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新宿、渋谷と東京中西部の八王子、多摩、武蔵野地区を結ぶ京王電鉄（9008）。沿線には吉祥寺、下北沢、笹塚など「住みたい街」ランキング上位に登場する、おしゃれな街もたくさんあります。
登山・ハイキングスポットとして東京都民の憩いの場になっている高尾山をはじめ、多摩動物公園、京王百草園、東京競馬場、Jリーグ「FC東京」の本拠地でもある味の素スタジアムといったレジャースポットも豊富です。
そんな京王電鉄の魅力を存分に味わえるのが同社の株を保有すると年2回贈呈される株主優待です（京王電鉄の株主優待制度の詳細を確認する）。
3月・9月末に100株（投資金額約39万3,700円。2025年2月13日 終値で計算、以下同）を保有していると、京王電鉄全線に無料で乗車できる電車全線優待乗車券2枚（年間で合計4枚）が贈呈されます。
京王線沿線に住んでいない人にとっても、この優待乗車券は非常に便利。例えば「桜が咲く季節だから高尾山にハイキングに行こう、ついでに名物のとろろそばも食べよう」と思ったとき、優待乗車券2枚を使えば新宿・渋谷から高尾山口までの乗車料金往復860円（430円×2）が無料になります。
贈呈される電車優待乗車券は200株（投資金額約78万7,400円）保有だと4枚（年間8枚）、その後も保有株数が200株増えるごとに4枚（年間8枚）ずつ116枚まで増えていきます（年間最大232枚）。
1,000株（投資金額約393万7,000円）以上保有の株主は優待乗車券を新宿～松本、長野、安曇野・白馬、飛騨高山を結ぶ高速バス優待券に交換することもできます。
また1,000株以上を3年以上保有すると優待乗車券が追加で8枚、京王高尾山温泉／極楽湯入館券（平日）2枚、京王れーるランド入館券2枚、等が贈られる長期保有株主優待もあります。
▼優待の活用について
京王電鉄の株主優待のもう一つの魅力は傘下の百貨店、スーパー、ホテルなどの割引券を使い切れないほどもらえることです。
100株保有では3月・9月末の年2回、京王百貨店の買物10％割引券5枚（税込3,300円以上の買物で利用可能）、京王ストアの買物金額50円割引券10枚（税込1,000円以上の買物につき1枚利用可）など、非常に盛り沢山な割引特典を受けられます（以下の図参照）。
京王電鉄は京王プラザホテルや京王プレッソインなどホテル事業も展開しています。株主になると新宿・八王子・札幌にある京王プラザホテルでレイトチェックアウト（15:00まで）ができたり、飲食代が10％割引になる優待券5枚（年間10枚。新宿、札幌に関しては宿泊日駐車料金も無料）が贈られます。
大手町、東京駅、池袋など都内に10店舗を構える京王プレッソインの宿泊料金500円割引券（電話予約限定）2枚（年間4枚）ももらえます。
京王百貨店の買物10％割引券5枚（年間10枚）も使い道はバラエティ豊富です。
京王百貨店は落ち着いた雰囲気で買い物ができ、手頃な価格帯の商品の品揃えが充実していると評判です。豊富な取り扱いブランドが用意され、化粧品専用の「Keio BEAUTY LINEミニアプリ」を使って自分に合ったサービスを受けられる化粧品売り場、3D足型計測器を導入したサービス「Keio Foot Connect(京王フットコネクト)」も利用でき、専門のシューフィッターと相談しながら選べる靴売り場などで株主優待の買物10％割引券が利用できます。ちょっと贅沢な気分を味わうにはぴったりの百貨店割引優待といえるでしょう。
沿線住民にはなくてはならないお買い物スポットである京王ストアの50円割引券は半期で10枚（年間20枚）の贈呈。年間最大1,000円の割引が受けられます。
ここ最近は食品、日用品の価格高騰が続いていることもあり、百貨店、スーパーなど京王電鉄の買物割引優待は家計節約に直結する大変、貴重な株主優待です。
京王電鉄沿線が生活圏の人には京王運輸の引っ越し料金20％割引（段ボール50枚までサービス）や京王不動産の売買仲介手数料10％割引、京王ほっとネットワークの家事代行サービス1,000円割引、京王メモリアルの葬儀基本プラン10％割引といった特典も役立つはずです。
京王電鉄一番の観光スポット・高尾山ハイキングの帰りには、高尾山口駅のすぐそばにある京王高尾山温泉 / 極楽湯にゆったり浸かるのがおすすめです。京王電鉄の株主なら100株保有で入館料100円割引券2枚（年間4枚）が贈呈されます。アウトドア用品や登山用品の購入には京王アートマンの買物金額10％割引券5枚（年間10枚）を利用しましょう（税込1,000円以上の買物）。
