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2015年11月10日

第301回 今週は、2万円を意識した動きへ— 当面のリスクはアメリカの利上げが確実となった時か? —

先週は、郵政3社の上場相場により日経平均は200日線突破

先週の予測では週末にアメリカの雇用統計を控えており、前週末には75日移動平均線を一時突破するものの終値ではぬけなかったことで19,000円をはさんだもみあいを想定し、大幅上昇後のいったんの調整局面を想定しました。但し、4日の郵政グループの上場が好調ならば相場が活気付く可能性があるともしました。

結果的には休日をはさんだ2日(月)は利益確定売りから急落するものの休日明けの4日(水)からは郵政3社の好調な上場に支えられて3日連続の大幅上昇となり、週末の6日(金)の終値は△149円の19,265円となって柴田罫線でろく買出現、200日移動平均線(6日・19,249円)を突破、一目均衡表の雲の上限も突破するというチャート上では強い先高感を示す形となりました。

週明けの2日(月)は前週末のNYダウの下落や中国の景気指数がさえないことで、利益確定売りが広がり、日経先物主導で一時450円近い下落となり、終値は▼399円の18,683円でした。これは先週末の上昇が月末の終値を意識したお化粧買いの可能性が高かったことで予想以上に上昇分がはげ落ちたということであり、上昇トレンドに変化はないとしました。 休日明けの4日(水)は前日のアメリカ株高と郵政3社の公募価格を大きく上回る上昇で市場が活気付き前場は△451円の19,134円でした(後場は利益確定売りで△243円の18,926円)。5日(木)も郵政3社の連日の上昇や中国株式の反発、円安基調を受け△189円の19,116円となり、週末の6日(金)はアメリカの雇用統計の発表を控えているものの△149円の19,265円と3日続伸となって目先のチャート上の上値のフシを次々と突破しました。

さらに、日本市場の引け後の週末6日(金)のアメリカ市場では、10月の雇用統計が予想を大きく上回る結果となり、為替は121.85円から一気に123.28円までドルが急騰しました。非農業部門雇用者数、失業率、平均時給など予想を大きく上回り12月のFOMCでの利上げ観測が急速に高まり、ドル買いとなりました。このドル高・円安を受けてシカゴ日経先物は△200円の19,460円となっていました。

今週は2万円が意識される展開へ

今週は、さらに戻りを試す動きとなりそうです。先週末の6日(金)の終値19,265円は目先のほとんどのテクニカル的な上値のフシを突破してしまいました。まず中期75日移動平均線(6日・19,019円)、長期200日移動平均線(6日・19,249円)そして一目均衡表の雲の上限をローソク足が突破、柴田罫線でさらなる上昇を示すろく買の出現などです。

今週は6日に発表された10月の米雇用統計が予想を大きく上回る結果となって利上げ観測が高まり為替は一時123.27円と8月21日以来、約2カ月ぶりの円安となったことでシカゴの日経先物は大証比△200円の19,460円となっており輸出関連銘柄中心に大きく戻りを試していくものと思われます。19,400円台の窓を埋めて19,500円を突破すると大台の2万円が意識されることになります。その前に19,700円台に小さなフシがありますが、ここは週末にSQを控えており先物主導で一気にぬくことも考えられます。

本日はシカゴ日経先物の19,460円にサヤ寄せする形で△145円の19,411円でスタートし、為替が123円台半ばまで円安が進んでいることで輸出関連株中心に買いが広がり、19,500円のフシをぬけると一段高となって前場は△417円の19,678円の高値引けとなりました。後場は前場急騰しただけに利益確定売りで上値は重く高値圏でのもみあいとなり一時、この日の高値19,684円をつけましたが終値では△377円の19,642円で引けました。

これからのリスクはアメリカの利上げが確実になった時か?

