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2016年02月02日

第313回 マイナス金利を評価しての戻りのあとは要注意

週前半、乱高下するも週末の日銀のマイナス金利導入で大幅高

先週の予測では、週末の日銀金融政策決定会合までは堅調な戻りを想定し、日銀が追加の緩和策を出せばポジティブサプライズとなって自律反発から本格的な戻りを試す相場になるとしました。チャートの目先の戻りのメドは17,218円をぬけると17,715円水準としました。 結果的には、大きな上下動の動きとなりましたが25日(月)に17,208円まで上昇後、翌日の26日(火)は16,652円まで急落し、27日(水)は再上昇となって17,242円まで上昇し、柴田罫線で買転換出現しました。一服したあと週末の29日(金)は日銀の追加緩和によって17,638円まで上昇して△476円の17,518円で引けました。

先週の動きをもう少し細かく見てみると、25日(月)は原油価格の急騰と欧米株式が大幅高となったことで、先週末の日経平均の急騰(△941円の16,958円)を引き継いで、いったん利益確定からマイナスになるものの、すぐに切り返し17,208円まで上昇して△152円の17,110円で引けました。しかし、引け後の海外で原油価格が大きく下落し、欧米株式も下落したことで26日(火)は上海株式の急落もあって▼402円の16,708円の大幅反落となりました。 ところが、再び原油価格が反発しアメリカ市場では企業決算が好調であったことでNYダウは△282ドルの16,167ドルと大幅反発となり、これを受けて27日(水)の日経平均は△455円の17,163円となって柴田罫線で買転換出現となりました。 28日(木)は翌日に日銀の金融政策決定会合を控え様子見から▼122円の17,041円と一服しました。

29日(金)は注目の日銀金融政策決定会合では、午後、追加的緩和策としてマイナス金利の導入を発表、これで円が急落し一時121円台となり、日経平均は△597円の17,638円まで上昇しました。しかし、すぐに急落となって▼274円の16,767円まで下げ、売り一巡後は再び大幅上昇となって△476円の17,518円で引けました。

29日(金)の日本市場の引け後のアメリカ市場では、日銀のマイナス金利導入を好感してアジア株、ヨーロッパ株が大幅高となった流れを受けNYダウも△396ドルの16,466ドルの高値引けとなりました。シカゴの日経先物は△210円の17,850円でした。

日銀のマイナス金利を好感した流れがいつまで続くか要注意

先週の29日、日銀は金融政策決定会合で、追加緩和として民間銀行が日銀に新たに預ける資金に年0.1%の手数料を課すマイナス金利の導入を決定しました。これにより銀行から資金がリスク資産へ流れるとの期待がでてきました。ただしマイナス金利の効果はないとの見方もあるため一時△597円の17,638円まで上昇後、今度は▼274円の16,767円まで急落し、その後はマイナス金利を前向きにとらえて△476円の17,518円で引けました。

目先は、マイナス金利の評価とともに円安も進行していることで、戻りを試す動きが続きそうですが戻りを試し終わると、今度はマイナス金利の問題点がクローズアップされ、いったん下落する可能性があります。 というのはこれまで日銀の国債の買い入れによって銀行の資金は潤沢になっているにもかかわらず、貸出残高はあまり増えていません。現在の世界経済の減速懸念がある中では、企業は設備投資を積極的になるほど楽観的ではありません。建設関係などは投資しようにも人手不足で工期が読めない状況です。銀行をしめつけても資金が世の中に出回る可能性は少ないと思われます。

目先は、日銀のマイナス金利政策を織り込んでしまえば、マイナス金利の問題点を織り込みにいく動きが想定されます。どこまで戻るかは原油価格の動きや為替の動きに左右されることになります。チャートのフシとしては17,900円→18,100円→18,300円があります。但し大きな下げがあったとしも、そこは暴落後の初押しという形になる可能性があります。サミットや参議院選挙も控えていますので、安倍政権としては株高を演出しておきたいところだからです。短期売買の場合は、日銀のマイナス金利を受けて急上昇している銘柄は、いったん利益確定し、もしスピード調整で大きく下げれば再び買うという投資も考えられます。現時点では、上昇中の銘柄にとびつくのは高値づかみしてしまう可能性がありますので、新規の買いは上昇後の押し目を待つスタンスとなります。安値からの上昇幅の1/3~1/2押しを待つのがいいと思われます。

