債券はごちゃごちゃと能書きから始まるし、株価のようにテレビで見せてくれるわけでもないし、そもそもどんな債券があるかよくわからないとの意見をお聞きします。
「債券のいろは」第1回は、債券の取引のほとんどは取引所ではない場所で行われている事を紹介します。
ご意見の通り、銘柄コード一つで指定できる株式銘柄に比べると、債券銘柄を指定するにはいくつかの属性を指定しなければなりません。
何をどのように掲示するかは各証券会社でまちまちですが、債券の性格を表わすには、通貨、発行体を含む銘柄名、利率、利回り、格付け、償還日、単価が含まれるのが普通です。裏を返すと、株式に比べバラエティに富んでいるともいえます。
株の取引市場は、各国における取引所でそれぞれの国の通貨で取引されることがほとんどです。債券は、取引所ではなく、「店頭取引」と呼ばれる取引形態が主流です。
今どき、「店頭取引」ではピンとこないので、債券の世界の「店頭取引」を敢えていいかえると「世界中の地域の数々の流通業者と投資家が形成するバーチュアル市場取引」と表現するとイメージしやすいかも知れません。
そう聞くと、無形で不可解な市場と思われるかも知れませんが、簡単に不可解がまかり通る市場ではありません。それには大きく2つの理由があります。
一つ目の理由として、債券はその性格上、多くの場合は理論的な価格が算出でき、仮に複数のノウハウのある市場参加者が一斉にある債券の理論的な価格を計算すると、まとまりのある結果となることが予測できます。
もう一つの理由は、市場参加者の行動により、債券は理論的な水準に収束する性質があるからです。例えば、今の理論価格が100円(額面の100%)の債券をどこかの誰かが10%も安い90円で売りますと言えば、この値付けを見つけた人は喜んで買うでしょう。
またその逆に10%も高い値段で売りますと言えば、すぐには売れないでしょう。取引所で取引される株式同様、いわゆる「裁定」の原理で市場価格の均衡を保つ機能が働いています。
個別株の売買に精通されている方なら当たり前の話ですが、個別の債券にもそれぞれの流動性の高低があり、流動性が低ければ市場参加者間の価格のバラつきが大きくなる傾向にあります。
今ではITを利用した革新がすすみ、各種の情報端末を通じて市場参加者が債券価格を掲示しやすい環境が作られ、また情報を収集する側も同様に利便性が向上し、バーチュアルでありながら住み慣れてしまうと特別な不便を感じない環境と感じるのと同時に、透明性や利便性の向上は今も続いています。
最後に、ネットで債券をご購入されている方も、このバーチュアル市場を形成する重要な参加者であることを申し上げます。
債券は、債券の価格が市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還前に換金すると損失が生じるおそれがあります。また、債券を発行する組織(発行体)が債務返済不能状態に陥った場合、元本や利子の支払いが滞ったり、不能となったりすることがあります。
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債券は、債券の価格が市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還前に換金すると損失が生じるおそれがあります。また、債券を発行する組織(発行体)が債務返済不能状態に陥った場合、元本や利子の支払いが滞ったり、不能となったりすることがあります。外国債券(外貨建て債券)は為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じたり、債券を発行する組織(発行体)が所属する国や地域、取引がおこなわれる通貨を発行している国や地域の政治・経済・社会情勢に大きな影響を受けたりするおそれがあります。
外国債券を購入する場合は、購入対価のみお支払いいただきます(委託手数料はかかりません)。また、売買における売付け適用為替レートと買付け適用為替レートの差(スプレッド)は債券の起債通貨によって異なります。
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