先週の予測では、急騰後の利益確定売り優勢でもみあいへとし、その場合基本は18,000~18,500円のもみあいだが、下ブレする場合は大きな悪材料が原因でなければ17,800円ぐらいのもので、そこは押し目買いの水準と想定しました。
結果的には14日(水)に18,000円を割って▼343円の17,891円(ザラ場では15日に17,758円)をつけ、週末の16日(金)は18,391円まで上昇して△194円の18,291円で引けました。
連休明けの13日(火)は前週までの大幅上昇の反動から利益確定売りで▼203円の18,234円となり、14日(水)は前日発表の9月の中国貿易統計の内容から再び世界の景気減速懸念がでて欧米株式が反落していたことや、この日の中国の9月消費者物価指数も予想を下回ったことで、6日ぶりに25日移動平均線(17,966円)を割り込むと一段安となり▼343円の17,891円となりました。 15日(木)も欧米株安と118円台の円高を受けて、前場の早い段階では売り先行スタートとなり、17,758円まで下げましたが短期的な調整一巡感の見方から押し目買いが入り、プラスに転じて後場になると一段高となり△205円の18,096円と1日で18,000円台を回復しました。週末の16日(金)は、前日のアメリカ市場で利上げ後ズレの観測から、しばらく金融緩和が継続するとの見方で株式市場が大幅高となり、これを受けて日経平均も一時18,391円まで上昇しました。しかし週末要因を控えて積極的な買いは手控えられ、後場は狭い値動きとなって△194円の18,291円で引けました。
柴田罫線をみてみると、昨年の10月17日の14,529円からの上昇トレンド(A)の中で、今年の4月26日の20,952円、8月11日の20,940円とダブル天井に近い形となって、8月19日に20,222円で売転換が出現しました。ここから中国ショックで世界同時株安となり、日経平均も8月26日の17,714円まで急落しました。その後も中国ショックは続きましたが、このあとの動きは8月28日の19,792円まで急反発後、再下落となり大きな上下動を繰り返して9月29日の16,901円で当面の底打ちとなりました。柴田罫線では8月28日の19,792円を高値とする下向きの先細三角形(B)となり、この中で9月29日の16,901円の安値をつけて反発し、10月5日に18,005円で買転換となって、10月9日の18,438円まで戻し、ここから押し目を形成する形で10月15日の17,758円の安値をつけ、週末の10月16日(金)は18,291円となっています。柴田罫線の形からは10月9日の18,438円、9月17日の18,468円を突破すると、まずは19,000円に向かう動きが想定されるところです。(大きな悪材料などがでなければ)但し、日銀の追加の金融緩和のあるなしで、その達成のスピードは違ってくると思われます。(柴田罫線の日経平均を参照)
今週は国内企業の7-9月期の決算発表の本格化を控え材料が乏しい中、海外の経済指標に左右される展開が考えられますが、基本は先週と同じく18,000~18,500円のレンジとなります。下値は月末に日銀の追加緩和への期待が根強く18,000円水準は底堅いところとなりますが、下ブレする場合は先週と同じく17,800円水準が想定され、上値は追加緩和期待やアメリカ市場で年内利上げが難しいとの見方がより強まればアメリカの株式市場は上昇の可能性が高く、その場合は日経平均も10月9日の18,438円と9月17日の18,468円を突破すれば18,000~18,500円のレンジを上放れして月末に向けて19,000円を目指す動きが想定されます。
本日は、先週末のシカゴ日経先物が大証比△75円の18,365円となっていましたが、この日の11時に中国GDPの発表を控え様子見からサヤ寄せすることができず▼9円の18,282円で寄り付くと下げ幅を拡大し18,078円まで下げ、その後は11時頃の中国のGDP発表で前年同期比+6.9%と予想を上回ると下げ幅を縮小し前場は▼101円の18,190円で引けました。後場は寄り付き直後はプラスに転じる場面がありましたが、中国のGDPや経済指標を海外がどう反応するかを見極めたいという動きもあり、すぐにマイナスに転じて下げ幅を拡大し▼160円の18,131円で引けました。
