インデックスファンドしか認めない人たちはこの手のファンドを「テーマ株ファンド」として、それこそ避けるべき筆頭のように言うんだけど、そんなに単純じゃないんだよね。確かに明らかに薄っぺらい、無理やり作り上げたストーリーで売ろうとする「何ちゃってコンセプトファンド」はあるから、そういう批判が出るのは仕方ないのかもしれない。
ただ、昔から日本の投資家ってとにかく我慢が効かなくて、そうした「テーマ株ファンド」を短期テーマとして買い、少しでも利益が出たらすぐに売ってしまうことが多かった。あるいは下がってしまったところで、すぐに諦めて売り払ってしまう人も多かった。でもそういうファンドでも、長い時間が経った後から振り返ると、ちゃんと大きく上がっていることも多いんだよね。それこそインデックスファンドよりも大きく。でも皆本当に短気で短期だから、それらを長期でずっと持っていた人は多くないわけ。結果として皆、「あのテーマ株ファンドには騙された」みたいに言いたくなる。
そもそも大事なこととして、どのテーマにしてもコンセプトにしても、そこで規定した未来の世界は半年や1年で実現するはずはないんだよね。フィンテックが既存の金融を破壊する世界も、世の中がロボティクスで効率化していく世界も、皆がファンドを買った翌日から半年とか1年で実現するはずなんて、元々ないわけ。
コンセプトファンドで想像している時間軸と、短気な投資家が思う時間軸のミスマッチ。これが日本の投信の不幸なのかもしれないな。でも君たちみたいな、元々の時間軸が超長期の人なら、まずこの点が以前の短気な投資家と根本的に違うと思う。コンセプトの時間軸と投資家の時間軸が合っている。これってとても意味のあることだと思うんだよね。
今日は何だか、僕の業界人としての悩みをただ吐き出したみたいになっちゃったね。でも、インデックスファンドで基礎を押さえた後に興味を持ってもいい世界があることが、少しは伝わっただろうか。次回以降では、新しいNISAのポートフォリオ設計において、どういう風にインデックスファンドとコンセプトファンドという整理を活かしていったらいいいか、その辺の話をしようと思う。
今日もお付き合い、ありがとね。
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