チャート上は先高感の強い形となり、中国株式も今のところ堅調でありアメリカでの利上げが高まったことでドル高、株高の基調となって2万円が視野にはいってきました。本来、利上げはマイナス要因ですが、むしろ利上げがあるのはFRBがアメリカの景気回復を確認している証拠だという見方からNYダウは景気回復期待で買われています。アメリカの利上げはドル高となって新興国から資金が流れ出すことになるのですが、そのことはすでに織り込んでいるという見方で株高となっていますが、本当にそうなのでしょうか。そうであれば日経平均は2万円を試したあと年末に向けて年初来高値である4月26日の20,952円を試す動きとなる可能性があります。これはこれで1つのシナリオです。

もう1つ可能性の高いシナリオは、アメリカの12月の利上げがほぼ確実となった時点で一時的に利上げを織り込む下落の可能性があります。今の上昇は短期資金が利上げを無視して景気回復期待を材料に買っているということも考えられます。ここからの新規投資は上昇中の銘柄を買うと高値掴みする可能性があり、むしろこれまで安いところで買った銘柄をどこかで利益確定するのかタイミングをみるところです。11月中もしくは12月はじめまでには、いったんの利益確定がいいかもしれません。アメリカの12月の利上げ確定から大きく下げる局面があれば買いの水準が再びやってくるでしょう。

(指標)日経平均

先週の予測では、週末にアメリカの10月雇用統計を控え、前週の大幅上昇後の一服となる可能性があるとしました。週明けの11月2日(月)は▼399円の18,683円と大幅下落となりましたが、基本的な上昇トレンドには何も変化はないとしました。

結果、祭日明けの11月4日(水)は郵政3社の好調な上場を受けて△243円の18,926円と急反発となり、その後も中国株の堅調な動きもあって11月5日(木)は△189円の19,116円、11月6日(金)は△149円の19,265円となり柴田罫線ではろく買という追加の買法則が出ました。同時に200日移動平均線(6日・19,249円)も突破しており先高感の強いチャートの形となりました。

本日11月9日はシカゴ日経先物が△200円の19,460円となっていたことで、19,460円にサヤ寄せする形で△145円の19,411円でスタートし、終始高値圏でのもみあいとなり終値は△377円の19,642円で引けました。

日経平均

(指標)NYダウ

先週の予測では、チャートをみると17,800~18,000ドルのゾーンは、2,014年11月から2,015年9月ごろまで高値圏のもみあいを続けているところのため一気に上抜くのは難しいとしました。

結果的には、11月3日に17,977ドルまで上昇して11月4日、11月5日と2日連続の小幅下落となりましたが、週末の11月6日(金)は10月雇用統計が予想を大きく上回ったことで12月利上げ観測が高まり、為替のドル高から銀行株が買われて△46ドルの17,910ドルと反発して引けました。18,000ドルを前に足踏みとなっています。

今週は18,000ドル台回復をめぐって経済指標が確実にアメリカの景気回復を裏付けているかどうか注目することになります。特に13日の10月小売売上高が予想通りであれば株高、ドル高方向となります。12月利上げの可能性が高まるわけですが、この利上げの新興国への悪影響はすでに織り込み済みだという見方になっていてアメリカの経済回復にだけ目が向けられています。しかし、私は新興国への悪影響は完全には織り込まれておらず、利上げが確実になった時点でアメリカ株式はいったん調整が起きる可能性があります。(11月末から12月15日~16日のFOMCまでの間に)

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、10月のFOMCの声明文の中で12月のFOMCで利上げを検討する内容になっていることで、ドル買い・円売りの基調となりそうだとしました。120~123円のレンジを想定しました。

結果的には、週始めの11月2日(月)の120円台前半のドルを安値にジリ高となり11月5日(木)には121.9円台まで買われ、さらに週末11月6日(金)には10月雇用統計が予想を大きく上回ったことで12月利上げの可能性が高まり、ドルが急騰となって123.27円まで買われ123.18円のドル高・円安で引けました。

柴田罫線では、すでに10月26日に121.0円で買転換となってもみあいのボックスを上放れていましたので、徐々にドルが下値を切り上げてきて先週末の雇用統計の結果を受けてドルの一段高となり、123.27円まで上昇しました。今週も12月利上げ観測が高まっていることから13日の小売売上高が予想を上回ればさらに利上げの確率が高まりドル高・株高となってきます。但し当面の上値は125円水準でアタマを押えられますのでドルが買われても124円台までとなります。122~124円のレンジ。

ドル/円

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

出島昇

柴田罫線実践教室

株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
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【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

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