先週の予測では、大きなイベントもないため、為替が落ち着いていれば2万円を回復し、2万円台での値固めをする動きを想定しました。FOMCでの6月の追加利上げのあと年内もう1回の追加利上げが示唆されましたが、経済指標の強弱がでているため日米金利差拡大期待は広がらず、ドル買いはそれほど続かないとしました。
結果的に、欧米株高を受けて20日(火)に△162円の20,230円と年初来高値を更新しましたが、その後は利益確定売りに押され、週末は20,089円まで売られて△22円の20,132円と2万円台で引けました。
19日(月)は、前週末のNYダウが最高値を更新し、円高一服となっていることや、日米の大きなイベントが通過したことで、買い安心から△124円の20,067円と6カ月ぶりに2万円台を回復しました。しかし売買代金は2兆円を割り込んでいました。この日の欧米株式は、フランス国民議会選挙でマクロン氏が大勝したことでヨーロッパ株式が大幅高となり、この流れを受けてアメリカ株式も高くはじまり、これまで下げていたテクノロジー株が軒並み高となったことで、NYダウは△144ドルの21,528ドルと最高値を連続して更新しました。これを受けて20日(火)の日経平均は、為替も1ドル=111円台後半の円安に進んだことで、一時△250円の20,318円となり、ザラ場での6月2日(金)の20,239円を上回り、終値では△162円の20,230円と2015年8月18日(火)以来(1年10カ月ぶり)の高値となりました。
その後は、アメリカ株式も軟調となり、円安も一服したことで利益確定売りに押され21日(水)は▼91円の20,138円、22日(木)は▼28円の20,110円と2日続落し、週末の23日(金)は、20,089円まで下げて△22円の20,132円で引けました。
23日(金)のアメリカ市場は、このところ下げ続けていた原油価格が小幅ながら続伸したことでエネルギー株が買われ、テクノロジー株も買われたものの、一方で金融株は下落したため、主要指標はマチマチの動きとなりました。ナスダックは△28Pの6,265Pでしたが、NYダウは▼2ドルの21,394ドルと4日続落でした。シカゴの日経先物は△15円の20,095円となっていました。
今週も先週と同じく、大きなイベントはなく材料不足の中のもみあいで、3月期決算企業の株主総会の集中する中、個別材料を追いかける相場となりそうです。政治リスクとして7月2日(日)の東京都議選が意識され、自民党が大敗するようだと加計学園問題を抱えた安倍政権への不信(現在、支持率49%へ急落)から、相場に悪影響を与える可能性があります。但し、下げても限定的で、基本は下値は25日移動平均線(26日(月)時点、19,930円)と上値は6月20日(火)のザラ場高値20,318円というところです。
このところ材料不足で相場が盛り上がらないといわれていますが、外国人買いが減少してきているのが原因です。その理由の1つに、外国人は政治リスクを嫌いますので、日本の安倍政権に対する懸念が生じているのかもしれません。4~5月までは、外国人買いが続いていましたが、6月にはいると一転して売り圧力を強めています。直近の6月第2週(12-16日)の週は、先物を入れて5,723億円と大量の売り越しとなっています。このため売買代金が減少傾向にあり、このようなエネルギー不足では、PERの割安感を手掛かりに断続的に資金がはいって相場を下支えする程度の相場となっています。
6月26日(月)は、手がかり材料不足の中、やや円が弱含んだことで、一時△63円の20,196円まで上昇するものの、買い一巡後は上値重く小幅高の水準でこう着状態が続き、△20円の20,153円の小幅の続伸となりました。出来高13億9,560億株、売買代金1兆7,505億円とさらに低水準となっています。
先週の予測では、大きなイベントもなく材料不足のため、海外株式や為替が安定していれば、2万円台の値固めとなって中小型株の物色が続くことになるとしました。19,900~20,300円のレンジを想定しました。
結果的には、6月20日(火)こそ欧米の株高を受けてザラ場では20,318円まで上昇して△16円の20,230円と3日続伸し、1年10カ月ぶりの高値となりました。しかし、その後は材料不足で6月21日(水)は▼91円の20,138円、6月22日(木)は▼29円の20,110円と2日続落し、週末の6月23日(金)は20,089円まで下げて、終値は△22円の20,132円でした。2万円台の値固め進行中というところです。
今週は、株主総会シーズンにはいり、3月期決算企業の株主総会が集中するため、機関投資家は動きにくく、政治的には加計学園問題や都議選を控えており、外国人買いも様子見が続くことで、2万円台を維持できるかどうか注目となります。中小型株の物色は続いていますので、下げても限定的と思われます。相場のレンジは、下値は25日移動平均線(23日(金)時点、19,911円)で上値は6月20日(火)の20,318円となります。
先週の予測では、6月利上げが決定し、さらに追加利上げがもう1回示唆されたことで、相場は強気になりそうですが、トランプ大統領の政治リスクがあり、経済政策の実行が遅れることで最高値更新といっても上昇は続かず、最高値圏でのもみあいが続くとしました。
結果的に、6月20日(火)こそザラ場で21,535ドルの最高値更新となりましたが、その後は小幅ながら4日続落の21,394ドルで引けました。6月19日(月)は、フランス国民議会選挙を好感したヨーロッパ株式の上昇を引き継ぎ、アメリカ株式も大幅上昇、特に相場の重しとなっていたテクノロジー株が上昇し、国債利回りの上昇で金融株も高くなり、△144ドルの21,528ドルの最高値更新となりました。6月20日(火)にザラ場で21,535ドルをつけたあとは反落となり4日続落で引けました。
柴田罫線では、2013年10月9日(水)の14,719ドルからの上昇トレンド(A)の下値斜線で終値ではアタマを押さえられる形となっています。
今週は、上院でのオバマケア代替法案が早期に採択されるのかどうか注目となります。否決されたり調整が長引くようだと、トランプ政権の柱である大幅減税を盛り込んだ税制改革の成立が遅れることになり、株式相場にはマイナス要因となります。それがハッキリするまでは、これまでのように最高値圏でのもみあいが続くことになりそうです。
先週の予測では、FOMCでの6月利上げ決定後、年内あと1回の追加利上げが示唆されたものの、市場は強気の見方に懐疑的になっていることで、長期金利の上昇は上値が重いためドルも上値が重くなり、109~112円のレンジ内の動きとしました。
結果的には、111円をはさんだ狭い範囲でのもみあいとなりました。インフレ鈍化の思惑から追加利上げに対する疑問が広がりましたが、日米の金利差を見込んだドル買いは縮小せず、110円台後半で下げ渋りました。
6月19日(月)の110.75円をドルの安値とし、6月20日(火)の111.79円をドルの高値とする狭いレンジでもみあい、週末の6月23日(金)の引け値は111.31円でした。
今週も、FRBの追加利上げへの懐疑的な見方が残っており、今後の利上げの方向を見極める方向感のない展開となりそうです。6月29日(木)の1-3月期GDPの内容により、インフレ鈍化が強まれば追加利上げ継続への疑問が高まり、ドル売りが強まる可能性があります。そうでなければドルは狭い範囲のもみあいとなって110~112円台でのレンジとなりそうです。
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出島昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
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※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
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※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。
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取引金額 取引手数料
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〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
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