2028年には世界一の経済大国になると予想されている中国。その中国では「イノベーション」強化が最優先課題の一つとして位置づけられ、特定産業の育成・強化策が推進されています。そこで、大和アセットより、中国のイノベーション企業への投資機会をご提供するETFを2本ご紹介させていただきます。
ファンド名称 | 【2628】iFreeETF 中国科創板50(STAR50) | 【2629】iFreeETF 中国グレーターベイエリア・イノベーション100(GBA100) |
---|---|---|
連動対象指数 | STAR 50 インデックス(円換算ベース) | GBA イノベーション100 インデックス(円換算ベース) |
投資対象ETF | ICBC Credit Suisse CSI Science and Technology Innovation Board 50 ETF(上海証券取引所上場人民元建て中国籍投資信託) | ICBC Credit Suisse Guangdong-Hong Kong-Macao Greater Bay Area Innovation 100 ETF(深セン証券取引所上場人民元建て中国籍投資信託) |
決算 | 年1回(毎年2月10日) | 年1回(毎年2月10日) |
運用管理費用 (信託報酬) |
当ETF:年率0.363%(税抜0.33%)以内 投資対象とするETF:年率0.63%程度 実質的に負担する運用管理費用:年率0.993%(税込)程度 |
当ETF:年率0.418%(税抜0.38%)以内 投資対象とするETF:年率0.33%程度 実質的に負担する運用管理費用:年率0.748%(税込)程度 |
これまで、相対的に高い経済成長を続けてきた中国ですが、中国株式市場はその成長を十分に反映してきませんでした。
理由のひとつはTencent(テンセント)、Alibaba(アリババ)など高成長の中国企業が国内市場(上海・深セン)には上場していないためです。証券市場の歴史の浅い中国では、これまで基幹産業分野の大型国有企業の新規上場が優先され、民間企業はなかなか上場できず、消去法的に海外上場を余儀なくされてきました。
金融危機以降の株価上昇率比較
(2008年12月末~2020年12月末、月次、米ドルベース)
その中国の状況が今、大きく変化しつつあります。象徴的なのは、2019年6月に上海証券取引所に開設された「科創板」(Science and Technology Innovation Board、通称STAR Board)です。
「科学技術」と「イノベーション」企業に焦点を当てたこの市場では、中国で初めて証券取引所が上場審査を行う「登録制」を採用し、有望な企業であれば赤字企業でも上場可能とするなど成長企業の実情に合わせた上場ルールの緩和を行いました。
そして「科創板」にはもう一つ目的があります。それは健全な証券投資環境を整備することです。証券市場の歴史が浅い中国では機関投資家や金融商品が未成熟で、投資家保護、上場企業監視のルール等、基本的な仕組みの整備も遅れています。そのため、長期資産形成に資する成長企業の上場を後押しする一方、国民の貯蓄から投資への流れを促進するための環境の整備を急いでいます。
目的 | イノベーションの支援 (資金調達面での支援) |
資本市場の構造改革 (健全な証券投資環境の整備) |
---|---|---|
従来の課題 | 新興成長企業は海外上場へ 政府機関が上場審査を行う「認可制」の下、上場要件として黒字化していることが必須であるため、結果的に新興成長企業は海外上場に向かった。 |
証券投資インフラの立ち遅れ 投資家保護や上場企業監視のルール、機関投資家育成、間接的株式投資(投資信託等の金融商品)等基本的なインフラが未整備。 |
具体的な指針 | 実情に合わせた上場基準
|
投資家保護、上場企業監視の強化
|
(出所)上海証券取引所他各種資料より大和アセット作成
上場ルールの緩和等を行った結果、新興成長企業が上場先として国内市場を選択する傾向が強まり、昨年2020年の中国国内の新規上場(IPO)による調達額は過去10年間で最高水準となっています。
また科創板も当初25社で取引を開始しましたが、2021年3月12日時点での上場企業は238社と約10倍に増加し、今後さらなる発展が期待されています。
中国国内A株のIPOの推移
「科創板」に上場している銘柄のうち、時価総額が大きく、流動性の高い50銘柄で構成されています。2019年12月31日を基準日とし、その日の指数値を1,000として算出されています。時価総額が大きい順に組み入れられるハイテク企業の株価指数という面では米国のNASDAQ100指数と似ていますが、現状の科創板は上場間もない小ぶりの企業が大半を占めており、大企業はさほど多くありません。(2021年3月末時点)
現地通貨ベース
(2019年12月末~2021年3月末)
円換算ベース
(2019年12月末~2021年3月末)
上場企業のコンセプトとして「科学技術」と「イノベーション」を掲げていることもあり、「情報技術」セクターが7割近くを占めています。(2021年3月末時点)
No | 銘柄コード | 銘柄名 | 業種 | 組入 比率 |
---|---|---|---|---|
1 | 688981 | 中芯国際集成電路製造 (SMIC) | 情報技術 | 9.8% |
2 | 688036 | 伝音科技(Shenzhen Transsion Holdings Co Ltd) | 情報技術 | 7.4% |
