先週は、19,500円を突破してくると2万円が意識されることになり、その場合はチャートでは19,700円台を上にぬければ確率は高まると想定しました。19,700円台は柴田罫線でフシがあり、又、すでに8月11日の20,946円の高値から9月29日の16,901円までの下げ幅の2/3戻し(約19,600円)を達成しており、いったん調整してもおかしくないところでした。 そして先週の副タイトルとして「当面のリスクはアメリカの利上げが確実になった時か?」としましたが、先週は、アメリカの金融当局者の年内利上げを支持するコメントが相次ぎNYダウは、年内利上げを織り込む下げとなってきました。これを受けて日経平均は、12日(木)に19,725円まで上昇し終値は△5円の19,697円と7日続伸となりましたが、週末はアメリカの年内利上げ観測から原油安、欧米株安となったことで▼100円の19,596円と8日ぶりの反落となりました。
13日(金)の日本市場の引け後のアメリカ市場では、この日も金融当局者の年内利上げの可能性について言及があり、利上げを前提にした発言が繰り返されていることでNYダウは年内利上げを織り込む展開となり、原油安や10月小売売上高の予想を下回る結果も嫌気され▼202ドルの17,245ドルと大幅続落となりました。シカゴの日経先物も大証比▼215円の19,415円となっていました。
先々週までは、アメリカの利上げ観測が来年に伸びたことで、アメリカ株式が上昇し、その後は年内利上げが高まってもNYダウの上昇が続いたことで専門家の間ではすでに利上げを織り込んで上昇しているという見方もかなりありました。その見方の背景はFRBが利上げするのはアメリカの景気回復が確かなものになっているとみているからだというものでした。そこで考えられるシナリオは、そのまま日経平均が2万円を試した後、いったん調整し年末に向けて年初来高値である4月26日の20,952円を試す動きになるというものです。
又、もう1つの確率の高いシナリオとして、私はこれからのリスクはアメリカの12月利上げが確実になった時に、いったん利上げを織り込んで下落することを想定しました。これまでの日米株式の上昇は短期資金が利上げを無視して景気回復を材料に買っていることも考えられるのです。これまで安いところで買った銘柄は利益確定するタイミングをみるところで11月中、もしくは12月始めまでにいったん利益確定がいいかもしれないと想定しました。
先週はFRBの高官の次々と年内利上げを前提にした発言が相次いだことで、年内利上げの確実性が高まり、NYダウは大幅続落の▼202ドルの17,245ドルとなり、9月29日の15,942ドルから11月3日の17,977ドルまでの上昇幅の1/3押し(17,299ドル)を下回って引けました。明白な上昇の時は1/3押し水準から反発するのがふつうですが、さらに下げるようですと完全に利上げを織り込む調整になっていると思われます。そうなった時に日経平均にとっては日米金利差拡大から円安メリットがありますが、NYダウが下落するのに反して日経平均だけが上昇するとは考えにくいといえます。なぜなら日本株式の70%近くは外国人買いですので海外のナイマスを日本株を売って補填する動きになるのが過去の経験則だからです。但し、NYダウほどの下げはないと思われます。
今週は、週前半は先週末のアメリカ株式の下落に加え、13日に欧米株式市場の引け後のあとパリで同時多発テロが発生しました。目先はリスク回避の円買いや株売りとなってくる可能性があります。それはいったん落ち着けば反発に転じますが、上値はアメリカ株式の動き次第となります。年内利上げに関しては確実性が高まったといっても今回のテロを受けて、又、経済指標の悪化があれば年内利上げの見送りという思惑もでてくる可能性もあり、その場合は株式市場は目先の金融緩和が継続するとして反発に転じることになります。今週はFOMCの議事録公開もあり年内利上げに関して思惑が対立するかもしれません。
本日はアメリカ株安に加え、パリ同時多発テロ、リスク回避も円高を受けて300円をこえる下げとなって19,263円で寄り付き、売り一巡後は下げ幅を縮小して19,451円まで戻しました。しかし、ここから上値重く▼203円の19,393円で引けました。今週は週前半調整し、週後半戻りを試す動きが想定されますが戻りは限定的と思われます。19,200~19,600円台を想定。
先週の予測では、柴田罫線でろく買(11月6日19,265円)、200日移動平均線(11月6日時点19,249円)を上回ったことで19,700円台を目指す動きが想定されるとしました。19,700円台をこえると2万円が視野にはいってきますが、この水準ではアメリカの利上げ観測が強まって利上げを織り込む動きがでてくる可能性があると予測しました。