2月1日(月)は、日銀のマイナス金利を受けた海外株高の流れを引き継ぎ△181円の17,699円と買い先行となりました。その後、中国の経済指標の悪化を受けて伸び悩む場面がありましたが、午後には再び上げ幅を拡大し一時17,905円まで上昇し、終値は△346円の17,865円となりました。1つ目の上値ポイント17,900円をクリアしましたので次は18,100円水準となります。

(指標)日経平均

先週の予測では、目先の戻りは17,218円水準、ここをぬけると17,715円水準になるとしました。

結果的には、1月25日(月)に17,208円まで上昇して終値は△152円の17,110円となり、1月26日(火)は原油価格の再びの急反発で日経平均も△455円の17,163円となって柴田罫線で買転換出現となり、週末の1月29日(金)は日銀金融政策決定会合で追加緩和策としてマイナス金利導入発表で17,638円まで上昇して△476円の17,518円で引けました。

今週も週前半は、日銀の追加緩和を引き続き好感して戻りを試すことになりそうですが、目先の17,800円水準では上値は重たくなるところです。さらにマイナス金利を好感して反発していますが、この程度の追加緩和策で目先はどこまで戻るのか疑問といえます。

というのは1月29日の後場の日銀会合でのマイナス金利発表で、一時△597円の17,638円まで上昇後、すぐに▼274円の16,767円まで急落し、再びマイナス金利を評価して△476円の17,518円で引けました。ということは、このままマイナス金利を評価して上昇しても、それを織り込んでしまうと今度はマイナス金利の問題点に目が向けられ、いったん大きく売られる可能性があります。上値ポイントは17,890円→18,100円→18,322円となります。

本日は△181円の17,699円と高く始まり、前引けは△315円の17,833円でしたが、後場になると上げ幅を拡大して17,905円まで買われ△346円の17,865円で引けました。17,890円をクリアーしましたので、次は18,100円水準を目指すことになります。

日経平均

(指標)NYダウ

先週の予測では、原油価格や為替のリバウンドに合わせて戻りを試すことになるとし、柴田罫線では1月14日の16,482ドルをこえると買転換になるとしました。

結果的に、原油が25日急反落したことでNYダウも▼208ドルの15,885ドルと急反落。しかし原油が再び再上昇したことでNYダウは26日△282ドルの16,167ドルとなって買転換となりました。いったん大きく下落して安いところで買転換がでる形となりました。そして週末は日銀のマイナス金利を好感し△396ドルの16,466ドルと一段高となりました。

1月26~27日のFOMCでは、世界経済や金融の動向に注意を払う姿勢が示される一方で、アメリカ経済については前向きな判断が維持され、3月の金利引き上げの可能性は残りました。そのような状況の中で原油の反発、好決算、日銀のマイナス金利を好感し週末は大幅高となりましたが、今週も引き続き主要企業決算や原油相場に注目しながら一進一退の動きが想定されます。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、原油の反発からドルが買われ日銀の追加緩和の思惑からリスク回避の円買いが後退することになるとしました。

結果的に、原油の反発が継続してドル買いの方向となり、注目の日銀金融政策決定会合では、-0.1%のマイナス金利を決定したことで、円売りが拡大し心理的フシ目の120円を突破して一時121.69円までドルが買われました。

今週はアメリカでは、雇用統計を始め重要な経済指標が多く予定されており日銀がマイナス金利の導入をしたことで、これまでの単なる日米金利差拡大による円安という見方に、より円安に進みやすい状況になったといえます。ただ、雇用統計の結果次第で3月の利上げが見送られる可能性がでてくると円安はいったん止まることも考えられます。基本レンジは120~122円。

ドル/円

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

出島昇

柴田罫線実践教室

株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

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貸株サービスの利用に当社とお客様が締結する契約は「消費貸借契約」となります。株券等を貸付いただくにあたり、楽天証券よりお客様へ担保の提供はなされません(無担保取引)。
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(貸株サービス・信用貸株共通)

当社の信用リスク
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