目となります。また、先週末に中国株式が下落していますのでNYダウにとってはマイナス要因となります。早い段階で上昇トレンド(A)に回復できれば調整は先になりますが、そのためには25日移動平均線(31日17,794ドル)を回復できるかがポイントとなります。
週末の31日(金)は17,783ドルまで上昇しましたが、エネルギー株の下落で▼56ドルの17,689ドルで引けました。
先週の予測では、アメリカの4-6月期GDPや経済指標の結果によってドル買いかドル売りかに傾くものの動きは変わらないとしました。
週前半は、123円台前半、週後半になると7月30日(木)はアメリカの経済成長率が0.6%に上方修正されたことで9月の利上げ観測が浮上し、一時124.58円のドル高・円安となりました。
しかし、7月31日(金)は4-6月期の雇用コスト指数の伸び率が最低水準となったことでドル買いが後退し123.89円台で引けました。
今週は、週末の雇用統計やその前の経済指標をみながら9月利上げ観測への思惑から123~125円のレンジの中での動きとなりそうです。利上げ観測が強まっても125円を突破するのは、以前の黒田総裁の円安牽制発言もあり、難しいと思われます。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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