先週の予測では、前週末のアメリカ株式の下落や13日のパリ同時多発テロを受けて週前半は一服とし、それが落ち着けば反発に転じるが戻りの程度はアメリカ株式の動き次第としました。 結果的には、パリ同時多発テロの影響は日本市場での16日(月)の下落のみで欧州株式は落ち着いていたことから、アメリカ株式は反発に転じ、さらに18日(水)のFOMC議事録公開で、その内容はメンバーの大半が12月利上げを支持するものであったことで利上げ時期の不透明さがなくなったとしてアメリカ株式は大幅高となりました。これらを背景に日経平均も戻りを試す動きとなり、19日(木)は19,959円まで上昇し、終値は△210円の19,859円となりました。週末の20日(金)は前場は利益確定売りで下落するものの大引けにかけては先物が買われ△20円の19,879円で引けました。
週明けの16日(月)は前週末のアメリカ株式やパリ同時多発テロを受け、一時19,252円まで売られ、後場は政策期待で下げ渋り▼203円の19,393円でした。翌日の17日(火)は欧米株式がパリ同時多発テロの影響を受けず反発となったことで、日経平均も△236円の19,630円と大幅反発となりました。そこでこの日上にいく場合は19,800円を終値で突破できれば柴田罫線でろく買が出て2万円が視野にはいると予測しました。18日(水)のアメリカでの注目のFOMC議事録公開では、ほとんどの役員が12月利上げを支持する内容だったことで、利上げがほぼ確実視され、そのことがこれまでの利上げ時期をめぐる不透明感がなくなったという見方から、アメリカ株式は大幅反発となりました。これを受けて19日(木)の日経平均は19,959円(先物は19,970円)まで上昇し2万円まであと少しとなりましたが終値では△210円の19,859円でした。柴田罫線でろく買出現となりました。
20日(金)のアメリカ市場ではナイキとコナイテッドヘルスの大幅高が指数をけん引し、又、ドラギ総裁が追加緩和に前向きな姿勢を示したことでNYダウは一時17,914ドルまで上昇しましたが、終値では△91ドルの17,823ドルでした。シカゴの日経先物は△40円の19,930円となっていました。
18日(水)のFOMC議事録公開を受けて12月利上げが確定的になったことで、NYダウは上昇しましたが、この理由については利上げ時期の不透明さがなくなったということと、穏やかな利上げになるということのようです。もし、12月の利上げが市場が思っているような穏やかな上昇でなかったら急落する可能性はあります。過去の利上げの場合は1度目は調整しても一時的なもので終わっていますので、今回もその調整をすでに織り込んでいるかどうかになります。現状のアメリカの金融緩和はリーマンショックなどの時よりはるかに巨額の金融緩和であり、その資金が新興国に流れていますので、いずれは大きな問題となってきます。現時点で、それが無視できるものであれば表面上は12月利上げを織り込んだとなるのかもしれません。
当面(1~2カ月)の戻りを柴田罫線でみると(柴田罫線をご参照ください)、NYダウ、日経平均ともに上値が重くなるところへ突入しかかっています。NYダウで上値抵抗ゾーンは、18,150~18,350ドル、日経平均で20,100~20,350円というところです。このゾーンの水準でもみあって売りの型をつくることになる可能性があります。この水準の動きに影響を与えるのは12月16日のFOMCでの12月の利上げの幅とその後の政策の内容によります。
目先は、アメリカの12月利上げを織り込んだとの見方や欧州中央銀行の追加緩和期待、中国株式の堅調な動き、11月第2週(9~13日)時点で4週連続の外国人の買い越しなど、下値サポート要因に支えられ、アメリカ株式の動きをみながら2万円台回復を試す展開となりそうです。ただし、騰落レシオなどは120%をこえて短期の過熱感を示すテクニカル指標も出始めており、一方的な上昇は難しく、もみあって少しずつ戻りを試す展開となるかもしれません。
11月24日(火)は、前場は手掛かり材料のない中、為替が円高にややふれていることで利益確定売りで小幅なナイマスの動きとなるものの、後場になると押し目買い優勢となって切り返し△45円の19,924円で引けました。
ここからの投資戦術は、日経平均の指数自体は大きく上に伸びなくても高値圏でのもみあいが続けば水準訂正が行われ、出遅れ銘柄が買われてきますので、これまで買って保有している株は上昇を待って利益確定することになると思われます。あえて新規に買う場合は損切りポイントを明確に決めての出動となります。
先週の予測では、週前半は13日のパリ同時多発テロや前週末のアメリカ株式の下落もあり一時的にリスク回避の円買いと株安で一時的に世界的な株安の可能性があり、それが落ち着くと戻りを試すことになるとしました。レンジを19,200~19,600円台としました。
