先週の予測では、前週の日銀金融政策決定会合とFOMCという日米の大きなイベントが通過したものの、トレンドを変えるような材料とはならなかったために、日米ともにこれまでのボックス圏の動きが続くとしました。日本株式はアメリカの早期利上げが後退することで日米金利差拡大の期待が後退し、ドル安・円高の基調となりますが、円高による日本市場の下落は、NYダウの上昇によって日本株の割安から下値がサポートされることになります。ただし為替が現水準のままであれば、輸出企業に下方修正リスクがでてきますので、下値サポートも限界があります。 チャートをみると週足で13週移動平均線と26週移動平均線が2年2カ月ぶりにゴールデンクロスとなり、新たな売買シグナルとみれば9月2日(金)の16,946円の高値を終値で突破することができれば一段高になるという形です。先週は16,300~16,900円の中での動きを想定しました。
結果的には、想定したレンジの中での日々大きな上下動を繰り返す動きとなり、安値は27日(火)の16,285円、高値は29日(木)の16,756円、週の終値は16,449円となりましたが、日々3ケタの値幅の荒い動きでした。先週の日経平均の動きは以下のようでした。
週始めの26日(月)は、前週末の欧米株式の下落と円高を受けて▼209円の16,544円、27日(火)は、前場は、ドイツ銀行の信用不安から欧米株式が大幅下落したのを受け、一時▼259円の16,285円まで急落するものの、後場には円高一服とアメリカのテレビ討論会でクリントン優勢と伝わって△139円の16,683円と反発、28日(水)は、ドイツ銀行の信用不安からドルも売られ、リスク回避の円買いとなって海外では100.09円の円高となっていたことを嫌気し▼218円の16,465円と大幅反落。29日(木)は、OPECの減産合意が成立したことで欧米株式が上昇し、これを受けて為替も1ドル=101円台の円安となったことで、日経平均も△288円の16,693円と大幅反発。週末の30日(金)は、再びドイツ銀行の信用不安からアメリカ株式は下落し、▼243円の16,449円の大幅反落となりました。
以上をみてみると、日本株式は自主性のほとんどない市場となっており、外国人の日本株売りが続いています。
30日(金)の日本市場の引け後のアメリカ市場では、再びドイツ銀行の信用不安が後退したことや、OPECの減産合意を背景に原油価格が上昇していることでNYダウは△164ドルの18,308ドルと反発して引けました。シカゴの日経先物も△170円の16,560円となっていました。
今週も戻りのあとは、海外の政治、金融情勢の不安が残り、又、アメリカの年内利上げへの思惑がくすぶる中、週末の雇用統計を控え様子見ムードとなるため、基本は先週と同じく16,300~16,900円のレンジ内での動きとなりそうです。アメリカ株式が史上最高値圏での動きとなっており、日本株は割安感となっているもののボックスを上にぬけて上昇できないでいます。その背景には、円高推移となっているため輸出企業の業績の拡大期待がしぼみ、日本の金融政策のみに頼った成長戦略の手詰まりから、海外勢が日本株離れを加速させています。今年の1月から9月までの間に約6兆円の日本株を売り超しており、売超額はブラックマンデー暴落のあった1987年を抜き最大となる可能性があるとされています。アベノミクスへの期待がなくなってきていることを示しています。
外国人の売りを日銀のETF買いで支えていますが、これがチャートを見た時、一時的にも上値を試すようにみられる要因の1つかもしれません。つまり、本来ならば現在の100円に近い円高であれば、もっと下げるところですが、日銀の買いで支えており、これはPKO(株価維持政策)であり、相場をゆがめていることになります。日銀の資金には限界がありますので、支えきれなくなった時には、ミニ暴落が起こります。その場合は、戻りが大きければ大きいほど下げも大きくなります。いずれその可能性がありますが、その時が本当の買い時となると思われます。現在の16,000~17,000円のボックスを突破して、18,000円を上限とするボックスに移行する可能性もありますが、海外環境をみると欧州の信用不安など再燃する懸念材料があり、何が起きるかわかりません。リスクを取れる人は好業績銘柄や政策テーマにのる銘柄の安いところを損切りポイントを決めて投資し、10%ぐらいで利食いしていくスタンスとなります。
