先週の予測では、アメリカ株高、原油の反発を受けて日経平均も堅調な動きとなってきたことで3月4日の17,042円を上回って引けてくると、まずは17,500円を試す動きを想定しました。ただし、FOMCの結果によって年内の利上げの時期や回数によっては相場の影響を受けることになるとしました。 結果的には、週始めは大きく上昇して17,300円に接近するものの、その後はFOMCの結果が利上げ後退の観測となったことで、急激なドル安・円高となり日経平均は大きく下げて16,600円台となり終値は▼211円の16,724円でした。
週始めの14日(月)は、前週の欧米株高とECB理事会の追加緩和を見直す動きから買い戻し優勢となって、日経平均は△352円の17,291円まで上昇し、終値は△294円の17,233円でした。その後は利益確定売りに押され、17,000円の攻防となり16日(水)のFOMCで2016年の金利見通しが大幅に下方修正されると、年内の利上げが昨年12月時点の4回から2回に半減するとの見通しで、急激なドル売り・円買いとなりました。17日(木)は前場こそ円高よりもNYダウの上昇や原油の大幅反発に反応して△278円の17,253円まで大幅反発するものの、後場になると円高を嫌気し、一時▼159円の16,814円まで下落し終値は▼38円の16,936円と続落しました。週末の18日(金)は為替が一時1ドル=110円台後半の円高進行となったことで▼322円の16,613円まで下げ終値は▼211円の16,724円で引けました。
18日(金)の引け後のアメリカ市場では、引き続きFOMC後の穏やかな利上げ見通しを好感する流れが続き、NYダウは△120ドルの17,602ドルと6日続伸となりました。さらに、週明けの21日(月)のNYダウは、引き続きFOMCの結果を好感し△21ドルの17,623ドルと7日続伸となっており、シカゴ日経先物は大証比△245円の16,755円でした。
今週は基本的に薄商いの中で連休明けの上昇後は、もみあいが想定されます。その理由は、日本市場は21日(月)が休場、欧米市場は25日(金)が休場という状況で商いが膨らまないことや、期末要因からも積極的な買いは手控えられる可能性が高いからです。
FOMCで利上げ観測の後退が明確になったことで、円高基調は続くため日経平均の上値は重いものの、年金資金や期末配当狙いの買いが下値を支えることになります。主力株の下落で配当利回りが4%前後のものがでてきており、利回り妙味は増しています。ただ、外国人投資家が3月第2週(7~11日)まで10週連続売り越しているのが気になります。今週は17,000円をはさんだ±200円のレンジが想定され、その中で3月期配当狙いなど個別株物色となります。
連休明けの22日(火)は、前日のNYダウが7日連続高、原油価格の回復、為替は111円台から112円へと円高一服、中国株式も約2カ月ぶりに3,000P回復という好環境の中で、△212円の16,937円で寄り付き全面高となって前場は△336円の17,061円と17,000円台を回復しました。
後場になると、上値の重い展開となり、一時、上げ幅を△126円まで縮小したが大引けにかけて再び強含み△323円の17,048円で引けました。但し、市場ボリュームはそれほど膨れませんでした。
先週の予測では、終値で3月4日の17,042円を上回ると、ろく買という追加の買法則がでて上値を試すことを想定しました。但し、FOMCの結果次第で週後半には戻りを試すことがズレ込むことも考えられるとしました。
堅調に戻りかけていた日経平均は、週始めの3月14日(月)こそ前週末の欧米株高と原油高を受けて17,291円まで上昇して△294円の17,233円となってろく買出現となりました。しかし、その後はFOMCを控え、利益確定売り優勢となって17,000円攻防となりました。FOMCの結果を受けて利上げ観測が後退すると3月17日(木)は前場は一時△278円の17,253円まで大幅反発するものの、円高が進行すると急反落となり17,000円を割る展開となりました。
週末の3月18日(金)の前場は為替が1ドル=110.67円までの円高となったことを嫌気しNYダウの大幅高にもかかわらず▼322円の16,613円まで下げ▼211円の16,724円で引けました。
今週は、連休明けの大幅上昇後は薄商いの中、こう着状態となり期末も控えていることから権利取りも加わり個別物色相場となりそうです。
3月22日は△212円で寄り付き17,061円まで上昇後、上げ幅を縮小したものの大引けにかけて再上昇となり、△323円の17,048円で引けました。17,000円±200円の値動きを想定。
先週の予測では、FOMCの結果で利上げが当面ないとの見方になれば株価は上昇し17,000~17,500ドルのレンジの上値を試すことを想定しました。
週始めは16日(水)のFOMCを前に様子見ながらNYダウは小幅に続伸し、年初来高値を更新しました。16日のFOMCの結果は、政策金利は据え置いたものの2016年の金利見通しを大幅に下方修正したことで、利上げが年4回から2回程度に半減するとの見方からドルが売られ、NYダウは△74ドルの17,325ドルとなり、翌日の17日(木)は原油価格の1バレル=40ドル台回復も加わって△155ドルの17,481ドルと大幅続伸しました。週末の3月18日(金)も引き続き利上げ後退が好感され△120ドルの17,602ドルと6日続伸となりました。
今週も利上げ観測の後退を受け為替がドル安進行となっているためアメリカ株式にとってはサポート要因となります。但し、チャート上は17,600~17,900ドルのゾーンは上値の重たいところですので、高値圏でのもみあいに入る可能性もあります。
先週の予測では、日銀の金融政策決定会合やFOMCでの金融緩和は現状維持との見方が大勢ですので、方向感なくもみあいが続くとしました。
しかし、FOMCで2016年の政策金利見通しが大幅下方修正されたことで、年内の利上げ回数の見通しを昨年の12月時点の4回から2回に半減するとの見通しとなり、ドル売り・円買いが急速に進み3月17日(木)は一時1ドル=110円台と約1年4カ月ぶりの円高水準となりました。
先週は114.14円から110.67円の円高へと進行し週末の3月18日(金)は111.61円で引けました。
今週は、1ドル=110円を突破するのかどうかが注目となります。アメリカの利上げ時期が後退しドル売り基調が続く可能性は高く、一方で日銀の早期追加緩和への期待もあり、110円の攻防となるかもしれません。110円を突破すれば損失覚悟の円の買い戻しを巻き込み109円を試す展開も考えられます。110~113円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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取引金額 取引手数料
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