結果的には、週始めの11月16日(月)の日本市場は19,252円まで下げて▼203円の19,393円の大幅下落となりましたが、欧米市場はパリの同時多発テロに対して各国がテロ阻止で強調したことで買い安心となって反発してスタートしました。又、アメリカのFOMC議事録公開でメンバーのほとんどが利上げを支持していたことがわかり、利上げの時期の不透明さがなくなったとしてアメリカ株式は大幅上昇となりました。これらを背景に11月17日(火)からの日本市場も反発に転じ11月19日(木)は3カ月ぶりに19,959円と19,900円台を回復する場面があり、終値は△210円の19,859円でした。週末の11月20日(金)は前場は▼103円の19,755円だったものの大引けでは先物主導で買われ△20円の19,879円で引けました。
柴田罫線では、11月19日(木)に19,859円でろく買が出現し、さらに戻りを試す形となっています。但し、3連続でろく買が出ており、一時的なチャート分析の3空で天井に近い分析ができます。空(つまりマド)をあけて上昇する相場は強いのですが3回も続くと天井圏にはいるということが経験則でいわれています。目先は2万円は心理的なフシですが、この上に20,100~20,350円の大きな上値抵抗ゾーンがあります。
11月24日(火)は、前場は利益確定売りでやや小反落となるものの、後場になると押し目買いから切り返し△45円の19,924円となって5日続伸で引けました。
先週の予測では、前週末の終値17,245ドルとなって9月29日の15,942ドルから11月3日の17,977ドルまでの上昇幅の1/3押しの17,299ドルを切ったことで1/2押し水準を目指す下げになるのか、ここから反発するのか見極めるために13日のパリ同時テロの影響や、FOMC議事録公開の内容に注目としました。
週明けの11月16日(月)はパリのテロを受けたヨーロッパ市場は、しっかりした動きとなったことでアメリカ市場は原油の反発もあり大幅高となってNYダウは△237ドルの17,483ドルとなりました。さらに11月18日(水)のFOMC議事録公開では12月の利上げ開始をほとんどのメンバーが支持していることがわかり、利上げの時期の不透明感がなくなったとの見方から、△247ドルの17,737ドルと大幅高となりました。11月19日(木)は小反落でしたが、週末の11月20日(金)はナイキとユナイテッドヘルスが指数をけん引し17,914ドルまで上昇して△91ドルの17,823ドルで引けました。
今週は11月26日(木)が感謝祭で休日、翌11月27日(金)も午後1時までの短縮取引のため週後半に向けて出来高が減ってくることが予想されるため、高値圏でのもみあいとなりそうです。
来週からは、年末商戦が本格化し活況であれば相場の下支えになるものの、12月15日~16日のFOMCを前に11月の雇用統計が大きく下に振れると利上げに影響する可能性もあり一方的に動きにくいところです。
柴田罫線でみると、2013年10月9日の14,719ドルからの上昇トレンド(A)の中で、今年の5月19日の18,351ドルをピークとする3尊天井((1)(2)(3))と順下げの3尊天井((2)(3)(4))を形成して上昇トレンド(A)を切って8月24日の15,370ドルまで大幅下落となっており18,000ドルをこえると、これらの3尊天井が大きなフシとして作用することになります。特に18,200ドルをこえると上昇トレンド(A)の下値ラインが上値抵抗ラインとなって作用してきます。11月3日の17,977ドルを終値で上回ると柴田罫線でろく買が出現しますが、高値圏でのろく買は売転換に変化していく場合が多いので要注意となってきます。もし、5月19日18,351ドルを突破するようなことがあれば新しい上昇相場となっていく可能性があります。
先週は、13日(金)のパリ同時多発テロを受け、リスク回避の円買いが一時的に高まるものの、アメリカ市場の18日(水)のFOMC議事録公開で、さらに年内利上げの確率が高まれば日米金利差期待でドル買い要因になると想定しました。但し、123円台ではアタマを押えられるともしました。
週明けの16日(月)は一時122.23円まで円買い・ドル売りとなりましたが、欧州各国のテロ対策が評価され、ドルはすぐに反発に転じ18日(水)のFOMC議事録公開で12月利上げ開始への支持が大多数だったことで、ドルは123.76円まで買い戻されました。しかし、利上げのベースが穏やかとの見方から買戻しは限定的で、その後は123円をはさんだもみあいとなりました。
今週は、先週末に引き続き123円を挟んだもみあいが想定されます。12月利上げが確実視される中、利上げのベースに関心が移り、利上げベースに影響を与える経済指標や当局者の発言が注目されます。基本は122.5~123.5円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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