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2016年05月17日

第328回 決算ピーク通過で戻りを試すも上値は限定的

円高一服で4日続伸となり、16,814円まで戻すが週末大幅下落で16,412円で引ける

先週の予測では、週末の13日(金)にSQを控え方向感のない動きとしました。目先は伊勢志摩サミットを今月下旬に控え政府・日銀の介入期待もあることから、円高一服となりそうだとし上値を試す場合でも16,700円水準からは上値は重たくなるとしました。

柴田罫線では、5月2日に16,147円で短期の売転換となったことで、終値ベースでみると15,700~17,600円のボックス圏にはいった形になっているとしました。チャート分析では、当面は好材料がでない限り16,700~16,900円が上値抵抗ゾーンであり反発しても戻り売りが続くことを想定しています。

先週は、連休中に105円台までの円高となったものの、その後、政府・日銀の円高けん制発言もあり108円台と円高一服となりました。週明けの9日(月)から麻生財務相も強い円高けん制で見直し買いが続き4日続伸となって合計540円の上昇で、12日(木)は△67円の16,646円で引けました。しかし、高値は11日(水)の16,814円までありました。週末の13日(金)はSQ値の16,845円に絡んで16,804円と高寄りするも、ここをピークに利益確定売りに大下落となり、16,400円まで下げて▼234円の16,412円で引けました。

13日(金)の日本市場の引け後のアメリカ市場では、4月小売売上高が予想を上回り、1年ぶりの大幅高となったことや5月ミシガン大学消費者信頼感指数が予想を上回ったことで、年内の利上げ観測が再燃しドル高・株安となり、NYダウは▼185ドルの17,535ドルとなりました。シカゴの日経先物は△50円の16,390円でした。

今週は、決算のピーク通過でアク抜け感でれば戻り試す動きへ

先週は、12日(木)にトヨタの決算(17年3月期営業利益予想は前期比4割減)も発表され、株式市場の上値の重荷になっていた新年度企業業績についての悪材料はかなり消化され、決算のピークも通過したことや、為替も落ち着きを取戻していることで今週は戻りを試す動きが想定されます。当面は、為替は1ドル=105円が下値抵抗ラインになったようで、さらなる収益の下ブレは後退し、今月下旬の26~27日の伊勢志摩サミットに向けての景気刺激策を打ち出すことへの期待が相場をサポートすることになります。

日足チャートをみますと、終値ベースでは、2月12日の14,865円、4月21日の15,471円、5月2日の15,975円とゆるやかに下値を切り上げる展開となっています。そのため5月2日の15,975円を終値で切らない限り、戻りを試す形と考えられます。柴田罫線をみても2月12日の安値から上昇トレンド(B)となっています。一方で上値は為替が1ドル=110円を上回らなければ、戻りは限定的であり、柴田罫線では16,911円(日経平均は3カ月平均では16,900円水準)が上値抵抗ラインであり、価格帯別出来高では16,800~16,900円が上値抵抗ゾーンとなります。さらに注目する上値ポイントは先週末の13日(金)のSQ値16,845円が幻のSQとなっているため、ここを突破できるかどうかとなります。

為替の1ドル=110円をこす円安は、思い切った財政投資や追加の金融緩和がなければ難しくなっています。それは、日本を為替の監視リストに入れるという発表に示されるようにアメリカがドル安政策に転じているからです。13日(金)にルー財務長官は、今週の20~21日のG7財務相・中央銀行総裁会議で通貨競争回避のための再確認が必要だと表明しています。政府の円高対策があっても一時的なものになる可能性が高くなりました。

5月16日(月)は、先週末のアメリカ株安を受けて▼20円の16,391円と売り先行で始まるものの、消費税の再延期や財政政策への期待からすぐにプラスへ浮上し、前場は△170円の16,583円で引けました。後場すぐには時間外でのNY原油先物が一段高となったことで、日経平均も△220円の16,632円まで上昇するものの円が強含むと一転、利益確定売りから一時マイナスに転じる場面がありましたが終値は△54円の16,466円で引けました。

