先週は、17日(日)の産油国会議が合意できなければ原油価格は失望売りとなって株式に悪影響を与え、熊本地震も被害拡大となっているため下値を見極める動きになるとし、一方で日本株式にとっては5月伊勢志摩サミットを控え株価を上昇させたいところであり、熊本地震の悪影響を抑えるために4月下旬の日銀金融政策決定会合で追加の金融緩和がおこなわれるとの見方もでているとしました。 チャートの見方では、3月14日の17,294円を終値で突破すれば上放れとなるものの、その前にある16,800~17,200円の価格帯出来高があついところを突破できるかどうかに注目としました。
結果的には、18日(月)は前日の産油国会議で減産合意できず失望売りから原油が下落し、日経平均は▼572円の16,275円の急落となりました。しかし、翌日には原油価格が持ち直しアメリカ株高、円安進行となったことで急反発となり、△598円の16,874円となり、その後4日続伸となって週末の22日(金)は△208円の17,572円と2カ月ぶりの高値水準となりました。
20日(水)は△32円と小幅続伸でしたが、21日(木)は原油価格が再び1バレル=44ドル台への大幅上昇となり、アメリカ株高もあってドル買いの動きとなって1ドル=109円台後半の円安を受け、先物主導で買われて△457円の17,363円と一気に3月14日の17,294円を突破しました。柴田罫線でも買転換となったことでチャートは18,000円を目指すとしました。週末の22日(金)の前場は、前日のNYダウが▼113ドルの17,982ドルと下げたのを受け、利益確定売り優勢となって▼140円の17,220円で寄り付き17,192円まで下げるものの、すぐに下げ幅を縮小し後場になると日銀がマイナス金利を検討しているとの報道を受け、為替が110円台となって日経平均もプラスに転じて上げ幅を拡大し△208円の17,572円の高値引けとなりました。
22日(金)の日本市場の引け後のアメリカ市場では、テクノロジー関連の決算を嫌気するものの、原油価格上昇でエネルギー株は上昇。NYダウは△21ドルの18,003ドル、ナスダックは▼39Pの4,906Pとマチマチの動き、為替は円売り加速で1ドル=111.81円まで売られシカゴ日経先物は△170円の17,740円でした。
先週の日経平均の大幅上昇は、これまでの円高・株安と逆に円安・株高となりました。円安の背景は大きく3つ考えられます。1つ目は産油国会合が合意できず失望売りから原油安、株安となったものの原油価格がすぐに持ち直し、リスク選好の円売りとなったこと、2つ目はNYダウが年初の安値を埋めて18,000ドル台を回復してきたことで、年内の利上げ観測から日米金利差拡大期待でドル買い・円売りとなったこと、3つ目は熊本地震をキッカケに景況感が悪化してくることを回避するために、日銀の追加金融緩和への期待が高まり一部報道でマイナス金利の検討が流れたことにあります。 週末のアメリカでは1ドル=111.81円までドル高・円安進行となりました。
今回のマイナス金利の検討は、これまでのように金融機関が日本銀行に資金を預ける当座預金の一部にマイナス金利を適用するというだけでなく、金融機関に対する貸し出しに対してもマイナス金利を適用するという案が浮上しているようです。
つまり、日銀から資金をかりればマイナス金利がつくということですから奨励金付無利子で金を貸して、銀行が市中に貸すのを期待しているということになります。しかし借り手不足の状況では効果は期待できません。
今週は、日米の金融政策に関心が集まり、特に日銀の金融政策決定会合が注目となります。先週の上昇は、27~28日の日銀金融政策決定会合で追加の金融緩和を織り込む上昇と思われますので下げても下値は限定的で戻りを試すことが期待されます。18,000円に接近もしくは到達してくれば目標達成感もでて材料出尽くしとなる可能性が高いと思われます。しかし、日銀の追加緩和が期待ハズレとなれば大きな下落も想定されます。今週末からゴールデンウィークにはいることを考えれば利益がのったものは、利益確定優先となります。そう言う視点に立てば今週は買いを狙うのではなく保有株の利益確定のタイミングを探すところとなるでしょう。
4月25日(月)は、前場の寄り付きでは、海外で為替が1ドル=111.90円近辺まで上昇したことで、主力株が買われて△41円の17,613円で寄り付くものの、円安一服となると前週までの大幅上昇の反動から利益確定売り優勢となって、前引けは▼132円の17,439円でした。後場は、前引け水準でこう着状態となり▼133円の17,439円で引けました。
先週の予測では、17日(日)の産油国会合で減産合意ができなったことで売り優勢となり、下値確認の動きを想定し反発に転じた場合、目先16,800~17,200円のゾーンが上値抵抗帯になるとしました。
結果的には、4月18日(月)の▼572円の16,275円の大幅下落を翌日の4月19日(火)に△598円の16,874円とすぐに切り返し、日銀の追加緩和期待を背景に円安進行となったことで、4月21日(木)は△467円の17,363円となって直近の高値3月14日の17,294円を突破して柴田罫線でも買転換となりました。そして、週末の4月22日(金)は、前場は17,192円まで売られるものの後場には日銀のマイナス金利検討報道を受け、一段高となって△208円の17,572円の高値引けとなりました。
今週も、引き続き27~28日の日銀金融政策決済会合での追加金融緩和期待からの上昇が継続する可能性があります。但し、チャート上は18,000円水準が上値抵抗ラインとなるところです。追加緩和の内容が予想をこえれば18,000円を突破することも考えられますが、そうでなければゴールデンウィークも控えており18,000円水準が目先のピークとなりそうです。
先週の予測では、産油国会合の結果や決算次第で一服する可能性があるとし、チャートでは18,000ドル台は2015年に三尊天井となっているところであり上値は重いとしました。
17日(日)の産油国会合は合意ならず原油価格は一時37ドル台まで急落するものの、すぐに持ち直してきたことでエネルギー株中心に買われNYダウは18,000ドル台にのせて3日続伸となりました。しかし、4月21日(木)は決算を受けて▼113ドルの17,982ドルと18,000ドルを割り週末にはテクノロジー株が下落するもののエネルギー株が買われて△21ドルの18,003ドルとなりました。
18,000ドル台では上値重く、目先で上ヒゲを出していますので、今週は高値波乱の可能性もあります。26~27日のFOMCでは、金融政策は据え置きの見方が多く声明文からは6月利上げの可能性をさぐることになります。17,700~18,200ドルのレンジの動きを想定。
先週は、日米の金融政策をめぐってもみあいを想定。産油国会合で合意できなければ原油価格下落でリスク回避の円買い、一方で熊本地震で日銀の追加緩和期待で円売り要因としました。
結果的には、産油国会合で合意ならず原油価格は失望売りで一時、107円台の円高となるものの、すぐに切り返したことで、それ以上円高にはふれず逆にリスク選好の円売りと日銀の追加緩和期待の高まりで円安が加速し、週末は111円台まで進行しました。
今週は、FOMCが26~27日開催されるが、引き続き金融緩和策が正当化され政策は据え置くことになる一方で、日銀の追加緩和期待で円安基調が継続される可能性が高いと思われます。但し、追加の金融緩和の内容によっては円安一服となって、もみあう展開も想定されます。109~112円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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