先週の予測では、23日(木)にイギリスのEU離脱の可否を問う国民投票を控え、リスク回避の流れが続くとしFOMCと日銀金融政策決定会合が控えているものの、すでに両方とも現状維持の見方のため円高継続で日経平均は売られる展開になるとしました。 その場合16,100円を切ってくると下放れとなり(チャート上は三角保ち合いを下放れする形となりつつあった)、5月2日のザラ場安値15,975円を切ってくれば、15,700円台を試し、その下は4月8日の15,471円になるとしました。
結果的には、想定通りの動きとなり13日(月)は▼582円の16,019円となって今年の4月8日の15,471円を下値の基点とし、4月25日の17,613円を上値の基点とする三角保ち合いを下放れし、14日(火)は、5月2日の安値15,975円を下に切って▼160円の15,859円となりました。15日(水)は、5日ぶりの自律反発となって△60円の15,919円と反発するものの、16日(木)は、FOMCの追加利上げが見送られたのに続いて、日銀金融政策決定会合でも現状維持決定となったことで、ドルが売られて1ドル=104円台の円高となり、これをきっかけに薄商いの中を売り仕掛けがはいり、一時▼523円の15,395円まで下げて、終値は▼485円の15,434円となりました。 想定していた4月8日の15,471円の下値抵抗ラインもアッサリ下に切る動きとなりました。 週末は前日のアメリカ株式が反発し為替も1ドル=103.55円をつけたあと円高一服となって104円台となったことで、一時△340円の15,774円と大幅反発となりましたが、終値では上げ幅を縮小し△165円の15,599円で引けました。下げすぎの自律反発とみてよいでしょう。
週末17日(金)のアメリカ市場では、欧州市場がいったん反発したものの、アメリカ市場はイギリスの23日の国民投票を前に神経質な動きとなり▼57ドルの17,675ドルと反落して引けました。シカゴの日経先物は△20円の15,550円となっていました。
先週末の欧州では、いったんリスクの巻き戻しで反発となりましたが、アメリカ市場はアップルが中国で販売停止の可能性があるということで神経質な展開となり反落して引けました。 23日(木)にイギリスのEU離脱賛否を問う国民投票を控え、当初は事前調査では離脱派が残留派を上回っていたことで、離脱懸念から株安、リスク回避の円高となっていました。しかし、残留派の女性議員が離脱派の人間から射殺されたことで、同情票が集まり、残留の可能性がでてきたということでリスクオフの巻き戻しとなっているようです。 日本市場も円高一服となればこの流れからいったん反発するところですが、戻りのあとは再び国民投票の結果をめぐってリスク回避的な動きになる可能性があります。
残留決定となれば、短期的にはドルの買い戻しで円安、株高となり、日経平均は先物主導でリバウンドとなって、まずは16,000円水準を試す動きとなります。但し、戻りも限定的で16,500円水準からは上値が重たくなります。戻りを試すにはアメリカでの早期利上げ観測がでてドル買い円安の方向とならなければ難しいかもしれません。
離脱が決定した場合は、再びリスク回避の流れが強まり、円高・株安の動きとなりますが、ここでの急落は買いチャンスとなってきます。離脱はイギリス、EUにとって目先はマイナスが大きいですが、イギリスはユーロを法定通貨とせずポンドを使っており、離脱してもスイスのようにヨーロッパ諸国と自由貿易協定を改めて締結すればEU加盟国と同等の関税でのメリットを受けることもできます。ショック安となっても当面は一時的と思われます。
どちらにしろ方向感がわからない時は、リスクをとってまで投資をする必要はないし、すべきでないということです。
6月20日(月)は、イギリスの直近の世論調査で残留派が離脱派に対して巻き戻していると伝えられたことで、投資家心理が和らぎ為替も104円台後半と落ち着いていることで、買い優勢でスタートとなり、一時△436円の16,035円と16,000円台を回復しました。しかし、16,000円台では戻り売りとなって上げ幅を縮小する場面もありましたが、主力株中心に断続的な買いが入り終値は△365円の15,965円で引けました。大幅反発といっても残留期待からの、これまで大きく下げていた分の買い戻しが入った形であり、国民投票の結果をみるまでは、ここからは上にも下にも行きにくいといえます。出来高・売買代金をみても低水準であり買い戻し中心の動きと考えられます。
先週の予測では、FOMCと日銀金融政策決定会合を控えているものの、両方とも金融政策は現状維持の見方が多く、23日のイギリスのEU離脱の可否を問う国民投票の結果を懸念するリスク回避の流れから下値模索となる可能性が高いとしました。
6月13日(月)は16,019円となって三角保ち合いを下放れする形となってきたことで、5月2日の15,975円を切ると15,700円台を試すことになるとしました。
結果的には、想定通りイギリスのEU離脱懸念からヨーロッパ株式が大幅下落となり、リスク回避の円買いが進みドル/円は一時103円台までの円高進行となり、日経平均は6月16日には15,395円まで下落しました。週末は目先下げすぎからの反発となって△165円の15,599円で引けました。
今週は、23日にイギリスの国民投票を控え、それまではリスク回避の流れが続くことになりそうです。残留が決定すれば先物主導で大きなリバウンドが期待されますが、離脱となれば再び大きな下げが想定されます。今のところ残留派の女性議員射殺事件をキッカケに同情票から残留の予想もでていますが、投票の結果を予想しての方向感のない展開が考えられます。
6月20日(月)は、直近のイギリスの世論調査が残留派に有利という報道から買い優勢で始まり、一時△436円の16,035円まで上昇して終値も主力株も断続的に買われたことで△365円の15,965円で引けました。残留期待から下げすぎていた分の買い戻しでの大幅上昇といえます。ここからは結果がでるまでは上にも下にも行きづらいところです。
先週の予測では、FOMCで6月利上げ見送り濃厚で、イギリスの国民投票待ちとなりリスク回避による利益確定売り優勢となる可能性が高いとし、その場合は17,500ドルを守れるかどうかがポイントとしました。
結果的に、想定通り週始めから6月15日(水)までは5日続落となり、6月16日(木)は一時17,471ドルまで下げて、17,500ドルを割ったところで大幅反発となり△92ドルの17,733ドルとなりました。しかし、週末は▼57ドルの17,675ドルと反落して引けました。
今週は、23日のイギリスのEU離脱の可否を問う国民投票を前にリスク回避の流れが続きそうです。残留が決定すれば買い戻し優勢で反発に転じ、離脱であれば下値をさぐる動きとなります。今週はイギリスの国民投票の結果待ちとなります。終値で17,500ドルを切らなければ高値圏でのもみあいが続く可能性があります。
先週の予測では、23日にイギリスのEU離脱の可否を問う国民投票を前に、FOMCや日銀金融政策決定会合を控え、ともに金融政策の据え置きの見方が大勢であり、そうなると失望からドル安・円高の流れが続くとし、105~107円のレンジを想定しました。
結果的には、イギリスの離脱懸念からユーロやイギリスポンドが売られて円買いが活発化し、その影響でドル売り・円買いが加速して6月16日(木)には一時2014年8月以来の103.55円までのドル安・円高となりました。週末は買い戻して104.13円で引けました。
今週は、23日のイギリスの国民投票の結果待ちとなります。結果がでるまではリスク回避的な円買いがやや有利といえますが、残留支持派の議員が亡くなったことで同情票から残留派が勝つとの見通しがあり、そうなるとドルの急反発が期待されます。その場合は106円台からドルの上値は重くなる可能性があります。逆に離脱派が勝てば101円台を目指す動きが想定されます。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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