先週の予測では、「週末にメジャーSQを控え先物主導で荒い動きが想定されるものの、下値確認のあと自律反発へ」としました。柴田罫線の分析では基本的なレンジ17,500~18,300円と想定していましたが、下値は17,415円、上値は18,770円と大きな上下動となりました。
週前半は、中国経済に対する警戒感が強い中、週末にメジャーSQを控えて方向感が読みにくいところで8日(火)に中国の8月貿易統計が予想を下回ったことで再び中国株式が売られ、これをきっかけに日経平均は17,415円まで下げて終値は▼433円の17,427円と7カ月ぶりの安値水準となりました。 しかし中国の金融緩和期待から中国株式がすぐに反発したことで欧米株式が大幅高となったこと、さらに為替が120円台の円安へふれたことで翌日の9日(水)の日経平均は急騰し△1,343円の18,770円となりました。これは1994年1月31日以来21年ぶりの上昇幅でした。
しかし、この上昇は特に材料が出たわけではなく、カラ売り比率が8月まで6営業日連続で40%を超える水準にあったため、先物主導で売り方の買戻しを誘い、その買いがさらに買い戻しを誘うという展開になりました。つまり投げが投げを呼んで急落するのと反対の現象が起こったことになります。高速取引やレバレッジ型のファンドの動きが勢いをつけたと言われています。結局この上昇は材料に裏打ちされたものではなかったために翌日の10日(木)の日経平均は一時800円を超す反落となり、終値は▼470円の18,299円となりました。週末の11日(金)も▼35円の18,264円と続落で引けました。
日本市場の引け後の11日(金)のアメリカ市場は反落してはじまるものの9月ミシガン大学消費者信頼感指数が予想を下回ったことで9月の利上げ開始は先送りされるとの見方が広がりプラスに転じて△102ドルの16,433ドルで引けました。 シカゴ日経先物は大証比▼80円の18,090円でした。
今週は、まだ中国経済への懸念が強い中、株式市場に影響を与える2つの重要イベントがあります。1つは日本では14~15日に日銀金融政策決定会合が開催されます。 日本の景気に鈍化懸念がでているため自民党の一部からは10月30日に追加の金融緩和をすべきだとの意見もでています。今回は別としても安倍内閣が安保法案に力を入れ経済政策がおろそかになっていますので、17日予定の強行採決以降は支持率を取り戻すために経済に力を入れる可能性はあります。
今週は特に重要なのはFOMCで、9月利上げ開始となるかどうかです。9月17日にFOMCの記者会見(日本時間18日の午前3時ごろ)がありますから、それまでの間に景気指標(15日:8月小売売上高、鉱工業生産指数、16日:8月消費者信頼感指数、17日:8月住宅着工件数)が発表されますので、その内容によって早期利上げ開始か、先送りかの思惑から相場が上下動する可能性があります。そうなるとこれを利用して日経平均先物に仕掛けが入って乱高下が継続することも考えられます。
もしFOMCで今回利上げ開始となれば、株式市場にとっては悪材料ですがNYダウはすでにある程度織り込んでおり、いったん下げたあとはアク抜けの形となって反発に転じる可能性はあります。 大方の見方のように利上げ開始が先延ばしされれば、目先は買い安心感から上昇することになりますが、上値は限定的となります。日本市場は、このFOMCの結果に影響を受けますが17日に安保法案の強行採決が行われたあとは安倍政権は支持率回復のため経済に力を入れることになりますのでFOMCで利上げが先送りされれば大型連休明けからは日経平均は上昇に転じて戻りを試していく可能性が高まると思われます。今週までは中国株式やFOMCへの思惑から大幅下落の可能性もありますが、先物主導による仕掛け的な売りとみてよく下げれば買いの水準となると考えられます。
本日は先週末のアメリカ株が上昇し、為替も円安にふれていたことで△73円の18,337円と反発してはじまるものの13日(日)の中国の経済指標が低水準となったことで中国の景気減速への懸念が高まり中国株もナイマスに転じたことで日経平均もナイマスに転じて下げ幅を拡大させる動きとなりました。終値は▼298円の17,965円でした。