10月3日(月)は、先週末にドイツ銀行の信用不安が再び後退したことで、アメリカ株式が反発し円安にふれたことで買い先行となり、△116円の16,566円で寄り付きました。その後△202円の16,652円まで上昇しましたが、ここからは戻り売りに押される展開となり、△148円の16,598円で引けました。欧州信用不安や原油の減産合意も不透明なところがあり、又、週末の9月雇用統計まであることで様子見気分の展開が続きそうです。
先週の予測では、9月26日(月)の臨時国会を控えて政策期待が高まり、海外情勢によって為替に左右される展開となるもののチャートの形からは、16,320~16,946円の中の動きとなり、16,320円を守って16,946円を上回ればレンジが一段上に上がるとしました。
しかし、結果的にはドイツ銀行の経営不安、日銀の金融政策の複雑さへの失望、OPECの原油減産合意、テレビ討論会でのクリントンの優勢など好悪材料が日替わりとなり、大きな上下動を繰り返す動きとなりました。安値は9月27日(火)の16,285円、高値は9月29日(木)の16,756円で週の終値は16,449円でした。
今週は、週明けはドイツ銀行の経営不安の後退やテレビ討論会でのクリントンの優勢、OPECの原油減産合意で海外株式が反発した流れから、自律反発スタートが想定されますが、今週は、週末にアメリカの9月雇用統計が控えており、内容によっては年内利上げが期待されることから、戻りのあとは様子見となってもみあう展開となりそうです。16,000~17,000円のボックスの中で16,300~16,800円の動きが想定されます。
10月3日(月)は、先週末のアメリカ株高、円安を受けてシカゴCMEも△170円の16,560円となっていたことで、△116円の16,566円とサヤ寄せし、△202円の16,652円まで上昇するものの戻り売りに押されて△148円の16,598円で引けました。
先週の予測では、年内利上げの可能性もありイエレン議長や地区連銀総裁の講演内容によって、利上げの時期をめぐって相場が上下動することになるとし、その場合でも18,000~18,600ドルのレンジ内での動きになるとしました。
結果的には、年内利上げが意識されるが、ドイツ銀行の資本不足懸念、OPECの原油減産合意、テレビ討論会でのクリントン候補有利など好悪材料が入り交じり日々3ケタの大きな上下動が繰り返されました。
但し、18,000~18,400ドルのレンジ内の動きでした。安値は9月27日(火)の18,052ドル、高値は9月29日(木)の18,366ドル、週の終値は△164ドルの18,308ドルでした。
今週も多くの経済指標の発表が予定され、内容によっては年内利上げが期待される動きとなりそうです。基本的には年内利上げが期待されればドル高・株安となり、利上げが後退すればドル売・株高の流れとなりますが、原油価格の動き次第ではどちらの方向にも影響を与えることになりそうです。週末の9月雇用統計が注目となります。但し、18,000~18,500ドルのレンジ内の動きが想定されます。
先週の予測では、イエレン議長は9月の利上げは見送ったもの、年内利上げの可能性を示唆しており、イエレン議長や複数の地区連銀総裁の講演があることから、内容によっては利上げのタイミングをめぐって金利はもみあう展開が想定されるとし、レンジを99.5~102.5円と想定しました。
結果的には、年内利上げが意識される中でドイツ銀行の資本不足や大統領候補のテレビ討論をめぐって想定内のもみあいとなりました。
9月27日(火)は、ドイツ銀行の資本不安からドル売りとなって、一時100.09円まで売られ、その後は9月29日(木)にドイツ銀行への信用不安が後退するとドルが101.84円まで買い戻され週末は101.35円で引けました。
今週は、年内利上げ期待もあるものの、FRBが金利見通しを下方修正していることで、利上げは年末にずれ込むとの見方も多く、ドル売り・円買いの基調にあるものの、今週のG20や9月雇用統計の思惑で、ドルが買われる場面も考えられます。利上げが延びても株高、原油高となればリスク回避の円買いが後退して、やや円安の方向も考えられます。99.5~102.5円のレンジでのもみあいとなりそうです。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
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