先週の予測では、戻りを試す場合は9月17日の18,468円を上回れば18,700円台、下値を試す場合は18,000円水準を下回れば17,800円台とし、4-9月期決算発表の内容を見極めたとして上値の重い展開になるとしました。
結果的に連休明けの10月13日(火)は前週の大幅上昇を受け利益確定売りと中国の経済指標を嫌気し▼203円の18,234円となり、翌日の10月14日(水)は中国の経済指標を受けて一段安となり▼343円の17,891円となりました。しかしこの下げはほどよい短期調整となったことで買い戻しが入り△206円の18,096円と直ぐに18,000円台を回復し、週末も薄商いながら追加緩和期待もあることで△194円の18,291円で引けました。
柴田罫線でみると8月19日に20,222円で売転換して8月26日の17,714円まで急落し、8月28日の19,192円まで自律反発したあと、ここを高値とする下向きの先細三角形を形成し、この中で9月29日の16,901円の安値をつけて反発、10月5日に18,005円で買転換となって上放れし10月9日の18,438円をつけて10月15日の17,758円まで押し目を入れて反発しているところです。柴田罫線の形としては戻りを試す材料待ちと言えそうです。
今週は18,000~18,500円のレンジが基本で下ブレする場合は、先週と同じ17,800円水準、上値は9月17日の18,468円を終値で突破できれば、まずは18,700円台となるでしょう。
先週の予測では、年内利上げ見送り観測が大半となり株価の上昇要因ですが、本格化する決算発表が原油の下落の影響を受けて減益企業も想定され17,000ドルから上は上値の重い展開となるとしました。目先の上値ポイントは17,164ドル、ここをぬけると17,400ドル水準ですが、チャートからは、ここをぬけていくのは現時点では難しいと想定しました。
先週も年内利上げ観測が後退したことで金融緩和がしばらく続くとの見方から戻りを試す動きが続きました。10月12日(月)に7日続伸となって△47ドルの17,131ドルとなりましたが、10月13日(火)は▼49ドルの17,081ドルと8日ぶりに反落し、10月14日(水)は中国の経済指標の悪化を受けて決算も重しとなって▼157ドルの16,924ドルとなりました。しかし10月15日(木)には再び年内利上げ後退観測から△217ドルの17,141ドルと反発し週末も△74ドルの17,215ドルと続伸しました。
今週は企業決算や住宅関連の指標の発表もあり内容が市場予想を下回れば年内利上げ先送り観測が高まって株式市場は上昇が継続する可能性があります。そうでなければもみあいへ移行となります。
先週の予測では、9月の雇用統計の結果を受けて年内利上げ観測が後退し、長期金利が低下してドル売り要因となり、同時に日本では日銀の追加緩和期待で円売り要因となり、そのため一方向には動きにくく119~121円のレンジを想定しました。
結果的には、週前半は120円を挟んだもみあいとなっていましたが、10月14日(水)はベージュブックでアメリカ経済への懸念が示され9月の小売売上高が予想を下回ったことで利上げ観測が大幅に後退し、長期金利が低下しドルが118円半ばまで急落しました。 これを受けて10月15日(木)の日本市場で118円寸前までドルが売られました、10月16日(金)はドルが買い戻され119.48円で引けました。チャートでは一時的に119~121円のレンジを下に切りましたが1日でレンジ内に戻っています。
但し、いったん下放れの形となっていますので、121円の水準が当面の円の上値抵抗帯となります。
今週は、中国のGDPやアメリカの決算発表を見極める展開となります。企業決算がさえなければ年内利上げ観測は一段と後退し、ドルが売られることになり円高方向となりますが日銀の追加の金融緩和期待も根強く円高も限定的と思われます。118~120円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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