先週の予測では、週末の9月11日(金)のメジャーSQを控え、先物主導で大きな上下動が続く可能性が高いとしました。まずは、目先の底値圏を形成する中で2番底を確認したあと自律反発に転じると想定しました。但し、底値を確認してもFOMC(16~17日)までは上値は限られ17,500~18,300円を基本レンジとしました。
結果的には相場には下にも上にも行き過ぎがありますので9月8日には17,415円まで下落し9月9日には18,770円まで上昇となって17,500~18,300円の基本レンジを上下ともにふれる動きとなりましたが、終値では18,264円とレンジ内に収まりました。
9月8日(水)は中国貿易統計の悪化で中国株式が下落し、日経平均は▼433円の17,427円(ザラ場17,415円)と7カ月ぶりの安値更新となり、逆に翌日の9月9日(水)は中国株式の反発と欧米株式の大幅上昇を受け△1,343円の18,770円と急騰し21年ぶり7カ月ぶりの上げ幅となりました。しかし、すぐに反落し週末は18,264円で引けました。
今週も引き続き中国株式の動きやFOMC(16~17日)を控えて不透明なところがあり、思惑から先物主導で大きな上下動となる可能性もあります。利上げの思惑が高まれば米株式は下落方向、利上げ先送りの思惑が高まれば米株式の上昇となりますので、日経平均は影響を受けることになります。
14日(月)は、寄り付きはアメリカ株高と円安を好感して△73円の18,337円で始まるもののすぐにナイマスに転じ、中国株式がマイナスに転じると下げ幅を拡大し▼298円の17,965円と大幅続落となりました。
先週の予測では、9月の利上げ開始に対しては後退したとの見方が大勢をしめていたもののリッチモンド連銀総裁が9月利上げの必要性を述べたこともありFOMC(16~17日)までは不透明さが残るため上値は重い展開を想定しました。
結果的には柴田罫線で短期の買転換となるものの9月利上げ開始の思惑もあって上値は重い展開となりました。
連休明けの9月8日(火)は中国株式の上昇から欧州株式も大幅上昇となった流れを受け△390ドルの16,492ドルとなって短期の買転換が出現しました。しかし翌日の9月9日(水)は市場予想を上回る経済指標を受け▼239ドルの16,253ドルと反落しました。その後は戻りに入って週末の9月11日(金)は△102ドルの16,433ドルで引けました。
今週は16~17日のFOMCでの利上げ開始がどうなるのかの結果を前に神経質な展開が想定されます。9月利上げ後退の可能性が高まれば16,600ドル台を上値とする戻り、逆に9月利上げ開始の警戒感が高まれば16,000ドル台を下値とする下落となりそうです。
先週の予測では、9月利上げは先送りされるとの見方が多いものの前週末のリッチモンド連銀総裁の「利上げすべき」との発言を受けて、FOMC(16~17日)までは不透明さが残るため、方向感のない動きが続くとし、118~121円のレンジを想定しました。
週前半は、中国経済の警戒感からリスク回避の円買いで119円を挟んだ動きでしたが9月9日(水)に中国株式の反発をきっかけに日経平均が1,000円を超える急騰となるとドル買い・円売りとなって一時121.33円までドルが買われました。週末は120.56円で引けました。 円安へのフシの背景には10月に日銀が追加緩和をするという思惑がでてきたことがあります。
今週はFOMCの17日の記者会見で利上げについてどうなるのかが注目となります。大方の見方は先送りですが、もし利上げが実施されると125円を目指す動きとなります。先送りならばいったんドル売り円買いとなりますが、今回なくても12月の利上げの可能性は高いためドルの下値は限定的と思われます。今週は119~122円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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1回のお取引金額で手数料が決まります。
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