2022年11月16日配信
積立投資家の皆様、本日もお疲れ様です。楽天証券の山口です。
毎週水曜日の「元気が出るニュースレター【#積クラ通信】」をお届けいたします。
本ニュースレターでは、積立投資家のお客様に役立つ「資産形成がうまくいくヒント」をお伝えしてまいります。
先週までお届けしてまいりました「出口戦略」について、いかがでしたでしょうか?
お客様からのコメントでは、「出口戦略に関する情報は少なかったので、参考になった」との声をいただきました。
資産形成を始めたは良いものの、どう終えていったらよいのか分からない…そんな方は、是非このニュースレターを振り返ってみてくださいね。
アーカイブページも順次更新いたしますので、更新後に改めてお知らせいたします。
さて、先日皆様から今後のテーマを募集させていただきましたが、その中でもご質問が多かったのが資産の分散や資産配分に関するものでした。
このあたりもなかなか情報が少なく、自分で考えるには難しいテーマですよね。
そこで、今週からは「資産の分散」についてお伝えしてまいりたいと思います。
まずは、お客様からの質問を具体例に、資産の分散方法や分散の効果など、基本知識からお伝えいたします!
お客様からのご質問
「分散投資の為、Aファンド(※ここでは名称は伏せますが、低リスク型のバランスファンド)を買っています。
コロナの影響か、このところずっと下がり続けています。
保険の為にこのファンドを選んだのですが、意味があるのか疑問を感じ始めてるいるのです。
このまま買い続けて良いものなのでしょうか?
また、老後をこのファンド一本にして運用しながら切り崩そうと思っていたのですが、今の状況を見ると老後に同じような状態になった時が不安です。債券の方が良いのでしょうか?」
ご質問、ありがとうございます!
資産分散の一環として、バランスファンドを保有されている、という方もいらっしゃるかと思います。
バランスファンドとは、株式、債券、リートなどの複数の資産を、あらかじめ定められた配分で運用、もしくはルールに沿って配分を変更しながら運用するようなファンドです。
これにより、ファンドを一つ保有することで、多様な資産に分散投資を行うことが可能です。
ただ、バランスファンドと一口に言っても、上記の通りファンドによって資産配分が大きく異なりますので、資産配分によってリスク水準も大きく異なります。
一般的に、債券などの安定資産の比率が高いファンドは低リスク、株式やリートなどの成長資産の比率が高い場合は高リスクとなります。
この比率は、ファンドの目論見書やマンスリーレポートなどで、資産配分の方針や現状の中身を見ていただかないと分かりません。
さて、お客様が保有されているファンドは、比較的債券比率の高い低リスクファンドです。
もし、お客様がこのファンドの他に株式ファンドを保有されている場合、分散効果を狙ううえでこのような低リスク型のバランスファンドを選択いただくのは、正解といえるでしょう!
一般的に、株式と債券は逆相関(値動きの方向性が異なる)の関係が成立することが多く、どちらかが下がっている時には、どちらかが上昇している…といった具合に、値下がりを補い合うことができます。
株式市場が大きく下落している時には、債券市場に資金が逃避し、金利が下落し債券価格が上昇する…といったことがよく起こるためです。
このように、分散投資の際は、「値動きが異なる資産に分散を行う」というのがセオリーです。
また、バランスファンドの中でも、債券比率の高い低リスクファンドであれば、株式ファンドとは違った値動きになりやすく、株式比率が高めのファンドであれば、当然ながら株式ファンドの値動きと近しくなってきます。
このため、バランスファンドで分散を行うとすれば、株式ファンドとの分散を考えるうえでは、債券比率の高い低リスクファンドを選択いただくのがよいでしょう。
ただ、もちろん、バランスファンドでなくとも、債券単体のファンドなどでも分散投資を行うことは可能です。
では、お客様の最後のご質問に戻ってみましょう。
「Aファンド(お持ちの低リスクバランスファンド)が下がり続けているため、債券の方が良いのでしょうか?」というご質問です。
このファンドではなく債券単体のファンドを持っていれば、この期間、より良いパフォーマンスになっていたのか?
この答えは「NO」です。
ご質問にもあるように、たしかにお持ちのAファンドは年初来下落を続けており、「分散投資のために持ち始めたものの、このままこのファンドを買い続けても良いのか?」と不安になってしまうのも無理はありません。
しかし実は、このファンドの年初来の大きな下落要因は「債券市場の下落」だったのです。
つまり、債券単品を保有していた場合には、さらに大きく価格が下がっていたことになります。
このように、バランスファンドに投資するうえでは、下落の要因をしっかりと理解することが必要です。
また、その他にも、分散投資を行ううえでは、様々な見るべきポイントや注意点があります。
次回以降、下記のポイントについてご説明してまいります!
投資信託は、商品によりその投資対象や投資方針、買付手数料等の費用が異なりますので、当該商品の目論見書、契約締結前交付書面等をよくお読みになり、内容について十分にご理解いただくよう、お願いいたします。
各商品は、銘柄ごとに設定された買付又は換金手数料(最大税込4.40%)およびファンドの管理費用(含む信託報酬)等の諸経費をご負担いただく場合があります。また、一部の投資信託には、原則として換金できない期間(クローズド期間)が設けられている場合があります。
買付・換金手数料、ファンドの管理費用(含む信託報酬)、信託財産留保額以外にお客様にご負担いただく「その他の費用・手数料等」には、信託財産にかかる監査報酬、信託財産にかかる租税、信託事務の処理に関する諸費用、組入有価証券の売買委託手数料、外貨建資産の保管等に要する費用、受託会社の立替えた立替金の利息等がありますが、詳細につきましては「目論見書」で必ずご確認いただきますようお願いいたします。
また、「その他の費用・手数料等」については、資産規模や運用状況によって変動したり、保有期間によって異なったりしますので、事前に料率や上限額を表示することはできません。
投資信託は、預貯金とは異なり元本が保証されている金融商品ではありません。下記コンテンツでは、毎月分配型ファンドの分配金の支払われ方および通貨選択型の収益に関するご案内をしております。投資家の皆様につきましては、当該ファンドへの投資をご検討なさる前にぜひご確認くださいますようお願い申し上げます。