先週の予測では、自律反発のあと為替の動きと経済政策の規模に注目としました。予測の時点では、アメリカ株式の上昇や参議院選挙での与党勝利で経済対策(10兆円を超す規模)の期待から、自律反発を試したあとは調整トレンドに戻ると想定しました。 為替が1ドル=100円を切った場合の円の下落の程度によって日経平均の買いの水準を考えてみましたが、そうはなりませんでした。逆に日経平均が16,000円台を回復してくると戻りは続くとしましたが、105円以下のままですといずれ下値を試すことになる可能性もあるとしました。
結果的には、11日(月)の△601円の15,708円をスタートに週末の15日(金)の△111円の16,497円と5日連騰で前週比1,390円幅の上昇となり、イギリスのEU離脱直前の6月24日の16,389円を上回って引けました。この上昇の背景には、イギリスで首相が決定したことでEU離脱後の不安感もいったん落ち着き、NYダウやS&Pが史上最高値を更新し、国内では参議院選挙に勝利して政府の経済政策への期待が高まったことがあります。
11日(月)は、先週末の欧米株式が大幅高(特にアメリカでは6月雇用統計が予想を大きくこえるサプライズ的な改善)となり、前日の参議院選挙で憲法改正に前向きな与党が3分の2を占めたことが好感され、経済政策期待も高まって△601円の15,708円と大幅反発となりました。12日(火)も引き続いて前日の欧米株高、円安を受け△386円の16,096円と約半月ぶりに16,000円台を回復し、柴田罫線では買転換出現となりました。13日(水)は前日にS&Pに続いてNYダウも史上最高値を更新し、為替も104円台までの円安となったことで△135円の16,231円とイギリスのEU離脱の急落前日の6月23日の終値16,231円とほぼ同水準まで戻しました。さらに、NYダウとS&Pの最高値更新が続いたことで14日(木)も△154円の16,385円、15日(金)は△111円の16,497円となりました。
15日(金)の動きは、海外株高に加え為替が一時106円台前半までの円安進行となったことで、後場すぐに△221円の16,607円をつけましたが、大引けにかけては上げ幅を縮小し△111円の16,497円で引けました。上昇の内容をみるとファーストリテイリングがストップ高で指数の196円分となっていますので、日経平均はマイナスということになります。
日本市場の引け後のアメリカ市場では、上昇一服となって指数はマチマチとなり、NYダウのみが△10ドルの18,516ドルと4日連続で史上最高値更新となりました。為替もドル高一服となりシカゴ日経先物は▼95円の16,485円となっていました。
連休明けの今週は、先週末にアメリカ市場の引け後にトルコでクーデターが起こりカントリーリスクからの相場への影響を心配しましたが、すぐに鎮圧されたことで7月18日(月)のアメリカ市場では、ドルが買い戻され(106円台の円安へ)、NYダウとS&Pは史上最高値更新が続くことになりました。
今週は、カントリーリスクは後退したものの、チャートでみてわかりますように16,550~16,850円のゾーンは過去の累積売買高が膨らんでいるところであり、戻り売りが出るところです。ここを突破するには売買代金が増加することがポイントですが、28~29日の日銀金融政策決定会合での追加緩和期待が大きいことで、売買代金が増加するかどうか注目するところです。又、為替が105~108円のレンジが想定され、108円を目指せば、輸出関連企業が買い戻されて日経平均は16,550~16,850円のゾーンの上限を目指すことになると思われます。
7月19日(火)は、昨日のアメリカ株式の最高値更新と1ドル=106円台の円安を好感し6日続伸となりました。前場は上げ幅を縮める場面もありましたが、任天堂の連騰や金融政策決定会合への期待もあり、引けにかけて一段高となって△225円の16,723円で引けました。
先週の予想では、15,000~18,000円のボックス相場の中で、15,000円水準の攻防を想定し1ドル=100円を守れば15,000円を守って15,000~16,000円のレンジの動きとなり、16,000円を突破できなければ戻りを試したあと再下落としました。
しかし、11日(月)に参議院選挙での与党の勝利と欧米株高を背景に△601円の15,708円となり、12日(火)は△386円の16,096円となって柴田罫線で買転換となり、当面の2月12日と6月24日のダブル底を確認した形となりました。16,000円を終値で突破したことで、さらに上昇が継続し週末には5日連続の上昇となって△111円の16,497円で引けました。
先週末にトルコでクーデターが起こりました。(その後、政府によって鎮圧)が取引時間外でしたので、相場には織り込まれていません。鎮圧されたとしてフランスのテロを始め、海外のカントリーリスク要因となりますので、それが今週どう影響するのかとなりそうです。今週は、チャートでみると16,500~16,800円水準までは、過去の累積売買高が大きいところであり、又、2月12日の14,865円からの上昇トレンドライン(B)にアタマを押さえられるところですので、市場ボリュームの増加が維持される必要があります。今週は16,100~16,600円の間でのもみあいが基本となりそうです。
7月19日(火)は、昨日のNYダウ、S&Pの史上最高値更新が続き為替が106円台の円安となっていたことで、6日続伸となって前場は16,600円を回復し、上げ幅を縮める場面もありましたが、後場になると日銀の金融政策決定会合への期待が高まり△225円の16,723円で引けました。目先は上値が重たいところにきています。
先週の予測では、6月雇用統計の発表も終わり経済指標の発表も少ないことから一服する場面としました。目先的には、そのまま上昇して昨年の5月19日の18,351ドルを上回らなければ、いったん調整もとしました。
結果的には、6月雇用統計の予想を大きくこえた結果が相場を押し上げ、生産者物価指数や小売売上高も予想を上回ったことで、昨年の18,351ドルを上回って史上最高値更新となり、週末の7月15日(金)は18,557ドルまで上昇して△10ドルの18,516ドルで引けました。
今週は、先週1週間を通して上昇し、経済指標の予想を上回る結果を受けて、NYダウは3日連続の最高値更新となったことで、多少過熱感がでて上値は重くなりそうです。又、経済指標が好調なことから一時後退していた利上げ予想が再燃しつつあります。今週は4-6月期の決算のピークを迎えるので決算内容に左右される展開も想定されます。
先週の予測では、6月雇用統計は予想を上回ったにもかかわらず、早期利上げにつながらず10年債利回りは史上最低水準となっていたことで、ドル・円は下値余地をさぐる可能性があるとし100円を切る場合も想定しました。
結果的には、週始めこそ1ドル=100円台で推移していましたが、その後は欧米の株高に対応して日本株も上昇し、つれて円安方向の動きとなりました。安部首相とバーナンキ元FRB議長との会合で政策のお金をばらまく「ヘリコプター政策」検討の思惑から円安が進み15日(金)には一時106円台までのドル買い・円売りとなりました。
今週も、日本政府と日銀の金融緩和への期待とアメリカ経済の経済指標が好調なことから再び利上げ予想が再燃しかかっており、ドル買い・円売りの基調となります。但し、106円台は6月24日のイギリスのEU離脱前の106.84円のフシがあり、ここを突破すれが108円台を目指すことになると思われます。逆にドルが売られる場合は、本格化する決算が予想を下回るものが多かったりトランプ氏の共和党正式指名となる場合です。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
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※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
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1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
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