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2017年07月11日

第387回 今週は、為替の動きに注目。円安基調だがSQ算出日の週で乱高下も

先週は、20,197円を高値にもみあって週後半は2万円割れ

先週の予測では、東京都議選の大敗を受けてのスタートは、安倍政権の基盤が揺らぐことになるが目先的には苦戦はすでにマスコミ等のニュースでわかっており、6月30日(金)の一時2万円を切る下げはそれを織り込んでいるとし、アメリカ市場の動き(休日や週末の6月雇用時統計など)に合わせて、日本市場も様子見ムードが続き、25日移動平均線水準である2万円を安値に下値固めを想定しました。

結果的には、為替は1ドル=113円台で安定していたものの、7月6日(木)に手がかり材料不足から▼87円の19,994円と25日移動平均線を切ったことで目先下放れの形となり、週末の7日(金)は▼64円の19,929円と続落しました。

7月3日(月)は、前日の都議選の自民党大敗はすでに織り込まれており、逆に寄り前発表の6月日銀短観が予想を上回ったことで買い先行となり、一時△62円の20,096円まで上昇し、大引けは△22円の20,055円でした。4日(火)は前日のNYダウと欧州株高、さらに1ドル=113円台への円安を好感し、△136円の20,192円で寄り付きましたが、その後伸び悩み、この日は北朝鮮のミサイル発射(大陸間弾道弾)があり、後場になると下げに転じ▼23円の20,032円と25日移動平均線水準で止まりました。5日(水)は、前日のアメリカ市場は休場で手がかり材料に乏しい中、先物売りに押されて一時▼143円の19,888円まで下げましたが、後場になると日銀のETF買いをきっかけに先物にまとまった買いが入り、大引け近くにプラスに転換し、△49円の20,081円で引けました。日銀のETF買いは国による株式市場の買い支えであり(PKO:価格維持操作)、相場をよわめることになるのでどこかでその悪影響がでてくることになりそうです。

6日(木)は、アメリカの6月雇用統計やG20を控えて様子見ムード強く、終値では6月16日(金)以来の3週間ぶりの2万円割れと同時に25日移動平均線(この時点で20,052円)を割って引けました。そのためこの日のチャート分析で、下値はサポートしてきた25日移動平均線を切ってきたことは注意が必要で、その背景には欧米の量的緩和から利上げへの方向転換や北朝鮮問題、さらに都議選での自民党大敗による安倍政権への懸念の高まりを不安視するものであり、いったん調整入りする可能性もアタマに入れておく必要がありそうです。

6日(木)のアメリカ市場は、6月ADP雇用統計が予想を下回ったことで、7日(金)の6月雇用統計への期待がしぼみ、また、アメリカのバランスシートの縮小や欧州中央銀行、イギリス中央銀行の金融正常化への動きによって世界的な債券利回りが上昇となったことで、アメリカ株式は全面安となりました。これを受けて7日(金)の日本市場は▼137円の19,856円で寄り付き、その後は日銀が国債買い入れの増額と2月以来の指値オペを実施すると円が全面安となって113.84円まで売られました。これによって日経平均は戻りを試して一時▼14円の19,979円となりましたが、2万円は回復できず▼64円の19,929円の終値となりました。

7日(金)のアメリカ市場は、前日のADP雇用統計とは逆に6月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想の+17.9万人を大きく上回る+22.2万人となったことで、アメリカ経済に対する安心感が広がり、NYダウは△94ドルの21,414ドルと反発しました。利上げ観測が高まり日米金利差拡大期待から一時1ドル=114.18円までドルが買われましたが、1ドル=113.91円で引けました。シカゴ日経先物は△70円の20,020円でした。

今週は、為替の動きに注目。25日移動平均線を回復して守れるかどうか

先週は、日経平均は2万円割れで引けたものの、アメリカ市場では6月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大きく上回ったことで、ドルが買われて債券利回りが上昇し、為替は一時1ドル=114.18円と114円のフシを突破しました。シカゴ日経先物は△70円の20,020円と2万円台を回復していることで、為替の円安が続くようなら25日移動平均線(7日(金)時点20,038円)を上回ってくる可能性があります。目先、ドル買い・円売りが続く可能性があるのはアメリカに続いてヨーロッパも早期利上げの流れがでてきており、これに対して日銀は7日(金)に国債買い入れの増額と5カ月ぶりの指値オペを発表して長期金利の上昇を抑制する姿勢を明確にしたことで、先進国通貨に対して円の全面安という動きになってきたためです。12日(水)のイエレン議長の議会証言で、今後の金融政策の方向やバランスシートの縮小の具体的スケジュールによって利上げ観測がさらに高まれば、日米金利差拡大期待からドル買い・円売りがさらに進むことになると思われます。そうなると目先、日経平均は25日移動平均線を上回って再び2万円台固めにはいることも考えられます。為替の直近のドルの高値は5月10日(水)の1ドル=114.37円ですので、これを突破できるともう一段の円安も考えられ、そうなると日経平均も6月20日(火)の20,318円を試す動きが想定されます。逆にアメリカの利上げ観測が後退すると円安一服となり、安倍政権の政局不安(支持率が30%台前半へ急落)に目が向き、円高という場面もでてくると考えられます。そうなって、もし大きく下げる場面がでてくれば足元の業績は好調なので買い時となりそうです。日経平均は安定しているようにみえますが、業種別では下落に転じる銘柄が増えてきていますので、どこかで4月17日(月)の18,224円からの短期上昇の調整が起こる可能性があります。今週はSQ値の清算日の週ですので、乱高下の可能性もあります。

