先週の予測では、週末の26日(金)にイエレン議長の講演を前に様子見ムードが続くことになるとし、チャート分析では16,000~17,000円のボックス圏の中で16,300~16,800円の動きを想定しました。結果的に薄商いの中でもみあいが続き高値は23日(火)の16,663円、安値は26日(金)の16,320円と想定内の動きとなりました。
週初めの22日(月)は、為替がやや円安となって101円に接近していることで△52円の16,598円と続伸となるものの、23日(火)は、再び円が100円に接近したことやETFの買いが入らなかったことで▼110円の16,497円と16,500円を割りました。24日(水)は、円高一服で△90円の16,597円と反発、25日(木)は▼41円の16,555円の反落と材料不足のため薄商いの中を、もみあう展開に終始しました。22~25日までの4日間は、売買代金が連続で2兆円を下回るという状況でした。週末の26日(金)は、この日の引け後のイエレン議長の講演を見極めたいムードのなか、ポジション調整や日経平均採用銘柄の入れ替えに伴う一時的な需給のかたよりから値ガサ株に売りが出て、後場の取引開始直後に▼235円の16,320円をつけて安値圏でのもみあいとなって▼195円の16,360円で引けました。
日本市場の引け後の注目とされたイエレン議長の講演は、経済指標の改善からは利上げすべき状況がととのってきたと表明し、具体的な時期のタイミングには言及されなかったが、年内利上げが意識される動きとなりました。特にフィッシャーFRB副議長は、9月の利上げを否定しなかったことで年2回の利上げへの思惑もでてきました。今週末発表の8月雇用統計が利上げの判断材料になることを強調しました。これを受けて為替は、1ドル=101.94円まで上昇し、引けは101.84円となり、シカゴ日経先物は日米金利差の拡大期待から△190円の16,590円となっていました。
今週は、先週末のイエレン議長の前向きな早期利上げの可能性が強い発言を受け、ドル買い・円売りとなって、シカゴCMEが△190円の16,590円となったことで、週始めは大きく反発して始まることが想定されます。しかし、そのまま上昇することは考えにくくフィッシャーFRB副議長が9月の利上げを否定せず、8月雇用統計が判断材料になると述べたことで戻りを試したあとは、週末の8月雇用統計の発表を控え様子見となるものと思われます。又、9月4日(日)、5日(月)に、20カ国首脳会議が中国で開催されますので、上値追いは難しく当面は16,000~17,000円のボックス相場の中の動きとなりそうです。前回、16,550~16,850円の価格帯出来高が膨らんでいるゾーンを突破して8月12日(金)に16,943円まで上昇し、その後再び8月26日(金)に16,320円まで下落しましたので、再度チャレンジという形になりました。当面は16,943円が上値抵抗ラインとなるところです。又、9月5日のレイバーデーまでは、海外勢が休みなので資金の流れも限定されますので上値を追うのは難しいと考えられます。今週は、大きな方向性は出にくいものの、年内利上げの可能性が高まり円安方向となり、下値ではETFの買い期待があることから日本株式にとってはプラスとなります。
8月29日(月)は、アメリカでの利上げ観測を背景に円安が進行したことで、輸出関連株中心に買い戻し優勢となり、△376円の16,737円と16,700円台を回復する大幅反発となりました。しかし、出来高は16億1,667万株、売買代金は1兆8,027億円と低水準であり、売りものが止まった中での買い戻し中心であることがわかります。さらに円安進行となって市場ボリュームが増加しなければ、ここから上は限定的と思われます。
先週は、16,000~17,000円のボックス圏の中で、8月12日の16,943円に到達することなく下落となったことで、ETF買いで限定的ながら下値を切り下げる展開となり、16,300~16,800円の間の動きとなりました。
結果的に、8月22日(月)~25日(木)までは、週末を控えて様子見となり売買代金は4日連続で2兆円を割り込み、16,500円水準でもみあったあと8月26日(金)は16,320円まで下げて▼195円の16,360円で引けました。
今週は、先週末のイエレン議長の早期利上げの可能性の発言でドルが買われ、100円台前半から101.94円まで上昇し、シカゴのCMEが大証比△190円の16,590円となっていることで、週初めは高寄りして始まることになりますが、その後もドルが堅調であれば日米金利差拡大期待から戻りを試すことと考えられます。しかし、戻りを試したあとは、週末のアメリカの雇用統計や9月4日(日)~5日(月)のG20首脳会談を控えているために再び様子見となりそうです。8月26日(金)の安値16,320円と8月12日(金)の高値16,943円のレンジの中での値動きが想定されます。
8月29日(月)は、△270円の16,631円で寄り付いたあと、102円台前半の円安を好感し輸出関連銘柄の買い戻しを中心に一段高となって一時16,764円まで上昇し、終値は△376円の16,737円で引けました。但し、売買代金は2兆円を割る薄商いであり、売りもの薄の中を買い戻し中心で上昇したことになります。
先週の予測では、週末の26日(金)にイエレン議長の講演を控え様子見ムードから、前週と同じく高値圏でのもみあいが続くとしました。イエレン議長の発言の中で早期利上げに前向きな内容がでるかどうかが注目としました。
結果的に、イエレン議長の講演を前に様子見が続くものの、原油価格の上下動に反応する形で高値圏のもみあいが続き、月曜~木曜までの間は高値が8月23日(火)の18,631ドル、安値が8月25日(木)の18,431ドルとなっていました。8月26日(金)のイエレン議長の講演では、早期利上げを示唆する発言となったことで、ドルが100.66円から101.94円まで買われ、NYダウはドル高を嫌気して18,335ドルまで売られ、終値は▼53ドルの18,395ドルでした。
今週は、月初めに入ることで多くの経済指標の発表がありますが、注目は週末の8月雇用統計となります。イエレン議長が早期利上げを示唆するとともにフィッシャーFRB副議長が9月の利上げも否定せず、8月雇用統計が1つの判断材料になると発言していることで、週末までは様子見ムードが続き高値圏でのもみあいとなりそうです。
先週の予測では、利上げの時期をめぐって強弱感が対立し、26日(金)のイエレン議長の講演で年内利上げに注目することになるとし99~102円のレンジを想定。
8月22日(月)~25日(木)までの間は8月23日(火)の99.94円をドルの安値に100円台後半までのもみあいとなっていましたが、8月26日(金)にイエレン議長の講演で早期利上げの可能性が表明されると一気に101.94円まで買われ101.84円で引けました。
今週は、先週末のイエレン議長の早期利上げへの前向きな発言を受け、ドルは底堅い展開が想定されます。9月利上げの可能性については週末の8月雇用統計が判断材料になるということから、ドルが戻したあとは様子見となりそうです。101~104円のレンジを想定。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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