結局、想定通り19,700円台を試す動きとなり、11月12日(木)まで7日続伸となり、ザラ場では19,725円をつけ終値では△5円の19,697円で引けました。しかし、アメリカ市場では金融当局者の年内利上げの言及が相次ぎ、NYダウは利上げを織り込む動きとなって大幅続落となり11月13日(金)の日経平均も▼100円の19,596円と8日ぶりの反落となりました。
今週は先週の11月12日(木)までの7日続伸の反動で一服する週となりそうです。特に週前半は先週末のアメリカ株安に加え13日(日本時間14日)のパリ同時テロが一時的にリスク回避の円買いと世界的な株安を引き起こす可能性があります。それが落ち着けば戻りを試すことになりますが、NYダウの年内利上げを織り込む下げが続けば日本株式も当面の戻りは限定的になります。今週は19,200~19,600円台のレンジを想定。
本日はアメリカ株安に加え、パリ同時多発テロ、リスク回避の円買いもあって19,263円で寄り付き、売り一巡後は下げ幅を縮小して19,451円まで戻しましたが終値では▼203円の19,393円で引けました。
先週の予測では、18,000ドルを回復できるかどうかは経済指標(特に10月小売売上高)に注目とし、一方で12月利上げの可能性については織り込まれておらず、利上げが確実になった時点で調整にはいるとしました。
結果的には、先週は金融当局者の利上げ賛成の意見が相次ぎ、年内利上げの確実性が高まったことで株式市場は年内利上げを織り込みだした動きになりました。
11月9日(月)は▼179ドルの17,730ドル、11月10日(火)は△27ドルの17,758ドルと小反発するものの11月11日(水)は▼55ドルの17,702ドル、11月12日(木)は▼257ドルの17,448ドル、そして13日は注目の10月小売売上高も予想を下回り、さらに利上げへの言及が相次ぎ▼202ドルの17,245ドルで引けました。
アメリカ株式は、年内利上げを織り込む動きになってきましたが、FOMCは12月15~16日ですので、まだ1カ月あります。利上げを行うのはアメリカ経済がしっかり回復してきるという前提がありますので、織り込んでしまえば急反発の可能性があります。それまでの円は上下動を繰り返しながら下値を確認する動きが続くことになります。まずは9月29日の15,942ドルから11月3日の17,977ドルまでの上昇幅の1/3.押し(678ドル)の17,299ドルですが、ここは先週末の終値17,245ドルで切れました。その下は17,000ドルの大台のフシ、その下は1/2押し(1,017ドル)の16,960ドルというところです。2/3押しだと16,620ドルとなります。
今週は13日のパリ同時テロの影響やFOMC議事録公開(10月27~28日分)でこの内容がより年内利上げを高めるのかどうか注目となります。
先週は、前週末の10月雇用統計の結果を受けてドルが買われ、11月6日に123.27円まで上昇したことで、引き続き年内利上げ観測からドルが買われる展開となるものの、上値は限定的で124円台としました。レンジを122~124円。
先週は11月9日(月)は123.5円のドル高・円安となりましたが、その後は欧米株安を受けてドル買いが伸び悩み1ドル=122円台でのもみあいとなって11月13日(金)の引け値は122.68円でした。
今週は13日のパリ同時テロを受けて週明けの市場ではリスク回避の円買いが高まりそうです。しかしアメリカの年内利上げ観測が高まっており円高は限定的となり、又、11月18日のFOMC議事録公開でさらに年内利上げの確率が高まればドル買い要因となります。但し、123円台では短期の利食い売りがアタマを押える可能性があり121~124円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
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※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
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※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。
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取引金額 取引手数料
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1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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50万円超 385円(税込)
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