以上を考えるとリスクを少なくする投資スタンスは、新規に買っていくには中途半端な位置だと考えられます。

(指標)日経平均

先週の予測では、7月2日(日)の都議選での自民党敗北は織り込まれている可能性高く、アメリカ市場は休日をはさんで週末は雇用統計もあり、様子見ムードとなるため日経平均も材料不足で基本は下値は25日移動平均線にサポートされ、上値は20,300円水準としました。

結果的には、7月5日(水)までは終値ベースで25日移動平均線を守って20,000円台を守っていました。7月6日(木)に▼87円の19,994円(この日25日移動平均線20,052円)と2万円を切りました。そして週末の7月7日(金)は前日の欧米株安を嫌気して▼64円の19,929円で引けました。7月6日(木)に分析したように欧米の金利引き上げ方向や安倍政権への懸念から売り物がでているようです。

今週は先週末のアメリカでの6月雇用統計は予想を大きく上回り、為替が一時1ドル=114.18円までのドル高・円安となったことで、買い先行で始まるものと思われます。為替が1ドル=114円を突破して円安基調となっていますので、25日移動平均線を上回って、その後ここを守れるかどうかとなりそうです。今週は、SQ値の清算日ですので乱高下の可能性もあります。19,900~20,300円の中でのもみあいを想定。

日経平均

(指標)NYダウ

先週の予測では、アメリカ市場は7月4日(火)に独立記念日で休場をはさみ、週末の7月7日(金)は雇用統計の発表やG20を控え、様子見が続くことになるとしました。Mata

、6月雇用統計がよければ追加利上げ観測が高まるため注目としました。

結果的には、大きなもみあいとなり週を通じては3指標ともわずかに上昇して引けました。7月3日(月)は6月ISM製造業景気指数が3年ぶりの高水準となり、原油価格も大幅上昇したことでNYダウはザラ場では最高値更新となりましたが、終値では△129ドルの21,479ドルでした。休日明けの7月5日(水)は、NYダウは変わらずでしたがナスダック、S&Pは上昇となりました。7月6日(木)は6月のADP雇用統計が予想を大きく下回り、さらにヨーロッパの中央銀行が金融正常化の方向を示したことで、世界的な債券利回りが上昇となり、アメリカ株式は全面安となり、NYダウは▼158ドルの21,320ドルでした。しかし週末の6月雇用統計は予想を大きく上回ったことで△94ドルの21,414ドルと反発して引けました。

今週も最高値圏でのもみあいが基本ですが、12日(水)のイエレン議長の議会証言の中でバランスシート縮小のスケジュールや今後の金融政策についての方向について何らかの示唆が与えられるかどうかに注目となりそうです。これまではアメリカだけの利上げはアメリカ株式の上昇という結果をもたらしていますが、ヨーロッパも早期利上げの動きになってきており、世界の主要国が利上げの動きになってくると、株価にはマイナス要因となってくる可能性があります。また、オバマケア代替法案の成立が遅れるとトランプ政権の目玉である減税政策も遅れ、株式市場にはマイナス要因となってきます。当面注意する必要があります。

NYダウ

(指標)ドル/円

先週の予測では、安倍政権の政局不安が高まればリスク回避の円高も考えられますが、アメリカの経済指標が予想を上回れば日米金利差拡大観測からドル買い・円売りとなるとしました。

結局、先週はアメリカの雇用拡大が続いていることでドルが買われてきましたが、週末の6月雇用統計では失業率は前月よりもやや悪化したものの、非農業部門雇用者数は予想を大きく上回り、債券利回りも上昇したことで日米金利差拡大期待からドルは一時114.18円まで買われ、113.91円で引けました。

今週は、イエレン議長の議会証言でバランスシートの具体的スケジュールや追加の利上げについて何らかの示唆がでるのかどうか注目となりそうです。利上げ観測が高まれば5月10日(水)の直近の高値114.37円が上値ラインとなりますが、14日(金)のアメリカの6月消費者物価指数が予想を下回れば、利上げ期待が後退して金利上昇一服となり、ドルはもみあいとなります。113~114.5円のレンジを想定。

ドル/円

本資料は情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。お客様ご自身で投資の最終決定をおこなってください。本資料の内容は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手・編集したものですが、その情報源の確実性まで保証するものではありません。なお、本資料の内容は、予告なしに変更することがあります。

出島昇

柴田罫線実践教室

株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析をおこなってまいります。

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国内株式のリスクと費用について

■国内株式 国内ETF/ETN 上場新株予約権証券(ライツ)

【株式等のお取引にかかるリスク】

株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

【信用取引にかかるリスク】

信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

【株式等のお取引にかかる費用】

国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。

〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。

〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)

〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)

〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)

超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。

〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。

【かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)にかかるリスクおよび費用】 

リスクについて
かぶミニ®の取扱い銘柄については市場環境等により、取扱いを停止する場合があります。
費用について
売買手数料は無料です。

かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。

  • カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引には、上記の売買手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が20%です。委託保証金の保証金率が20%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。
    レバレッジ型ETF等の一部の銘柄の場合や市場区分、市場の状況等により、30%を上回る委託保証金が必要な場合がありますので、ご注意ください。

【貸株サービス・信用貸株にかかるリスクおよび費用】

(貸株サービスのみ)

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