優待割引はないものの京王線沿線には「竜泉寺の湯 八王子みなみ野店」（京王片倉駅近く、北野駅からシャトルバス運行）、「よみうりランド 花景の湯」（京王よみうりランド駅からシャトルバス運行）など今、大人気のサウナ・炭酸泉が楽しめる人気のスーパー銭湯が多数、点在しています。その行き帰りに優待乗車券を使ってみるのもいいかもしれません。
京王線は新宿-京王八王子間の運賃が410円（IC運賃409円）と、JR中央線の新宿-八王子間の500円（IC運賃492円）に比べてお得に乗車できる点も魅力です。「住んでもらえる、選んでもらえる沿線」「幸せな暮らしの実現」を経営理念に掲げる京王電鉄の沿線は暮らしやすく、都心への通勤・通学も非常に便利。
これから京王線沿線に住みたいと思っている方にとっても優待乗車券や豊富な施設割引券が贈呈される京王電鉄の株主優待はきっと生活に欠かせない必需品になるでしょう。
鉄道株は景気や為替動向に左右されにくいディフェンシブ株として貴重な存在です。
京王電鉄は今期2025年3月期の株主配当を前期からほぼ倍増の1株当たり100円（予定）に引き上げるなど株主還元にも超積極的です。2025年3月末までに発行済み株式の4.6％に当たる560万株、取得価額150億円を上限にした自社株買いも実施中です。
この大幅増配と大規模自社株買いで、2025年3月期の総還元性向（純利益に対する株主還元の比率）は65.8％に到達予定。2022～2024年度累計の総還元性向も46％に達する見込みで、同社が株主還元に本腰を入れていることがわかります。
その結果、株主配当金を株価で割った今期の予想配当利回りは2.54％台まで上昇。首都圏の上場鉄道会社の中でもNo.1の座にあります（2025年2月13日現在）。
鉄道株というと少子高齢化による沿線住民の人口減少が懸念され、2024年以降は株価が不調な面もあります。
しかし、京王電鉄は私鉄各社の中でもホテル業に強く、同事業の2025年3月期の営業利益は前期比18.7％増の見込み。今後もインバウンド（訪日外国人）需要による収益増加に期待できます。
さらに、京王電鉄にとってここ最近、大きな成長源になっているのは不動産販売業です。
2023年12月には富裕層向けの高級分譲マンション事業を手掛ける、マンションデベロッパーのサンウッドをTOB（株式公開買付け）で連結子会社化。2025年3月期第3四半期はサンウッドの利益が上乗せされたことで、不動産販売業の営業利益が前期比2.5倍に拡大するなど急成長中です。
2023年10月に初乗り運賃を130円から140円（IC運賃は126円から140円）に引き上げた運賃改定の効果もあり、本業の鉄道事業の営業利益も大幅に伸長しています。
2025年3月期の通期営業収益は前期比15％増の4,700億円、営業利益は25％増の550億円、親会社株主に帰属する当期純利益は40％増の410億円と、期初予想から160億円の増収、68億円の最終増益を見込んでおり、業績はまさに絶好調といえるでしょう。
気になる来期2026年3月期以降はどうでしょうか？京王電鉄は来期以降、新たな中期経営計画を打ち出す予定です。同社は2020年代の残り半分を「仕込んだアセットを回しながら稼ぐ期間」と位置付けており、富裕層をターゲットにした都心部の分譲マンション事業をはじめ、不動産販売業の強化を目指しています。
2025年春からは井の頭線でワンマン運転の実証試験を開始。京王線の笹塚駅～仙川駅間の高架化工事を進める一方、ホームドアや防犯カメラを整備するなど、収益性も高めながら「日本一安全でサービスの良い鉄道」を目指して邁進中です。
新宿駅西南口地区開発計画も本格化し、南街区は地上37階、地下6階建て、北街区は地上19階、地下3階建ての複合ビルを開発予定で、「次の100年をつなぐ京王グループの象徴」と位置付ける新宿駅周辺の大規模開発にも期待が持てます。
京王電鉄の株価は現状、株価収益率（PER）10倍前後、株価純資産倍率（PBR）1倍前後と非常に割安。現状の好業績や今後の成長性を考えると究極の割安優良株としての魅力が高まっているといえるでしょう。
株式投資で成功する秘訣は、好業績な割安株に投資して毎年、手厚い株主配当や株主優待を受け取りながら長期保有し続けること。2025年現在の京王電鉄は株式投資の鉄則にぴったりの投資対象といえるかもしれません。
京王線沿線に住む人にとっては優待生活を満喫しながら、愛着のある企業の成長を株主として見守り、応援する意義はとても大きいはずです。
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銘柄名 | |
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| 銘柄コード | 9008 | |
| 上場市場 | 東証プライム | |
| 取引単位 | 100株 |