(指標)日経平均

先週の予測では、6日連続安のあとだけに自律反発しても戻りは弱く、当面は16,700~16,900円が上値抵抗ゾーンであり、戻り売りが続くことになるとしました。

結局、ゴールデンウィーク明けの先週は連休中に急ピッチの円高進行が落ち着いていたことで自律反発となり、4日続伸となって合計540円の上昇となりましたが、週末の5月13日(金)のSQ当日は、16,804円の高寄り後マイナスに転じ▼234円の16,412円の大幅反落となりました。

今週は、決算もピークが過ぎ材料不足ながら5月26~27日の伊勢志摩サミットを控え政府の景気対策への期待や為替も落ち着きを取り戻していることで下値は固いものの、上値も110円をこえない円安では戻り売りが続くことになると思われます。

柴田罫線をみると、今年の2月12日の14,865円から短期の上昇トレンド(B)となっており、5月2日の15,975円を終値で切らない限り戻りを試していく形です。目先は16,200~16,900円のレンジですが、上値は先週の5月13日(金)のSQ値16,845円をぬけるかどうかが注目となります。

16日(月)は安寄り後、政策期待から一時△220円の16,632円まで上昇するものの、円が強含むと戻り売り優勢となり利益確定売りで一時マイナス場面もあり終値は△54円の16,466円で引けました。

日経平均

(指標)NYダウ

先週の予測では、前週に引き続き6月利上げの見送りの見方が多いものの、FRBのメンバーの中には利上げを主張するものもいて、方向感のない動きとなって17,500~18,000ドルのレンジ内の動きを想定しました。

結果的には、17,500~18,000ドルの中での大きな上下動となりました。5月10日(火)はアジア、欧州株式の上昇や原油価格の上昇を受け、NYダウは一時17,934ドルまで上昇して△222ドルの17,928ドルの大幅上昇となりましたが、5月11日(水)ディズニーやメルシーの予想を下回る決算や小売株の2011年8月以来の下げを受けて▼217ドルの17,711ドルの大幅反落となり、週末の5月13日(金)は4月小売売上高が予想を上回る結果となったことで、6月利上げの可能性が意識され▼185ドルの17,535ドルの下落となりました。

今週のNYダウは18日公表のFOMC議事録が注目となります。6月利上げの可能性についてFOMCのメンバーがどのような議論を行ったのかによって今後の利上げの可能性をさぐることになります。柴田罫線では、終値で17,500ドルを下回ると短期の売転換となって戻り売りの形となっていきます。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、ゴールデンウィーク中の急激な円高に対して政府要人が介入も辞さないという口先介入したことで、円高一服となって107円台まで戻しましたが、基本的には円高の流れにあるものの短期的にはドルの戻りを試す動きが継続し109円までのレンジを想定しました。

結局、麻生財務相の繰り返しの円高阻止の姿勢や黒田総裁が追加緩和の可能性に言及したことで、リスク回避の円買いが後退し、ドル買い・円売りの流れとなり、アメリカ経済指標の好調さから6月利上げ観測もあって、1ドル=109.56円までドルが買われました。しかし13日(金)にルー財務長官が20~21日のG7財務相・中央銀行総裁会議で通貨競争回避の公約を強化することを表明しドルが売られて108.65円で引けました。

今週は、ドル/円はもみあいが想定されます。18日公表のFOMC議事録の内容が早期の利上げを連想させるものでなければドル買いにはなりにくく、18日の日本のGDPが予想通りであれば相場への影響は限定的であり、107~110円のレンジ内の動きが想定されます。1ドル=110円は上値のフシであり追加緩和などの具体的な政策がなければ上値抵抗ラインとなります。

ドル/円

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

出島昇

柴田罫線実践教室

株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

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