3 | 688111 | Beijing Kingsoft Office Software Inc | 情報技術 | 6.6% |
4 | 688008 | Montage Technology Co Ltd | 情報技術 | 6.1% |
5 | 688169 | Beijing Roborock Technology Co Ltd | 一般消費財・サービス | 5.2% |
6 | 688012 | Advanced Micro-Fabrication Equipment Inc(AMEC) | 情報技術 | 5.1% |
7 | 688396 | China Resources Microelectronics Ltd | 情報技術 | 4.5% |
8 | 688002 | Raytron Technology Co Ltd | 情報技術 | 4.4% |
9 | 688099 | Amlogic Shanghai Co Ltd | 情報技術 | 3.8% |
10 | 688009 | 中国鉄路通信信号 | 情報技術 | 3.3% |
2021年3月末現在
グレーターベイエリアとは、香港・マカオと中国広東省の9つの都市(広州、深セン、珠海、仏山、恵州、東莞、中山、江門、肇慶)を指します。最先端のイノベーション企業の中心拠点である深セン、物流の起点である広州、国際金融センターとして名高い香港など、それぞれ特色ある都市が集まっています。
中国政府はこの地域の連携強化を目指しており、「技術革新」と「経済」の2つの面で、サンフランシスコやニューヨーク、東京などと並ぶ規模に発展させることを目指しています。
グレーターベイエリアの経済規模(GDP)は、2019年時点で韓国とほぼ同等となっています。
またイノベーションが生まれる土台として国際特許出願数の推移に注目してみると、2019年に長らく1位だった米国を抜いて中国がトップになりました。その中でグレーターベイエリアにおける出願件数は27,815件と中国全体の半数近くを占めています。
上海・深センなどの中国本土の証券取引所、または香港証券取引所に上場している、グレーターベイエリアの革新的な企業100銘柄で構成されています。2017年6月30日を基準日とし、その日の指数値を1,000として算出されています。
現地通貨ベース
(2017年6月末~2021年3月末)
円換算ベース
(2017年6月末~2021年3月末)
(出所)深セン証券情報有限公司(Shenzhen Securities Information Co., Ltd)
メッセンジャーアプリWeChatや決済サービスWeChat Payなどを展開しているTencentを筆頭に、「金融」「情報技術」「一般消費財」といった幅広い業種で構成されています。広東省のローカル企業で構成されるということで、この指数は小ぶりの地元企業で構成されていると思われがちです。しかし、Tencentを筆頭にグローバル企業や巨大企業が多く含まれており、指数構成銘柄の時価総額の合計は、東証1部の時価総額を上回る規模となっています。(2021年3月末現在)
No | 銘柄コード | 銘柄名 | 業種 | 組入比率 |
---|---|---|---|---|
1 | 00700 | Tencent | 情報技術 | 10.5% |
2 | 600036 | 招商銀行 | 金融 | 8.9% |
3 | 601318 | 中国平安保険 | 金融 | 8.7% |
4 | 00388 | 香港証券取引所 | 金融 | 7.2% |
5 | 000333 | 美的集団(Midea Group) | 一般消費財 | 6.0% |
6 | 000651 | 珠海格力電器(Gree) | 一般消費財 | 4.5% |
7 | 000002 | 万科企業(Vanke-A) | 不動産 | 3.0% |
8 | 600030 | 中信(CITIC)証券 | 金融 | 2.9% |
9 | 300760 | Mindray | ヘルスケア | 2.5% |
10 | 00669 | Techtronic Industries | 一般消費財 | 2.3% |
2021年3月末現在
使用した指数等についてはこちらをご確認ください。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。
※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。
信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。
国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。
〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。
〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)
〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)
超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。
〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。
かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。
(貸株サービスのみ)
(貸株サービス・信用貸株共通)