先週の予測では、前週末、欧米株式の大幅反発と円安を受けて買い先行となることが考えられるが、その後の上昇がどこまで続くのかは春節明けの中国株式の動向や為替に影響されるとしました。
〔結局、週明けの15日(月)は△1,069円の16,022円と急騰したことで、リバウンド相場がどこまで続くかに注目としました〕
15日(月)の日経平均は、国内GDP(10‐12月期)が-0.4%(年率換算-1.4%)と予想の-0.2%を大きく下回ったものの、欧米株高、円安を受けて△1,069円の16,022円と3日ぶりの16,000円台回復となりました。16日(火)も続伸し16,341円まで上昇するものの、買いが続かず△31円の16,054円でした。17日(水)は、中国が南シナ海、西沙諸島に地対空ミサイルを配備したとの報道が地政学的リスクを意識させ、為替もやや円高にふれたことで一時▼422円の15,632円まで下げ終値は▼218円の15,836円と3日ぶりに反落しました。しかし、18日(木)になると前日の海外市場でサウジアラビアとロシアなどが原油生産量を1月の生産量と同水準とし増産を凍結する方向となったことで、欧米株式が大幅反発し、為替も1ドル=114円台となったことで日経平均も△360円の16,196円と大幅反発し、柴田罫線では短期の買転換出現となりました。週末の19日(金)はOECDが2016年の世界経済の成長見通しを昨年11月の時点より0.3%下方修正して2015年と同水準の3%としたことを嫌気し、為替が円高にふれたことで▼229円の15,967円と16,000円を割って引けました。結局、先週は戻りは16日の16,341円(ザラ場)までで、その後は16,000円をはさんだもみあいとなりました。終値ベースの高値は18日の16,196円ですが、この水準は昨年末(12月30日)の終値19,033円から今年の2月12日の安値14,865円までの下げ幅の1/3戻しで16,254円ですので一服するところではあります。
日本市場の引け後の19日(金)のアメリカ市場では、原油安を受け軟調なスタートとなりましたが、ハイテク株が上昇したことで、ナスダックは△16Pの4,504P、NYダウは▼21ドルの16,391ドルとマチマチの動きでした。為替は原油価格の1バレル=30ドル割れからリスク回避の円買いが高まり112円台となり、シカゴ日経先物は▼155円の15,825円で引けました。
今週は、26日(金)~27日(土)にG20財務省・中央銀行総裁会議を前に期待感はあるものの、原油相場や為替市場の動向をにらみ16,000円水準(15,700~16,300円のレンジ)でのもみあいが想定されます。これまでの日本市場は、原油安、リスク回避の円高、マイナス金利の影響で波乱となりましたが、ほぼ織り込んできたとみてもいいかもしれません。原油価格は先週末に週末の米原油在庫統計で在庫が増加したことから再び1バレル=30ドル割れとなりましたが、サウジアラビア・ロシアなどの提案した生産量維持に対してイラン、イラクなどの他の産油国も支持したという報道がでており、原油価格の下げ止まりは期待できる状況になってきました。そうなるとリスク回避の円買いも徐々に後退していくことになります。マイナス金利は、株式市場にとってはプラス要因ですので、少しずつリスク資産へシフトしていき個人の中小型株物色に繋がっていくと思われます。
22日(月)の日経平均は、▼115円の15,851円で寄り付き15,816円まで下げた後、G20への期待もあって先物主導で△220円の16,187円まで上昇しましたが上値重く出来高も少ないことからインデックスに絡んだ売買となっており、後場は16,100円をはさんだもみあいとなって△143円の16,111円で引けました。
先週の予測では、週明けは買い先行で始まり春節明けの上海株式が大きく下げなければ日経平均は戻りを試す展開になるとしました。
週明けの2月15日(月)は前週末の欧米株高を受け△1,069円の16,022円と今年最大の上昇幅となりました。2月16日(火)も続伸となって16,341円まで上昇しましたが上値重く△31円の16,054円となり、2月17日(水)は中国が南シナ海の西沙諸島に地対空ミサイルを配備したとの報道が地政学的リスクを意識させ円高となって▼218円の15,836円となりました。
しかし、2月18日(木)は原油価格の反発と114円台の円安を好感し△360円の16,196円となって柴田罫線で短期の買転換出現となりました。週末は再び円高となったことで▼229円の15,967円と16,000円を切って引けました。
今週は、週前半は原油価格や為替の動きをみながらの16,000円をはさんだもみあいが想定されますが、週末にはG20財務省・中央銀行総裁会議を控え、期待感から上昇する可能性もあります。
チャートをみると安値が2月17日15,632円、高値が2月16日の16,341円のボックスの動きとなっており、15,632円を終値で切ると再び売転換となって2番底をさぐる展開も想定されますが、逆に16,341円を終値で上回ると17,000円を目指す形となります。
2月22日(月)は、寄り付きは▼115円の15,851円で、一時15,816円まで下げましたが先物主導で切り返しプラスに転じて△143円の16,111円で引けました。
先週の予測では、原油価格が落ち着けば経済指標をにらみながら特に消費の底堅さが確認されれば、戻りを試す展開となりそうだとしました。その場合2月1日の16,510ドルを終値で上回れば2点底(ダブル底)確認となるとも想定しました。
結局、連休明けも世界的なリスク回避の巻き返しから続伸し、原油相場がサウジアラビア・ロシアなどによる原油増産の凍結で堅調な動きとなり、2月17日(水)はNYダウは△257ドルの16,453ドルとなって柴田罫線で短期の買転換出現となりました。
2月18日(木)はザラ場で16,511ドルと2月1日の16,510ドルを1ドル上回りましたが、原油が反落すると、▼40ドルの16,413ドルとなり週末の2月19日(金)も▼21ドルの16,391ドルと続落となりました。チャートは、終値ベースで昨年の8月25日の15,666ドル、今年の2月11日の15,660ドルとダブル底となっており、終値ベースで16,511ドルを上回れば17,000ドルを目指す形となります。
今週は、FRBの中でも追加利上げの時期をめぐって意見が分かれており、そのため当面は経済指標や原油相場を受けて一進一退する展開が想定されます。26日(金)~27日(土)のG20の財務省、中央銀行総裁会議で混乱する金融市場に対する政策合意が形成されるかどうかに注目となります。
先週は、アメリカ経済に対する過度の悲観論が後退し、原油価格も落ち着いてきたため目先は円売り・ドル買い優勢となり、115円が視野にはいるとしました。ただし、115円からはドルの上値は重たくなる可能性があるともしました。
週始めの15日(月)は、欧州株高を受け日経平均も1,000円をこえる急反発となったことでリスク回避の円買いが後退し114円近辺までの円安となりました。さらに原油価格の反発でドルが買い戻され16日(火)には114.87円と115円に接近しましたが、その後は再び原油価格が下落となったことで週末の2月19日(金)は一時112.31円まで下げ112.6円で引けました。
今週は、先週末に原油価格が1バレル=30ドルを切ったことで、リスク回避の円買いとなって一時112.31円まで下げましたが、その後サウジアラビア、ロシアなどの生産量維持の提案をイランやイラクなどの産油国も支持する方向がでているので原油相場が回復して円安基調となる可能性があります。112.0~114.5円を想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
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1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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